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「皆、この投票結果は男子の秘密な。知られたくない奴が大半だろうし。」男子全員を見渡し、確認をとる磯貝。
「あ、俺の話もね。」
「わかってるよ!くれぐれも女子や先生に……」
紙を持って言う磯貝の目に映ったもの。
「……………。」
窓ガラスに張り付いて、ランキング結果をメモする殺せんせー。
「メモって逃げやがった!!」
「殺せ!!」
銃やらナイフやらを持って殺せんせーを追いかけるみんな。
ハッキリ言って面倒だから参加したくない。特にヤバい話は聞かれていないし。
………いや、待てよ。これってもしかして俺の話のときにも先生いたんじゃ………!?
「生徒のプライバシーを侵しやがって!!」
「ヌルフフフ。先生の超スピードはこういう情報を知るためにあるんですよ。」
×××
「ガキども寝なさーい。」
「あ、ビッチ先生。」
大量のお酒とお菓子を持って入ってきたイリーナ先生。口では寝なさいなんて行っているけれど、先生こそ寝る気がない。
「先生!!先生のオトしてきた男の話聞かせてよ!」
「あ、興味ある〜。」
先生を囲んで、みんなが座ればスタンバイ完了。イリーナ先生だってその気だ。
「フフ、いいわよ。子供にはシゲキが強いから覚悟なさい。」
窓枠に座って語り始める先生。
「例えば、あれは17の時……」
ごくり、みんなが緊張しながら次の言葉を待――、
「おいそこォ!!」
「うわっ!?殺せんせー!?」
隣を見れば殺せんせーが。いつの間に。
「さりげなくまぎれこむな女の園に!!」
「いいじゃないですか。私もその色恋の話聞きたいですよ。
あ、そう言えば相沢さん?先程男部屋で色々と面白いお話が――」
「え?」
「いえ、なんでもありません。忘れてください。冗談のつもりだったんですが、今背筋がゾクっとしました。」
「はぁ………。」
本当にゾクっとしたようで、体をぶるぶるっと震わせて黙る殺せんせー。
「それより殺せんせー!!先生の恋話は!?」
「そーよ。片想いぐらい絶対あるでしょ!」
「………………。」
みんなに指差され、黙る殺せんせー。次の瞬間、
――シャッ!!
マッハ20で移動し、私たちの前から姿を消した。
「捕えて吐かせて殺すのよ!!」
ナイフやら銃やらを構えて追いかけるみんな。
「いたぞこっちだ!!」
「にゅやッ!!しまった男女の挟み撃ちに!!」
どったんばったんと、古い旅館だなんだ言っていたのに、遠慮のない暴れ方。
これは烏間先生に怒られたりしないだろうか。
「なんだかんだで暗殺かー。」
「そりゃあ暗殺教室だもん。」
ぼふっと私の肩に顎をのせてきたカルマ。ねこみたい。
「明日最終日だよー。八つ橋買わなきゃ。」
「ビッチ先生と買い物するんでしょー?」
「うん。あーあ、終わっちゃうのか、旅行。」
なんだかそう考えると悲しい。こうやって、1年があっという間にすぎてしまうのかと思う。
「また行きたいなぁ。」
「…………じゃあ、さ。まずは、」
――帰ったらまたショッピング行こうよ。
「しょうがないなー。」
「約束、だね。」
夢を召し上がれ
「(おい、誰か写真写真!!)」
「(んだよ!!さっきまでカルマあんだけ萎んでたくせに!!)」
「(ヘンな事しないでよ!?私の長期観察物件なんだから!!)」
「(E組みんなで観察すりゃあいいだろ!!)」
「カルマ、どした?」
「…………………、なんでもない。」