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「殺せんせーは泳げない可能性が高い。」
「水中に落としてから……」
「待ち構えていた生徒が攻撃を仕掛ける。」
「それなら、」

「私の出番ね。」

殺せんせーの水への反応を見て、暗殺計画を練る皆。水殺。この攻撃で、最も可能性があるのはメグだ。

「夏は長いわ。じっくりチャンスを狙っていこう!!」

100億円に向けて、一致団結したクラス内。でも、そのプールが火種となってしまうことになるなんて、私は思っていなかった。

×××

「プールが!?」

岡島君に言われプールに行くと、そこには変わり果てた姿が。

「ひどい。」

チェアは壊され、ゴミも捨てられている。これでは使えない。

「誰がこんなこと!!」
「大丈夫ですよ。」

颯爽と現れた殺せんせーが、すぐにプールを直してしまった。さすが。波風立てる事なく、この出来ごとを終わらせてしまう。

「先生、そのゴミはどうするの?」
「ちょっと使わせていただきます。」

ヌルフフフと機嫌がいい殺せんせー。本当ならプールを壊されて怒ってもいいと思うんだけれど。
何をするのかな、という疑問は数時間後に分かる事になった。

「何これ!!すごい!!」

さっきの廃材で作ったというバイク。あのゴミがこれに変身したなんて。すごい。

「まるで本物じゃねーか!!」

でも、それに1番興味を示したのは吉田君。彼はバイクが大好きみたいだ。

「男の人はみんな好きって……カルマも好きだったりするの?」
「うーん………。嫌いではないけど。」

そんな話をしていた私たちのもとに届いた、バキッという嫌な音。
見ると、寺坂が殺せんせーのバイクを壊していた。

「謝んなよ!!」

ブーイングをうけた寺坂が机の中から何かをとり出す。

「駆除してやるよ。」

カァン、高い音を立てて転がったもの。中からは煙が大量に出てくる。

「美藍!!」
「うわっ!!」

ここにいてはまともに煙を吸ってしまう。カルマに腕を引っ張られて、教室の端へ行く。

「ヤンチャするにも限度ってものが……」
「さわんじゃねーよモンスター。」

煙で良く見えないけれど、殺せんせーと寺坂がもめているのが分かる。

「気持ちわりーんだよ。テメーも、モンスターに操られて仲良しこよしのE組も。」

今度は、煙が晴れてハッキリと見えた。そして、ハッキリと私の耳にも届いた。
皆が寺坂を見る目が変わる。私の中でも、何かがスッと冷めていくのが分かった。

「何がそんなに嫌なのかねぇ……。」

それはカルマも一緒だったんだろう。

「気に入らないなら殺せばいいじゃん。せっかくそれが許可されてる教室なのに。」
「何だカルマ。テメー俺にケンカ売ってんのか。」

こちらに来る寺坂と、目が、あった。瞬間嫌な顔をされる。でもそんなのお互い様だ。

「上等だよ。だいたいテメーは最初から……」
「ダメだってば寺坂。ケンカするなら口より先に手ェ出さなきゃ。」

ギリッと寺坂の口を押さえつけるカルマ。こういう時、やっぱりケンカ慣れしているなと思う。

「放せ!!」

そう言ってピシャリとドアを閉めて出ていった寺坂。
クラス内が、シーンとしてしまった。殺せんせーも、何か考えている。

「一緒に平和にやれないもんかな……。」

ポツリと言った磯貝の言葉は、クラス全員の密かな想いだったと思う。

世界はハッピーエンドに飢えている
「御苦労さま。また次も頼むよ。」
「はい、報酬の十万円。」



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