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修学旅行2日目。今日の班別行動で殺せんせーを暗殺する。
私たちは、下調べをしなくてはならない。
普通の修学旅行を楽しみたかった、というのもわかるけれど。

「ずっと日本の中心だったこの街は、暗殺の聖地でもあるんだ。」
「立派な暗殺旅行だな。」
「もちろん、修学旅行としてお土産は買うけどね。」

日本の中心で暗殺されてきた人物。それは世界に重大な影響を与えるだろう人たちばかり。
地球を壊す殺せんせーは典型的な暗殺対象となる。

こんな旅行も、案外アリなんじゃないだろうか。

「次、八坂神社ねー。」
「えー。京都の甘ったるいコーヒー飲みたいよ。」
「後でね。」

×××

「へー、祇園って置くに入るとこんなに人気ないんだ。」
「うん。一見さんお断りの店ばかりだから。目的も無くフラッとくる人もいないし、見通しが良い必要もない。

だから私の希望コースにしてみたの。暗殺にピッタリなんじゃないかって。」

「さすが神崎さん。下調べカンペキ!」

有希ちゃん希望のコースは人気がなく見通しの悪い通り。
大通りからわざわざ入ってこようとも思えない。ここなら、暗殺をしても誰に見られることもないだろうし、大騒ぎになる心配もない。

「ここで決行だね。」

きっと、ここでいくら叫んでも大通りの人には聞こえないだろう。だから――

「ホントうってつけだ。なんでこんな拉致りやすい場所歩くかねぇ。」

こんな場所に好んで入ってくる人なんて、きっとろくなこと考えてはいない。

「………何、お兄さん等?観光が目的っぽくないんだけど。」

私を後ろにかくして、あらわれた高校生を挑発する赤羽。
守ってくれるようだけれど、お生憎様。私はそこまで弱くない。いざとなれば5,6人くらい。

「男に用はねー。女置いておうち帰んな。」

下劣な笑みを浮かべる男がそう言った瞬間。
赤羽が男の顎を持って勢いよく電柱にぶつける。
ガァンと盛大な音を立ててぶつかった男の歯が、数本欠けた。

「美藍、大丈夫?」

二コリと振り返るその姿はなんだか生き生きしていて………。なるほど、ケンカ慣れしている。

「ホラね、渚君。目撃者いないとこならケンカしても問題ないっしょ。」

そう言う赤羽に、呆れてまたいつものようにツッこもうと思った時。
「――っ!!後ろっ!!」
「え、」
「そーだねぇ。」

後ろにいた男が、赤羽の頭を殴った。

「ホント隠れやすいなココ。おい、女さらえ。」

ドッと倒れた赤羽は、全く動かなくて。

「は……なに――……」

後ろから掴まれてさらわれそうになっているけれどそれどころじゃなくて。
いつもへらへらしていて、余裕ぶっているあいつが。
美藍大丈夫?って、うざいくらいの笑顔で言うあいつが。
今、ピクリとも動かなくて。私を助けようとしてくれなくて。

「――っ、カルマ!!」

匙は盗まれた
自然と出た名前にも
返事はしてくれなかった



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