放課後のsweet time
ここは球川高校の図書室…
授業も終り、部活のない放課後…俺の愛する速水は窓際の椅子に座り、本を読んでいる。
俺はというと…読んでた本にも飽きて、顔を机にくっつけ隣に座る速水をぼんやり見ている…

時刻は夕方…図書館には俺達以外誰もいない。
窓から差し込む眩しいくらいの夕日に赤く照らされた速水の横顔…
…キレーだよな…

速水はいわゆる優等生…闘球部だけあって運動神経抜群で成績優秀…おまけに容姿端麗…真面目な顔はカッコいいし、笑うと可愛いんだよな…
そんな速水の真剣な横顔に俺は暫しの間見とれる…

「…どうした?」
自分を見つめる俺の視線に速水も気が付いたみたいだ。

「…なぁー…速水…」
「なんだよ…」
「…お前…キレーだなぁ…」
「…はぁ?何言ってんだよ…」
「いや…本当にキレーだな…って思って…」
「……モテるお前に言われたくねーよ。」
…俺の場合はこんな性格だからな…
確かに俺もモテない訳じゃないけど…性格的に殆んど軽いノリって感じだからな。
でも、速水はそうじゃない…
お前の事好きな女はたくさんいるんだぞ。知的で男らしくて優しいってな…知的と優しいは当たってるけど、男らしい…は間違いだよな。本当の速水は…可愛くて愛しい俺の恋人なんだからな…
まぁ、お前は女には興味ないみたいだから俺は安心してるけど…

「…お前はさ…キレーで頭もよくて…優しくて…」
「…なんだよ。やたら誉めるな…どうしたんだよ…」
「…スゲーさ…俺……速水の事好きだなーって…」
「……」
速水の顔がみるみる赤く染まる…その恥ずかしがるとこも可愛いんだよな…
俺はいつも速水にはっきり好きだって言う。だって本当に好きなんだもん…俺の愛情表現はかなり素直で激しいけど…速水は「俺の事好き?」って聞くと頷くぐらい。でも、そんな時はいつも顔を真っ赤にして…それがまた堪らなく可愛いくて。
俺の中の「速水可愛い」がムクムクと大きくなる…照れてる速水の顔…目が潤んで唇が淡く濡れて…あ〜…ダメだ…キスしたい…

「…なぁー…キスしてもいい?」
「……ダメ…学校だろ?…」
やっぱな…真面目な速水らしい…でも、ここで引きがる俺じゃない。

「…じゃー家ならいい?」
「……いい…けど…」
「マジ?じゃあ早く帰ろ!仕度しろよ。」
…なんだかんだ言っても速水もやっぱり俺の事好きだなんだよな…

顔を真っ赤にして俺に言われた通りに素直に帰り支度を始めた速水…
…あ〜…また素直に俺に言われた通りにしちゃって…スゲー可愛い…ちょっと俺…我慢できないかも…
俺は気付かれない様にそっと速水に近寄り…速水の唇をペロッ舐める…

「…うわぁっ!!な…なに」
速水は顔を更に真っ赤にして慌てて口を押さえる…
予想通りのなんつー可愛い反応…

「…キスじゃないからいーじゃん?」
「…だからって!…」
…俺の勝ち!

「…ははっ!おいし〜ごちそーさま〜!」
「…火浦!もう!」
「…早く帰って続きしようぜ。」
「…バカ!」
速水は怒った様に早足で図書室を出ると俺の少しだけ先を歩く。
この少しだけ先…ってとこが速水なんだよな…結局俺の事待ってんだよな!
…耳まで真っ赤になってるのが見えてるぜ〜…

「…火浦…俺ん家今日親の帰りが遅くて俺一人だから…来るか?」
「…本当に?!」
…なんだよ速水…お前もその気なんじゃん…耳まで真っ赤になるぐらい恥ずかしいくせに…そういうところが可愛いんだよな…

「…じゃあ、最後までしていい?」
「…はっ…はっきり聞くな!」
「だって、していいか解んないじゃん。」
俺だけその気というパターンはよくある事で…まぁ、いつも俺がすぐに速水もその気にさせちゃうけどな…

「俺、速水とやりたいもん。」
「…だから…はっきり言うなよ…恥ずかしいだろ…」
「別に恥ずかしくないじゃん。はっきり言わないと解んないだろ?」
俺の愛情表現はストレート…好きなもんは好きだし、やりたいもんはやりたい!

俺はほんの少し先を歩く速水に後ろから抱きつく…
「はーやーみ!」
「…うわっ…」
「…速水とやりたいな〜…いーい?…」
「…んんっ…」
俺は速水の耳元で甘く優しく囁く…速水は少なからず感じているらしく、小さな甘い声でますます俺をその気にさせる…
耳まで真っ赤にして俺からの刺激を受けまくってる速水…
…あ〜もうダメだ!どーしてもキスしたい!
そんな速水の可愛い様子に、愛情ストレートな俺は堪らずキスしようと顔を近付ける…

「…火浦っ…ちょっと待てって…家まで我慢しろって…」
「…んー…キスだけ…いいだろ?」
「…だっ…ダメ…」
速水の精一杯の言葉も俺には聞こえない…ふり…
速水は顔を下に向けて小さな抵抗を見せる…でも、そんなの俺には通用しねーし!

「…んっ…」
速水の顎に手をかけて上を向かせると…あっという間に速水の唇は俺のもの…
速水の身体と唇をしっかり抱き締めてなかなか離さない俺に、速水の身体の力も段々と抜けていく…
…速水…すっかり力が抜けちゃって…可愛いーな〜…

俺は速水の甘い唇と柔らかい身体を楽しみ…そっと唇を離す…
速水を見ると…目はうるうると潤み…その唇も俺の唾液で濡れている。
…うわぁ…なんだよ…その可愛い顔…俺にやってくれと言ってる様なもんだぞ…
俺は甘く激しい行為の最中の速水の顔を思い出す…
…う〜ん!堪んない!!

「ははっ…感じちゃった?」
「もう…火浦は…後は家で……もうちょっと我慢しろよ…」
「…はーい。」
俺は素直に返事。
…あ〜…我慢我慢……まぁいいか…速水の家で思う存分…

「じゃあ、早く帰ろっ!」
俺は速水の手を握ると引っ張る様に歩き出す。

「なぁ…お前の親って何時くらいに帰ってくるの?」
「…多分…10時くらいかな?」
「…マジ?!スゲーやれんじゃん!」
「…お前何回するつもりなんだよ…」
「…何回だってやりてーよ。だって俺、速水の事スッゲー好きだし!」
「…もう!火浦のバカ!」

俺のストレートな愛情に真っ赤になる速水…
う〜ん…可愛い!



*愛情全開の火浦さん…ちょっと変キャラですが、そんな火浦さんも素直で可愛いな〜と…速水さんは乙女で可愛いでしょ〜と…こんな二人ならいいな!
1/1
novel球川小学校page1 top