03

「殺せんせー!イルカ触れた〜?」

茅野っちが船の上から声を張り上げて問いかける。今頃、他の班が作戦の準備を進めているころだ。
私は今回、先生の触手を一本もらっているので、陸上での援護隊。殺せんせーの触手を撃った後、銃で援護する。みんな頑張って作った作戦だから、ぜひとも成功させたい。

『相沢さん、そろそろ3班と交代の時間です。速水さんと千葉君がまだ射撃スポットを決定していませんので、偵察に行くようです。』
「寺坂たちはどこの見学?」
『3班の見学予定は海底洞窟です。』
「了解。なら心配ないね。そろそろ引き上げるよ。」

ケータイに律からの報告が入る。私たちの班の順番は遅いほうだったから、おそらくまだ準備が完了していないのはスナイパーコンビだけだ。

「カルマ、交代だって。」
「おっけ。……殺せんせー!!そろそろ戻るよーー!!」

船から身を乗り出して叫ぶカルマ。いつもの見慣れた制服じゃなくて、彼の私服。

「……どうかした?」
「んーー、いや……。なんか新鮮だなぁーと思って。」
「なにそれ。」

ふっと緩んだ笑みを見せるカルマに、少し息が詰まる。でもなんだかそれを悟られたくなくって、踵を返した。

「ほら、3班待ってるから。急ごう。」

きっと、私はこの時、少なからずときめいていたんだと思う。

炭酸水に溶かす今日
謎に緊張しちゃって
声が裏返った



back

ALICE+