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「どう、殺せんせー。ごはんおいしかったでしょ?」「えぇ……、そりゃあ……、もう、ぜっぴッ〜〜〜〜!!」
「や、ちょっとここで吐かないで!!」
海上レストランで食事の後、今回の決戦の場であるパーティールームへ向かう。が、船酔いと満腹ですでに瀕死状態な我が担任。今だになぜこの生物を殺せていないのかと疑問に思う。
「もう、しっかり歩いて!」
肩を支えながら歩く。これだけ近づいていても、殺せんせーには私の刃は当たらない。生物としての差かな、なんてネガティブな思考回路になるも、これからが本番だと無理に言い聞かせる。
渚のボディチェックを受け、いよいよ作戦が決行された。
私たちがこの夏、練りに練った作戦内容。それは、渚がずっと書き溜めてきた殺せんせーの弱点を最大限に活かそうと努めたものだった。
まずは海上のパーティールーム。水で回りを固めて、簡単には逃げられないようにする。殺せんせーは慎重だから、水に囲まれたこのルームで無茶はしないはずだ。そして、次に心理作戦。
「この三村の映画、結構いけてると思うんだよねぇ、お・れ」
先日三村くん作の映画を試聴したカルマ感想だ。語尾にハートが付きそうな勢いであった。とても満足したようで、ここをこうした方がもっといいだとか、あの部分の尺はもう少し長くとるべきだとか言っていた。三村くんも三村くんでまじめに聞くものだから、最終的に話が発展していって嫌がらせの極意を語っていた。
私は今回が初めての視聴であるが、15分もたたないうちにカルマが気に入ったわけが分かった。
「殺せんせー、恥ずかしくないの?こんなの一時間も上映されるなんて〜」
殺せんせーの恥ずかしい映像を公開し、動揺を誘う。そしてその映画が終わったころには……
ーー1時間後
「さてさて、何がお気づきではないだろうか?」
満潮で会場のパーティールームは水が入ってくる。環境を変化させ、さらなる動揺を誘った後で、私を含めるテスト上位者が一斉に触手を攻撃する。
パーティールームの壁を倒し、フライボード、イルカ、ホースなど、使えるものすべてを使って水の檻に閉じ込める。殺せんせーは、いつも当たる攻撃ばかりを気にする。だからあえて、一斉射撃では当てず、身動きが取れないようにあたりに弾の雨を降らせる。
そして、殺せんせーの混乱がマックスになったときに、水中に潜んでいた千葉くんと凛香ちゃんが、とどめの一発を撃つーー!!
ーーもらった!!!
たった2発に込められた想い
届け!!