映画公開記念小説
※本編よりも時が経っていることになるので、優しい心で読んで頂けたらなと思います。
「海賊万博??」
「そう!なんでも海賊王'ゴールド・ロジャー'が持っていたと言われるお宝がその万博で出されるらしいの」
そう言ってナミは招待状を一味の目前に広げた。海賊王のお宝なんて、そうそうお目にかかれるものではない。それに参加する海賊団も相当の実力を誇った者達が揃うだろう。ナマエはそう思いながらその招待状を覗き込む。
――'ブエナ・フェスタ'
なるほど。こいつが主催者か。
「おもしろそうだなぁ!海賊王のお宝!ぜってぇおれ達が手に入れる!!」
「どんなお宝なんだろうなぁ!!」
目をキラキラさせて胸を高鳴らせているのはここの船長だ。全く、毎度のことながらこういったものに目がない。一味はそんな彼の様子に慣れっこのように見守っていた。
これはもう、行くしかないだろうと。
「ナマエも気になるよな!」
「え!あー、そうですね・・・手に入れるのとっても大変そうですけど」
「ナマエ!こんな時こそ'盗人'の出番だろ!!」
そう言ってバシンとウソップに背中を叩かれた。痛い。背中を擦りながらじとーっと睨みつけた。そうは言っても本当にそうだろう。ここの船長もそうだが、時を同じくして時代を駆けている'最悪の世代'と言われる猛者たち。ナマエはその面々を思い浮かべながら苦笑いした。'あいつ'も来るんだろうかと。
「ビビってんのか?」
「なっ!ビビってなんかいませんよ!ゾロさんみたいに戦闘バカじゃないから、慎重にいこうと思ってるだけです」
「んだとこら」
挑発的に笑みを浮かべたゾロに対して名前も舌を出して煽る。
「名前の言う通りだな、確かにこいつは生粋なクソ戦闘野郎だ。」
「あぁ!?・・・ハッ、じゃあてめぇは船で待ってろエロコックが!おれが取ってきてやるからよ」
煙草をふかしながらニヤニヤとゾロを挑発するサンジ。それにゾロも応戦するように売り言葉に買い言葉でギャーギャーと騒がしくなった。相変わらず仲良くできないのかこの二人は。
「ナマエ、海賊王のお宝もそうだけど、他にも財宝とか、金があるかもしれないわ。その時は――私の為にお願いね」
語尾にハートがつきそうな言い方で肩をぽんっと叩かれたナマエは思わず「げっ」と声が出た。まじか、無茶を言うな!という思いからぐぐっと眉間に皺を寄せる。どれだけの海賊が来ると思っているのだ。
「ふふっ、頑張りましょナマエ」
「ヨホホ!そうですよナマエさん!お祭りなんて楽しいじゃないですか!」
「海賊が集まるってんなら、サニーも強化しねェとな」
一味の様子に溜息をこぼす。お宝は確かに気になるが、そんな簡単なものではないからこそ慎重に行きたいのに。でもまぁ、
「しししッ!ナマエ!一緒に宝探しだっ!」
ニカッと笑みを向けられたら、やるしかない。ナマエもなんだかんだいってルフィに弱いのだ。そんな顔されたら、頑張るしかないだろう?ナマエも負けじと明るみを含んだ笑みで返した。
それにパチくりと瞳を瞬かせたルフィは、ナマエを抱き締めた。
「る、ルフィさ、ん?」
「んいや、なんか・・・したくなった!!」
一度ぎゅうと強く抱き締められて、離されたが、ルフィの手はナマエの肩に置いたままだ。それから何も言わないルフィを見つめた。どうしたんだろうか。
「ナマエ、おれ――」
ルフィが何か言う前にその長い足から放たれる、華麗な蹴りがルフィの顔面に直撃した。
ナマエはそれに更に目を見張る。
「てめぇ、クソゴム、なにしてんだよ」
「ってぇ・・・なにすんだよサンジ!」
「・・・なんとなく、だ」
ちらりとサンジはナマエを見やると誤魔化すように煙草に火をつけた。サンジもルフィもなんだか変な感じだ。すると突然パシッと腕を掴まれ、二人から離すように引っ張られた。今度はなんだ!と思いつつ、相手を見上げた。
「ゾロ、さん」
「まぁあれだな、ルフィが悪い」
「なんで!」
「さァな」
ゾロは腕を掴んだが、すぐさまナミがいる方へとナマエの背中を押す。三人の間になんだか微妙な空気が流れているのが傍から見ても分かるくらい、三人は睨み合っていた。ナマエは訳が分からないというように溜息をこぼした。
「なんだか面白いことになってるわね」
「全然面白くないですよッ!ちょっと怖い雰囲気だし…」
「大丈夫よ。あれは、'男の闘い'って言ったところだから」
ナミとロビンはニヤニヤと笑みを浮かべていた。なんでそんなに平然としているのだろうか。するとクイクイっと服の裾を引っ張られ、視線を向けるとチョッパーが不安そうな顔でナマエを見ていた。
「ナマエ、大丈夫か?」
「私は大丈夫ですよチョッパーさん。」
「おれとも万博回ろうなっ!ナマエ!」
大丈夫だということを告げると、チョッパーは安心したかのようにほっと息をつき、ワクワクと言った感じでナマエに抱きついた。その姿にきゅぅぅぅんと胸が締め付けられ、
ナマエはチョッパーを抱き締め返し、頬ずりをする。
「もちろんですッ!!一緒にわたあめ食べましょうね!」
「ナマエ!くすぐってぇ!」
「これはチョッパーの圧勝ね」
「全く、ちんたらやってるからよ」
「「「・・・・・・」」」
「それよりルフィ、なんでサンジ君が蹴ったか分かってんの?」
「ナミさんッ!!おれは別に・・・」
「そんなこと、理由もなくするような男じゃないでしょ?」
「・・・どうなんだルフィ」
「ん?ああ・・・ナマエのことだろ?」
「「「!?」」」
「おれだってそこまでバカじゃねぇ。でもおれは'海賊'だ!!!」
「!てめぇ、クソゴムのくせに言うじゃねぇか」
「ルフィ、'おれたち'も海賊だ。そう言えば、分かるよな?」
「ししし!分かってるよそんなこと!お宝も――」
そう言ってルフィはナマエを見つめた。
「取ったもん勝ちだ!!」
――――お宝は誰の手に??
STAMPEDEが巻き起こる
それは意図して起きたのか、
そうなる運命だったのか。
さぁ、冒険しよう。この広大な海へ。
↓↓↓あとがき
本日STAMPEDE、3回目を観て参りました。
見る度に新たな発見があり、今回も心臓がドキドキしっぱなしでした。
その結果、STEALERのヒロインがいたらどうなるかと思い、書いてしまいました。
DVD化されたり、金〇ロードSHOWでやるようになれば、もしかしたら続き書いちゃうかもです。
その為には早く本編を進めねばですね。
夢主ちゃんの2年後がどうなってるのか、想像が膨らみます。書いててとっても楽しかったです。
楽しんで頂けたなら幸いです。
今後とも当サイトをよろしくお願い致します。
ONE PIECE、20周年おめでとうございます!!
2019.8/31