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「どーれにしようかなぁ。」「なんでもいいよ。」
「美藍はどーすんの?」
「私は――」
目に入ったのはパッションフルーツ。フルーツ系が食べたいと思っていたところだしこれにしようかな。
「パッションフルーツにする。」
「じゃあ俺こっち。」
×××
あぁ今日の放課後は赤羽に捧げなくてはいけないのかなんて不運なんだ私、なんて。数分前までは思っていたんだけれど。
今は仲良く2人でテラスに座ってジェラートを食べている。
ここのお店はやはりイケる。おいしい。
「んで、まぁ殺せんせーが――。」
「え、あんた飛び降りたわけ!?」
そしてこいつといるのも案外面白い。さすがに殺せんせーを殺そうと躍起になって飛び降りたのは驚いたけれど。まぁ何にせよ今ここにいるのだからオッケーだ。
貸し1で私の奢りだったはずのジェラートは、赤羽がきっちり自分のぶんと私のぶんまで払ってくれた。なんだか申し訳ないような気もするが、気にしなくていいというので気にしない事にする。
「さて、じゃあ行きますか。」
「どこに。」
にこっと笑って私の手をとった赤羽。
「ショッピング。楽しみたかったんでしょ?」
「いや、そうだけど。時間ないし……。」
「テスト終わったんだしいいじゃん。」
上機嫌で手をとって、あんまりにも楽しそうだったから。
まぁたまにはいいかなんて。ちょっと私まで思ってしまった。
×××
「あ、これ可愛い!!」
「こーゆーの好きなんだ〜。」
「好きっていうか、素直に可愛いなぁ〜って。」
「じゃああれは?」
「おぉ!!めちゃかわ!!」
普段はあんまり見ないアクセサリーなんて見て。普段は1人で選ぶ服なんて一緒に笑いながら見て。普段は可愛さなんて見ずに買う文具なんかをはしゃいで見て。
なんだかちょっと私まで上機嫌だ。
「ふぅ〜今日は遊んだねぇ。」
「テスト明けだもん。いいの。」
気が付いたらもう2時間以上経っていた。
「本屋、寄る?」
あぁ、そうだ。社会の参考書を買おうと思っていたんだ。これはこれは。ナイスタイミング。
「でもどれがいいとかわかんないんだよねぇ。」
「これとかどう?」
「いいね、どこ出版?同じ出版で理科も欲しい。」
「物理と生物しかない。」
「地学が欲しいのに!!」
わいわいと本屋で騒ぎながら参考書選び。うん、やっぱりこういうのは頭のいい人と、だよね。赤羽とはいい勉強仲間になれそう。
「ねぇ。」
「ん?」
――今日はありがと。
星屑メランコリー
「どういたしましてっ。」
いつもとは違う自然に溢れた笑みに
こっちの方がいいななんて
素直に思ってしまった