ブン太へのやきもち

「きゃ〜丸井くーん!」
「かっこいい〜〜」
「おー!サンキュー!」

「ねぇ仁王クン」
「なんじゃ苗字サン」
「丸井ブン太ってさ、ファンサの鬼だよね」
「……」

「丸井先輩〜!鉄柱当て見たいです〜!」
「わたしもわたしもー!」
「いいぜぃ!俺の天才的妙技、しっかり見とけよぃ!」
「きゃ〜〜〜!!」

「いいな〜私もたまにはあんなキラキラ笑顔向けられたい」
「おまえさんはいつでも見られるじゃろうに」
「と思うじゃん?全然そんなことないの…」
「ほう」
「付き合って長いからさぁ、私と居るときのブン太は結構落ち着いてるんだよね。私がキラキラブン太見たいなぁ(ハート)ってお願いするのも今さら感しかないし…と思うとナチュラルにファンサしてもらってるあの子たちの方がよっぽど女の子の夢を叶えてもらってる気がしてきた」
「はぁ。そんなもんかのう」
「うん、だからちょっと羨ましいなあってね。いっそのこと私も紛れてこようかな」
「おーそりゃ見物ナリ」
「ちょっ、冗談だから!地味にフェンスの方に押さないで」
「…プピーナ」
「すーぐ誤魔化す」

「まぁ、苗字の事は大事にしとると思うがのう」
「ん〜私もわかってるつもりだけど…」
「今はああやって女子にも愛想振りまいとるが、普段は苗字のことが一番やき。昨日も調理実習で作った焼菓子を女子たちが丸井に渡しておったけど、腹が痛いだの言って一切貰っとらんかったからのう。ヨダレは出とったが」
「それは初耳。知らなかった」
「あとは苗字が昔丸井にあげたミ○キーのペ○ちゃんの顔が10コ描いてある包み紙、あれを御守りだとまだ大事に持っとる」
「え!あの時のまだ持ってるの?…なにそれ、思ってた以上に私ちゃんと愛されてる…きゅんときた…」
「単純単純」
「その顔よ。でも今の私はハッピーなのでポケットに隠し持ってるタイムリーなミル○ーを好きなだけ差し上げましょう〜大盤振る舞いだよ」
「俺は子どもか」
「とか言いながら私の持ちミ○キーを根こそぎ取っていく仁王、嫌いじゃない」

練習後。

「なぁ名前。さっきは仁王と何話してたんだ?」
「ん?ブン太の胸キュンエピソード」
「はぁ?…なんだそれ」
「内緒。ね、今度の週末ケーキ食べに行かない?ご馳走するよ」
「え、よくわかんねーけどマジで?」
「マジマジ、調理実習のプレゼントを我慢してくれたお礼に」
「…!アイツから聞いたのか」
「うん。私が知らないところでもいっぱい大切にしてもらってて嬉しかった、ありがとう!ファンサの鬼とか言っててごめんね」
「ひでぇ言われよう(笑)」
「それは…ねぇ。ブン太がさ…」
「…あ、もしかしてヤキモチとか妬いちゃった?」
「…………お恥ずかしながら」
「おいおい可愛すぎんだろぃ。ま、俺はいつでも名前のことしか考えてねぇから。心配すんな」
「ふ、ファンサ最高〜〜〜」



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