happy birthday!〜after story〜
逆巻の俺への愛の告白から早2週間…

今日も俺と逆巻は部活のない放課後を一緒に過ごしていた。
いつも通りの逆巻の部屋。
逆巻がベッドに寝転がり、俺はそのすぐ隣に座る…いつも通りの俺達……以前と違うのはいわゆる恋人同士になったという所か…
逆巻はいつもと変わらずのんきに漫画を読んでいるが…しかし、俺は少し違う。

俺はあの日以来、逆巻が可愛くて可愛くて仕方ないのだ。練習の時の真剣な顔…二人でいる時の無邪気な笑顔…とにかく全てが可愛くて堪らない…
クラスのヤツも闘球部の仲間も周りのヤツラは誰も俺達が恋人同士だという事は全く知らない……だから普段は周りにバレない様に逆巻の前でも平静さを保つ様に努力しているが…こんなにも逆巻を可愛いと思ってしまっている俺にとってそれはかなり大変だ。
もしも俺と逆巻が恋人同士だと知られてしまったら…周りのヤツラはとてつもなく気を使うだろう…俺も主将としてどう逆巻に接していいかわからないし、逆巻も俺に対してそうなってしまうだろう…………
だから俺は闘球部主将として…逆巻の一番の仲間として…学校や練習時には絶対この逆巻への甘い感情は表に出さないと決めていた。

ただ…俺の逆巻への愛情はますます高まっていて……逆巻が俺の名前を呼ぶ度…可愛い笑顔を見せる度…俺はいつも身体の奥がきゅーんと熱くなって胸がドキドキと高鳴ってしまい…顔も真っ赤になってしまう…
みんなの前で冷静さを保つのが困難になってきているのを実感していた…

…こんなに逆巻の事を好きになってしまってるなんて…まったく……俺ってヤツは…
俺はそんな呆れるほどに逆巻に夢中になってる自分が恥ずかしいやら幸せやら…


手に持った本を読むふりをして、俺は寝転んでいる逆巻の横顔をそっと見つめる……
逆巻は俺に見つめられてるなんて少しも知らずにいつも通りのんきな顔で漫画を読んでいる。
近くに感じる逆巻にちょっとドキドキしてしまうが…逆巻に気付かれたら俺ばっかりが好きみたいで悔しいから、頑張ってなにもない様な顔をしてる。

逆巻は男だがとても可愛い顔をしている。
身体つきも小柄で俺よりかなり小さい…抱き締めると俺の両腕にすっぽりと収まってしまうぐらいだ。俺に完全に包まれて幸せそうな顔をしている逆巻…俺にとってこの姿がめちゃくちゃ可愛い…
俺に向けられる無邪気な笑顔もすごく純粋ですごく可愛らしくて…クラスの女なんて全く比べ物にならない。
俺の可愛い愛しの逆巻…俺は逆巻の事が本当に大好きだ。

「…そうだ!…なぁ五大!」
思い出した様に急に俺に声を掛ける逆巻。
俺は慌てて逆巻から目を逸らし、何事もなかったように冷静さを装った。

「……な…何だ?…」
「俺…まだ聞いてねーんだけど…」
「………なんの事だ?」
「…返事!!」
「…ん?」
「…俺はちゃんと五大の事が好きだって言ったよな〜…でも、まだお前からはその返事は聞いてないぜ!」
「……そっ…そうだったか?」
「そーだよ!俺ばっか!」
逆巻は拗ねた顔をして俺を見ている…俺はそんな拗ねた顔が可愛くて堪らない。もっともっとその顔が見たくなってしまって…つい意地悪をしてしまう。

「…いまさら言わなくてもわかるだろ?俺の気持ち…」
「……わかんねーよ!」
逆巻は起き上がると俺のそばに近付き…俺の右腕を両手でぎゅっと掴んで抱き付く…

「………ちゃんと……ちゃんと言えよ…」
逆巻は俺にグッと顔を近づけ上目使いで俺を見つめる…
至近距離の逆巻の可愛い顔…よく見ると頬は赤く染まり、瞳はうるうると潤んでいる…
俺の目と鼻の先にその潤んだきれいな瞳…そして淡い色をした柔らかく小さな唇が…
俺は逆巻が誰より大切で誰より大好きだ…そんな大好きな逆巻と二人っきりの部屋で…しかもこんな近くでこんな可愛い顔を見せられては…男としてひとたまりもない…

「…そんなに…聞きたいのか?…」
「…うん……だって…俺五大が大好きだもん!」
そう言って逆巻はとびきりの笑顔でニコッと笑った。

…逆巻……めちゃくちゃ可愛い…………
その笑顔に俺の逆巻への愛情がガンガンと刺激されてしまって…逆巻への愛情が俺の胸に溢れてしまう…



「……逆巻…可愛いなぁ…」
俺はそう呟くと、ごく自然にその小さな唇に自分の唇を軽く重ねた…
逆巻の唇の柔らかさと温かさが俺にじんわりと伝わる…
俺は暫くその温かさを楽しむと、そっと唇を離した…

「……」
俺からの優しいキス…
何も言えず潤んだ瞳で俺を見つめる逆巻…全身の力が抜け、今にも崩れ落ちそうになっている…
俺はそんな逆巻をやんわりと抱き締め…柔らかい髪をそっと撫でた…
逆巻は抵抗する事もなく、大人しく俺の胸に抱かれている…
俺に抱きすくめられ…幸せそうな顔をして甘えている…そんな逆巻を俺は心の底から愛しく可愛いと思った。

「…逆巻…お前のせいだからな…俺はすっかり本能で動く様になってしまったみたいだ……」
「…五大のバカ…俺のせいにしやがって…」
言葉は乱暴だが、俺の胸にしがみつくその姿は…まるで親猫に甘える子猫の様だ。
俺は逆巻の耳元で囁く…

「……逆巻…俺も好きだよ……逆巻が大好きだ……これでいいか?…」
「…うん……俺も五大が大好き…」
俺に包まれて甘える逆巻…すごく…すごく可愛い……

「……ねぇ…五大…」
「…なんだ?」
「……もう少しこのままでいろ…」
俺は軽く頷くと、子猫になってしまった逆巻を再び強く優しく抱き締めた…




逆巻が可愛い!この一言に尽きます…この体格差CP…萌えますね…
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