小ネタ


単なる思いつきのメモ帳
更新履歴には乗りません

▽ゴールデンカムイ

メビレコ17話の没にした方をもったいない精神で置いておきます
17話読了後の閲覧推奨



 僕がまだ、見えることを制御できなかった頃のことです。
 他人の顔を見る度に彼らの今までが映像や、あるいは文章で流れていきました。僕は見ることを選別できずに、ただぼんやりと、なるたけ気にしないように心掛けながら、それらを眺めていました。
 見えることは一定ではなく、時系列もてんでばらばらでした。見える日もあれば見えない日もあり、つい昨日のことが見えたり、あるいは何年も前のことが見えたりしました。これはただたんに、僕自身の読み解く力が至らないせいだと考えられました。
 本来であれば見えることは不規則ではなく、本棚から好きなものを選べるように、選択できるからです。
 不規則な事柄は、僕に影響を与えました。喜び、嬉しさ、怒りや悲しみ。中でも、僕がまだ知らない事柄が見えてしまった日には、頭の中が疑問符で埋め尽くされてしまいます。そしてその度に、世の中にはまだ、僕の知らないことがあるのだと、安心するのです。
 見えてしまうが故に、理解の呼ばないことに関しても知ってしまったような気になり、慢心を生み、僕を堕落へと貶めます。
 知らないことを知っている。それは大変素晴らしい考え方です。けれども僕は逆に、知っていることを知らなかったのです。それは、大変素晴らしくないことだと思えました。
 放っておけば、知識が逆流し、氾濫し、決壊してしまいます。それを防ぐために僕は、知らないことを知らなければならないのです。幸いなことに教材は豊富に存在しました。
 僕は見えることを意識して選別できるように努めました。本棚を好きに閲覧できるようにと練習する僕を、泉のほとりで女神が笑ってみています。ええ、彼女にとってはまるで幼子の戯れに過ぎないでしょう。
 …………僕自身のこころを紐解くと、勝手に飛び込んでくる彼らに嫌気がさしていたのかもしれません。だってそうでしょう。誰が好き好んで、母親が教師とけもののように重なりあっているのを見たいと思いますか。父親が若い娘に手を出しているのを見たいと思いますか。
 これでも僕は家族のことを好いていました。例え血のつながりが薄くても、それでも彼らも僕と同じように家族のことを好いていると思い込んでいました。ただの、何も知らない子供のように。
 僕と大兄様と小兄様は父母の組み合わせがそれぞれ違うようでしたがそれでも、僕は紛れもなく彼らと兄弟で、この先も支え合って生きていくのだと信じて疑いもしなかったのです。とても、馬鹿げたことに。
 制御できずにそれらを見てしまった僕は、誰にも知られずひそりと反抗期を迎えました。これは僕自身とても驚きました。常に誰とも争わないですむように生きている僕が、だれかれかまわず壊してしまいたいと思ったことに。
 僕の身の内に絡みついた感情は蛇のように鎌首をもたげ、まるで林檎を勧めるように僕に囁きかけました。


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主人公の人間味をもう少し削ぎ落としたくて没にしました
この話は本編とは関係がありませんタブンネ

メビレコ主の生い立ちはそれなりに作り込んでいるのでその内本編でも登場すると思いますが、いかんせん私の文章が回りくどくて上手く伝わらないような気もします。本編でも既出の情報は別個にページを作って紹介しても良い気がしますが、そういった設定は本編の中でさりげなく出していきたいという無駄なこだわりにより今の所別個のページは作らない感じでいこうと思います。


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