「なぁ、嬢ちゃん。たまには、おじさんと一緒にお酒飲もうぜ」

「…未成年に、お酒飲ませるとか、頭大丈夫?」

「んな事言って、前は嬢ちゃんも付き合ってくれたじゃねーか」

「ほんの少しだけでしょ。それに、私が弱い事知ってて、飲ませるのは大人としてどうなの?」

「そんな固い事、言うなよ。な?久しぶりに、おじさんと一杯付き合おうぜ?」



ニヒヒと笑いながら、お酒を勧めようとする信楽。なまえは多少酔っている信楽に対して、冷たくあしらう。だが、それが逆効果だったのか、後ろから、いいだろ?いいだろ?としつこくお酒を視界の中に進めて、一緒に飲もうと迫ってくる。



「嬢ちゃ〜ん。おじさん、嬢ちゃんと一緒に飲みたいのよ〜」

「はいはい、あっち行ってて、おっさん」

「冷てぇ…。だったら、口移しで無理矢理、お酒飲ませちゃうぞ?」

「あのね、人の話…って…わっー!!?」


適当に相手をしていると、信楽はお酒を口に含み、なまえに本気で口移しで飲ませようとした。やめろ!と精一杯の力で迫ってくる信楽を引き離そうとする。酔ってるのに、なんで力が強いんだと疑問を抱いていると、徐々に信楽が近づいてくる。このままだと…本気で飲まされる…。これは、まずい…



「わ、わかったから!付き合えばいいんでしょ!」

「おっ!流石、嬢ちゃん!おじさんのお願い事、聞いてくれるとは、優しいねぇ」

「(こうなったら、自分が酔う前に、信楽をもっと酔わせるしかない)」


飲むふりをすればいいと、はぁとため息をつきながら、仕方なく一緒にお酒を飲むことになった。飲む量は信楽の方が上だ。ほんのちょっと付き合えば、満足するだろうと、なまえは甘い考えを持っていた。



・・・・・


数時間後


「おしゃけ…さいっこー!もっと!もっとー!のむっきゃない!きゃはははっ!」

「お…おい、嬢ちゃん…ちょっと飲みすぎじゃねぇか…?」

「なんでよー!?信楽が飲めって言ったんでしょー!?文句あんのか?このやろ〜」



最初はちびちびと気を付けながら飲んでいた筈が、信楽のペースに巻き込まれてしまい、最終的になまえはベロベロに酔ってしまった。近くにあった人形を信楽〜信楽〜と振り回して遊んでいるなまえ。酔っている事には気づいていたが、後少しだけならと、お酒を勧めていた信楽は、なまえの暴走に酔いが冷めてしまい、今度は自分がなまえにお酒を飲ませないように必死に止めていた。手にするお酒を取り上げて、片付けをする。一人で勝手に笑って楽しんでいるなまえを他所に、テーブルの上を綺麗にしていくと、うるさい程、大声を出していた声が急に止まった。やっと酔いに負けて、寝たかと後ろを振り向くと、驚きの格好になっているなまえに信楽は驚いた。



「じょ、嬢ちゃん!?なんちゅう、格好してんだ!風邪ひくぞ!」

「え〜?だって、暑いんだも〜ん。ね?信楽…信楽も一緒に服、脱ごうよ」

「お、おい!」




下着姿になっているなまえの格好に、慌てて近くにあった服を肩にかけようとする信楽。とてつもなく、嬉しい姿だが、今はそんな事を言ってる場合じゃない。酔っている女に手を出すほど、馬鹿ではない。参ったなと困りながらも、信楽は右から左に話を聞き流しながら、酔っているなまえの対応をしていると、その態度にムカついたのか、なまえは強引に信楽の首に腕を回して、自分の方に引き寄せた


「ん…んっ…」

「っ…!」


何度も角度を変えて、積極的なキスに信楽は硬直する。一回、唇が離れたかと思うと、今度はなまえの舌が口内に入ってきた。お酒の香りを漂わせながらのキス。熱くて、とろりとした唾液がお互いの舌を刺激し合う。本当はこういう事はしたくなかったが、もう遅い。



「嬢ちゃん…悪く思うなよ…」


チッと軽く舌打ちをして、なまえを抱き上げ、ベッドへと運び、優しく押し倒した。えへへと笑うなまえに、頭を撫でる。お酒を誘ったのは信楽。そして、これからする事に誘ったのはなまえ本人だ。いいぜ、付き合ってやるよと信楽は大人の笑みを見せ、忠告をしつつ、服を脱ぎ始めるのだった。



fin




miel