毎日が楽しい。こんな気持ちになったのは何年振りだろうか。天気が良い日には必ず行く場所。それは近くにある公園。いつも素通りする場所だが、ある女の子に出会って、一緒に遊んでいたら、それがまた楽しくて、嬉しくて、明日も明後日も、その次もと逢いたいと願ってしまう。



「あっ!おじちゃん!」

「おっ、今日は嬢ちゃんが先に来てたのか」

「うん!おじちゃんより、早くきたよ!」

「じゃ、ご褒美に抱っこしてやるよ、なまえ」

「ほんと!わーい!だっこ、だっこー!」



てこてこと小動物みたいに、近づいてきたなまえ。信楽の足元にきて、元気な姿で出迎えた。足元に来たなまえと同じ視線になる為に、信楽は座って、可愛らしいなまえの頭を撫で、抱き上げた。身長が高い信楽に抱っこをされて、普段見れない景色に、なまえはすごい!と喜んでいた。



「おじちゃんの顔、ちかいね!」

「もっと近くでみるかい?」

「きゃっー!あはははっ!」



ぐいっとなまえの方に顔を近づけると、嫌だと言わずに、笑顔で楽しそうに笑った。両手で信楽の頬に触れる。太陽のような、ポカポカする手でが信楽の肌に伝わり、一緒に信楽も笑った。子供は無邪気で可愛いなと信楽は、なまえを見ながら思った。自分自身に呆れながら、なまえを下ろそうとする。するとなまえは、信楽にきゅっと抱き付いて、やだと言った



「どうした、なまえ」

「やだ!このままがいい」

「抱っこしたままがいいってか?」

「うん!これがいい!」



なまえの笑顔に弱い信楽。抱っこしたまま、立っているのも、疲れる。なまえを抱っこしたままベンチに座ろうと、そこまで歩いていると、何やら頬に柔らかい感触がした。は?と信楽はなまえを見た。えへへと笑っているなまえ。雨でも降ったのか?と空を見るも、晴天だ。まさか、今のは嬢ちゃんか?と聞こうとすると、先になまえが言い出した



「おじちゃんに、ちゅうしちゃった!」

「じょ、嬢ちゃん?ちゅうってもんはな、好きな人にするもんだぜ?」

「なまえ、おじちゃんすきだよ!」

「あ、あのなぁ…」

「だから、ちゅうするの!」

「!!?」



最近の女の子は恐ろしいと思った。頬の次に口にまでキスをされるとは。しかも、ちょっと長く感じる。ぷはっとなまえは信楽から顔を離す。いやいやいやと信楽は頭の中で銃声の音が聞こえた。誰かに見られてないよなと自分の背後を確認する。こんな所、見られたら間違いなく警察行だ。犯罪者だ。信楽は、なまえを下ろして、手で口元を覆う。完全に心を撃たれてしまった。なんだ、この違和感がある心臓音は。子供になんか興味はない。なのに、なまえの事になると別になってしまう



「なまえ」

「なーに?」

「早く、大人になって、おじさんを迎えにきてくれ」

「…?」

「おじさんも、色々と頑張るからよ…」



約束な、と腰を下ろして信楽は小指をだした。この意味が何を指すのかは理解出来ていないなまえだが、小指の意味は知っている。うん!と信楽の小指に自分の小指を絡ませて、約束!と指切りげんまんの歌を歌った。この約束が叶うのは何年後になるのか。その時には、なまえも忘れているだろう。モテるおじさんは罪だなと信楽は照れ笑いするのだった。


fin


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繰繰れ!アンケートでネタを提供してくれた匿名の方、ありがとうございました!


信楽で甘々

内容

「幼女にデレデレな信楽の話」


デレデレになってなくて、すみません。




miel