受験シーズン真っ只中!
[story1…三笠×火浦]

時は受験シーズン。
俺達球川中学校闘球部3年の面々も揃って高校受験を控えていた。

「…キャプテン!ちょっとわからないとこ教えて貰えますか?」
同級生の俺に相変わらず敬語を使っているのは、闘球部の四天王の一人…火浦だ。

「あぁ、数学か?」
俺もいつまで経っても治らない火浦の敬語には慣れている…あえて何も言わずにそれに応じる。
俺達は同級なんだから敬語はやめろ!…って何回も何回も火浦には言ったんだが……結局、火浦の俺に対する敬語は3年間治る事はなかった。
まして3年時には俺は本当にキャプテンを努めていたからなおさら…そして部活を引退して受験勉強に打ち込む様になった今も、もちろんそれは変わらない。

「あの…ここがわからなくて…」
「これはな、こうやって…この間習った公式があるだろ?それを使って……」
火浦は数学が特に苦手でわからない所を俺によく質問しに来る…俺も火浦の勉強の苦手のクセは何となくわかっている。
火浦が開いた教科書とノートを覗き込み、俺は火浦にわかる様に丁寧に説明した。

「…なるほど!わかりました!さすがキャプテン!」
火浦は尊敬の目差しで俺を見る…

…大した事教えてねーんだけどな…
火浦の俺を見るキラキラした目に俺は思わず苦笑い。

「ふっ…大袈裟なヤツだな〜……なぁ火浦、お前も球川高校受けるんだろ?」
「…はい…でも受かるかどうかわからないですけど…俺、キャプテンみたいに頭良くないですし……」
「…なんだよ…そんな弱気になって…自信家のお前らしくないな〜…」
いつも自信たっぷりの火浦が少し落ち込んでいるように見える……俺はそんな火浦を励ましたかった。

「…火浦…大丈夫だ!お前なら必ず受かるよ!……それに…」
「…それに…?」
「…俺…またお前と闘球したいんだよな!…だから諦めないで頑張れよ。一緒に球高行こうぜ!」
俺はそう言うとニコッと笑って火浦の頭にポンッと手を置いた。

「…お前と一緒に…お前と一緒に…キャプテンが…お前と一緒…って…」
ブツブツと呟いている火浦の顔がみるみる赤くなる……

「……は…はいっ!!俺っ…頑張ります!!」
火浦にとってこれ以上の励ましの言葉はなかったらしい……



…その後、完全にスイッチが入った火浦は猛烈に勉強し俺と共に球川高校に合格した。



*こんな火浦さん好きですね〜♪ちょっと頭が悪い子みたいになっててすみません!三笠×火浦←強い憧れ…という管理人の大好きな妄想…火浦さんにはいつまでも三笠くんに憧れてて欲しい…




[story2…速水×火浦]

時は受験シーズン。
俺達球川中学校闘球部3年の面々も揃って高校受験を控えていた。
いつもの帰り道でいつもの通り…俺と火浦は肩を並べて歩いている。

「…なんだよ火浦…お前今日はなんか静かだな…」
いつもはうるさいくらい賑やかな火浦が今日は何故か大人しい…

「あのさ…俺…速水に聞きたい事あって…」
「…何だよ…」
真剣な顔の火浦の言葉に俺は思わず立ち止まる。

「なぁ速水…お前はどこの高校受験するんだ?…」
「俺か?俺はお前と同じ、球川高校だよ。」
俺は当たり前だろ…と言わんばかりに即答…
その俺の言葉に驚いたのは火浦だ。

「……なっ…何でだよ?!お前…すっげー頭いいじゃん!お前の成績ならもっと上も行けるはずだろっ!?」
「う〜ん…だってさ……俺…火浦がいない高校なんて行きたくないもん!」
「…はぁっ?何だよそれっ!」
「…だからさ!…俺は火浦ともっと一緒にいたいの!だからお前と同じ球高受けるの!」
「…ん〜…お前…そんな理由で…」
「そんな理由も何も…火浦と一緒にいる…って事は俺にはすごく大事な事だからな!」
俺の言葉に火浦の顔がみるみる赤くなる…

「ってか速水…お前…そんな恥ずかしい事よく言えるな…」
「別に恥ずかしくないだろ…だって俺の本当の気持ちだし!」
真っ赤な火浦とは対照的にあっけらかんとした俺…

「…じゃあ聞くけど、火浦は俺といたくないのか?別々の高校行って…火浦のそばに俺はいなくて…こんな風に一緒に帰れなくてなってもいいのか?」
「……いや…それは嫌だけど…俺だってもっと速水と一緒にいたい……」
「お互いそう思ってんならなおさらいいだろ?」
「…う…うん……」
「…じゃあ決まりだな!」
俺は恥ずかしそうな火浦にニコッと笑い掛けた。


「なぁ火浦…明日土曜だろ?図書館で一日勉強しないか?わからないとこ教えてやるよ。」
「あぁ……いいけど……」
「教えてやるかわりに…昼メシは火浦のおごりなっ!」
「……え〜…マジかよ?!…なんだよそれ!」
意地悪げに笑って歩き出した俺…その後を火浦は慌てて追いかけてきた……



…その後、俺が火浦の専属家庭教師となり、二人仲よく球川高校に合格した。



*こちらでも火浦さんはアタフタしてます…管理人の中では基本は火速ですが…こんな攻めな速水さんの速火も大好きです♪どちらが攻めでも受けでも…この二人は本当に仲がいい…




[story3…土方×風見]

時は受験シーズン。
俺達球川中学校闘球部3年の面々も揃って高校受験を控えていた。

俺と土方は肩を並べて帰り道を歩く…といってもデカイ土方と小柄な俺…だから肩を並べて…というか俺が土方に付いていくって感じだけど…

「…なぁ土方…お前はどこの高校受けるんだ?もう決めてんだろ?」
「俺か?…俺は球高だ。そこしか考えてねーからな!…風見はどうすんだ?もう決めてんのか?」
「俺も…俺もお前と一緒の球高受けようかと思ってて…」
「そっか!ならまた一緒だな!」
「……土方は嫌じゃないか?」
「…なにがだ?」
「……俺と…その……また一緒でさ!」
「…なんで嫌なんだよ〜…そんな訳ねーだろ!…俺はすっごい嬉しいぜ!だってまたお前とこうやって一緒に帰れるしな!…もしお前が俺と違う所受ける…って言ったらどうしようかと思ってたぜ…」

「……え?」
「…だって……お前が俺のそばにいないなんて…俺には考えられねーからな!」
土方はニコッと優しい笑顔で俺に笑い掛ける。
俺はこの笑顔にとてつもなく弱い……

「………そっか…うん…」
土方のその優しい笑顔に俺の顔は急に赤くなる…俺は顔を隠す様に慌てて下を向いた。

「なぁ風見…一緒に宿題してて思うけどさ…お前、数学苦手だろ?ちゃんと勉強しておけよ。お前は苦手な所はあんまりやらないだろ?そういう所ほど勉強しないとな〜…わかんない所あったら遠慮なく持ってこいよ!俺が教えてやっからよ!」

「……あ…ありがと…」
「俺はお前の為ならなんでもするぜ!」

「土方……前から思っていたけど…お前って俺の保護者みたいだな。」
「そうか?そういうの風見は嫌か?」
「…いや…嫌なんかじゃねーよ!その…逆に嬉しいってゆーか……なんてゆーか……」
「…それならいいけどな!」
「俺の事いつも心配してくれてありがとな!土方!」

「……ああ!俺にとっては当たり前の事だからな………でもな〜…ん〜…保護者かぁ……俺はどっちかっていうと恋人な感じで……ん〜…」
「ん?土方?なんか言ったか?」
「いや…なんでもねーよ!それより腹へったから早く帰ろうぜ!」
「?……ああ…」
「あ〜腹へったなぁ〜……なぁ風見!お前ん家夕飯なんだ?」
「俺ん家か?俺ん家はな…………」



…その後も時折二人で受験勉強に励み、二人仲良く球川高校に合格した。



*この二人もなんて幸せ…大きな土方さんと小さな風見さん…土方さんの風見さんへの思いは果てしなく大きくて……いつまでもこんな幸せCPでいて欲しい!
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