解説
平行世界をお読みくださった皆様、どうもありがとうございました。どうにか年内に完結です。
ちょこっと解説的なものもしようと思いますので、すべてお読みになっていない方はネタバレにもなるので注意してください。
まず登場人物の設定をざっくりと。
この物語の槙島はどちらの世界においても自分が疎外者だと自覚し、寂しい人であることを前提に書いてます。協力者や慕ってくる人はいるけれど、心は満たされることなく寂しい人。ちなみに監視官槙島も自分が免罪体質であることは気づいてます。わかっていて先頭切って捜査して、いつか色相が濁ることを期待していました。監視官の槙島が元の世界の槙島と違うのは狂気よりも寂寥感が勝っているところです。
次に佐々山さん。ヒロインと狡噛(つまり槙島)の関係はそのまま平行世界でも受け継がれていますが、佐々山との関係は少し違います。狡噛は監視官時代、佐々山に手を妬いていたようなことが小説なんかでも書かれていますが、槙島はその辺の要領がとても良いので何の衝突もなく現在に至ってます。そのため喧嘩の末の友情!みたいなものが全くありません。また、佐々山は槙島のことを監視官としては優秀だと認め指示にも素直に従いますが、人としては信用ならない奴だとどこかでわかっています。そのこともあり、槙島とは何年経とうが一定の距離があります。
そして、お気づきになった方もいるかもしれませんが、この物語では槙島とマキシマで書き分けていました。犯罪者のほう=マキシマ 監視官のほう=槙島 という感じです。はじめの頃ヒロインが平行世界の槙島なのにしばらく「マキシマさん」と呼んでいたのは頭の整理がついていなくて槙島とマキシマを分けて考えられていなかったからです。そのあと、この人は犯罪者のほうとは別人なのだな、と思えるようになってから「槙島さん」と呼んでいます。
次に各話の解説ですが、4話で槙島がヒロインに貸した本は『あらかじめ裏切られた革命』でした。絶版…どうやって手に入れたの槙島さん。百年前でも国会図書館でしか見たことないんですけど…!でもそこは槙島さんなので人脈やら何やらを駆使して入手したのでしょう。7話ではついにコウガミの顔がみんなに明らかになっておりますが、これは捕まえたコウガミの仲間にメモリースクープをムリヤリやらせて入手したものです、槙島が。監視官の槙島といえど善人ではないので目的のためなら手段は選びません。唐之杜さんはその場に立ち会っていたので槙島へ視線をやっているのはそういう意味でした。唐之杜さんは槙島監視官の狂気に何となく気づいています。槙島さんも特に隠してるつもりはありません。自分がやってることは普通のことだと思ってるので。ついでに7話でヒロインがコウガミに行くなと言っている講堂は安田講堂。あの時代では大学制度は無くなってるぽいので日本の最高学府も無くなってるのかな、と。ですので、本郷一帯が廃棄区画というのはあくまでこの物語上の設定です。
という感じのお話でした!
槙島さんが少しでも楽しい生活できてたらいいな!
短い間でしたが感想もたくさんいただけてとっても嬉しかったです!
これからもどうぞよろしくお願いします。