もうお弁当を忘れたことには慣れてきた。
今日は誰から頂こうか。とぼとぼと歩いていると中庭のベンチにぽつんと膨らんだビニール袋。中を覗いてみるとおむすびにパンがいくつか入っている。
「これって忘れ物だよね、食べ物を無駄にしたら駄目だよね」
というわけで
「いっただっきまーす!」
おむすび美味しい〜パンもお腹ふくれるから好きだなあ。そのベンチで座りながら一人もくもくと食べる。
「あれ?ここにあった飯知らねえ?」
人影ができたと思ったら私に声をかけているようだ。
「あれー宍戸じゃん、どうしたの?」
「ここにおむすびとパン入ったビニール袋置いてたんだけどよ、見当たらなくて」
ジュース買いに少し席離しただけなのに。そう言う宍戸に私はビニール袋をひょいと渡した。
「もしかしてこれ?」
「おお!サンキューな」
「どいたしましてー」
私はすっと立ち上がりその場を後にする。
つもりだった。
「おい待て、パン一つしか入ってねーんだけど?」
私はしばらく宍戸家に通い犬の散歩をするのだった。
お前か、俺の弁当盗んだのは。(宍戸ver)
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