12月24日



12月24日。クリスマスイヴ。聖なる日の前日を、俺はいまいち楽しめずにいた。

人と関係を築く上で、秘密は必ずあることだ。それが悪いことだとは思わないし、当たり前。むしろ、それがあるからこそ深められる友情もある。
誰にも言えない秘密を、誰にも言えない傷を、誰にも言えない闇を共有することは、人にとってなによりの支えになる。秘密、傷、闇。人にとってマイナスなことを共有できる人。理解し、受け入れてくれる人。互いに支えあえる人のことを、きっと親友と呼ぶのだ。
だから、悪いことではない。そんなの分かってる。でも分かってるのは、心じゃなくて、頭。感情が追いつかない。これじゃあ、ただのガキだ。

昨日のことをまだ少し引きずる女々しい俺に、追い討ちをかけるように彼女は言った。

『ごめん、先に帰ってて』

ジーザス。神よ、僕なにかしましたか。
今回は女子会ではないようで、中村さんも渚くんも磯貝も、そして寺坂も同行する。どうしても外せない用事、ということだから身を引いたけれど、寺坂も同行する。大事なことなので3回言おう。寺坂も同行する。

あぁ、神のご加護を。彼女に嫌われていませんように。クリスマスだけキリスト信じるって都合よすぎ?

そんなことを思いながら、綺麗にラッピングされたプレゼントを弄ぶ。
あれ、なんで恋なんかしてんだろ。

自分への問いかけに答えてくれる人なんているはずもない。分かんねぇよ、と投げ出すが、それでも彼女の笑顔がチラついて、あぁきっとこれが答えなんだな。
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