
星の勇気をあなたに
話終わった桃太郎に、鬼灯はぱちぱちと拍手をしていた。
「会話が成立したんですね。素晴らしい!!」
「そこまで仲悪いんですか!?」
「あの2人は筋金入りですよ」、鬼灯はわざとらしくため息をついて話し始める。
「最初はどちらかと言えば仲の良い方だったと思います。白澤さんも今ほど遊び人ではありませんでしたし」
「勤めて長いんですか?やっぱり」
「えぇ、私が知り合った時には既に財務として働いていました」
「一体なぜあんなに仲が……」
「きっかけは分かりません。どちらも口を閉ざしてしまいますので、本人達しか分からないことです。が、桃太郎さんの話を聞くに昔程仲が悪いようではないですよ?」
「え゛!?」
「昔は離婚直前の夫婦喧嘩のようでした。激しい言い争いでしたね……。よく八つ当たりで香梛さんがお店を半壊させていました。薬を貰いに行ったお香さんから、半泣きで助けを求める電話が掛かってきたことがあります」
「毎度毎度止めに入る私の身にもなって欲しいですよねぇ」、肩をすくめて呆れたようにいう鬼灯に、もしも、もしもあの2人が何かやらかしたら、鬼灯様に助けを求めようと心に誓う。
「香梛さんは決して悪い人ではありませんし、声を掛けてみたらいかがですか?」
「そう、させていただきます……」
そう返したものの、店を半壊という言葉にビビり、1週間は彼女の部屋に近づかなかった桃太郎であった。