「お疲れ、なまえ」
「お疲れ様です五条さん」




「はい、これ」




彼はそう言うとなまえに仙台のお土産を渡す。なまえは呪術高専高等学校の事務員をしている。しかしただの事務員の彼女に五条は任務がある事に"お土産"と行く先々で買った物をなまえに渡してくるのだ。





「あの、五条さん」
「??なぁに」
「……その、お土産は有り難いんですけどそんなに毎回じゃなくてもいいですよ?」
「いいのいいの。僕がやりたくてしてるんだから」
「でも……」


「ん〜じゃあさ」


「?はい」




「今度飲みに付き合ってよ」





にっこり笑う先でなまえは突然の誘いに固まってしまう。




「だめ?」




きゅるるんと効果音がつくかのように甘い声で言われる。そんな言い方されると断りずらい。





「……わかりました」
「決まりだね。んじゃ、連絡先交換しよ」
「へ」
「?連絡取れた方が楽でいいでしょ」




それもそうかとスマホを取り出し五条と連絡先を交換するなまえ。交換し終わると上機嫌な彼の姿が見える。





「よし。じゃあ、また連絡するね」





よしよしと撫でてくる彼の手が温かい。思わず受け入れてしまうとなぜか口元を手で覆い悶えている五条が居る。





「はぁ〜、可愛い」
「?」
「あ、こっちの話。またね」




手を振り事務室から出ていく彼を見送り業務に戻ろうとすると携帯から通知がなる。そこには先程追加された五条からのものだった。



"仕事頑張ってね"


それだけのものだったがなんだか彼らしい言葉だ。席に座り一呼吸して伸びるとデスクに向き合う。




「……頑張ろ」





今日もまた


(君と話せる毎日が楽しみで仕方ない)









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