09
●●●
「ねぇー美藍ー。」「………………。」
「美藍ーー。」
「………………。」
「美藍ちゃーん!!」
休み時間。みんなが今回の史上最悪であろう点数のテストを一体どう始末するか話あっていたこの時間。
そう、このテストは決して自分達だけで始末出来るものじゃないのだ。私たちには親という最大の難関が待ち構えている。
この再生紙を渡して怒りを買ってしまった日には………晩御飯は犬の餌も同然だ。
「カルマって呼んでよー。ねぇー。」
私はそのことについて考えなくて良いのだから楽なんだけれど。それとは別の問題を今抱えている。うるさいのだ、とても。さっきからずっとこの調子で。馬鹿にしたように言うとこをもまた腹が立つポイントだ。クラスのみんなは遠巻きに見ているだけで誰も助けてくれない。なんて薄情なんだ!
「美藍ちゃーーん!!」
「用がないから呼ばない。」
「なんでよーー。」
赤羽に構っている暇はないので自分の成績について考えることにする。今回のテスト、得意教科の数学、国語、英語はかなりの点数で3教科合計はほぼ300点。
この結果には満足で、自分を褒め称えたいと思っているのだが問題は社会だ。
どれもこれも90点以上、ほぼ100点という素晴らしい結果の中、社会だけなんと80点台。
これは酷い。
第一、私は社会が大嫌いだ。歴史だなんて2000年分も覚えるのだ。ナンセンス極まりないだろう!?自分が生まれるいく年も前の人の活躍をなぜ私が覚えなければならない解せぬ!!
地理だって一生かけても行くことのないような場所の地形やら気候やら文化やら……。文句を言い出したらキリがない。
いやしかし。早急になんとかしなくてはいけない。次のテストでは5位以内を取りたいと思っている。だったら参考書を買って覚えればいいだけなのだがこれがまた不思議なもので。興味がないこととはどうにも記憶に残らない。
「だからあんたの名前も覚えてないわ赤羽。」
「冷たくね!?ちょっと!?」
でももう興味云々の話じゃない。さっき殺せんせーに社会だけ馬鹿にされたのだ。悔しいので次のテストは頑張る。
「美藍ーー冷たいよ!!」
もう私はE組出る気はないから公立高校に進学する予定。受験勉強も開始。となると、また勉強のスタイルも変わってくる。いや、それよりもまず来年まで地球があるかどうかも怪しいか。
「ねぇねぇ美藍ちゃーん!!」
早めに本屋に行かないと。いい参考書があるかなぁ。でも私今まで社会真剣に勉強したことないからどの参考書がいいとかわかんないや。
それにしても、ほんと。
「美藍相手にしてよー!!」
「あぁもう!!うるさいバカルマ!!」
ニタァーっと笑った赤羽。否、クラス全員。
そこで私は初めて自分がカルマと発音してしまった失態に気が付く。
「え?なぁに?」
「にやにやすんな!!」
こいつとこれからも隣の席だと思うと憂鬱だ。
青春フルカウント
「あ、今日放課後ジェラートね。」
「(こいつ腹立つ……!!)」