小ネタ
単なる思いつきのメモ帳
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▽ジョーカー・ゲーム
ジョーカー・ゲーム×メビレコ小話結城中佐がKと名乗る少年を連れて来たのは、秋の終わり頃のことだった。
まだまだ成長過程であるためか背丈はそれほど高くはなく、実井や波多野より少し低いくらいで、行儀よく据えられた頭の表面にて笑みを形作っている顔のパーツはおさなげだ。よろしくお願いします、と開いた声はどこか舌足らずで、けれども含まれた少量の苦味により変声期を終えていることを物語っていた。
佐久間や訓練生の情報は一切Kには与えてはいない、と結城中佐は断言をした上で、Kを個室へ促し、訓練生には彼と一人一人、一対一で面談するよう命令した。
これが一体何の訓練になるのか、と、一番手になった神永はぼやきながらも個室へと入室した。佐久間はそれを見送り、順番を待っている間は建物内に居る限り何をしていても良い、と言った結城中佐に従った訓練生らと食堂へと集まった。
食堂では皆思い思いに過ごしていた。ポーカーに興じる者、読書をする者、煙草をふかす者……。佐久間は、ポーカーに参加すると痛い目に合うと学習していたので、彼らを眺めるに留まっていた。
それらの片手間に行われる会話の話題は、Kと呼ばれる少年についてだった。
彼は一体何者で、結城中佐は一体何の目的で彼と引き合わせたのか……。
様々な憶測が飛び交った。中には、彼は結城中佐の実子、もしくは孫である、などと言った荒唐無稽なものまで出て来た。それはないな、と彼らはひとしきり笑った後、そんなに気になるのなら、面談が終了したら彼のことを調べてみれば良い、と言い出した。
ただの一般人だったらどうするんだ、と佐久間は口をはさんだが、ただの一般人がここに来るはずないでしょう、と一蹴されて、終わった。
そうこうしている内に、神永の面談が終わったらしく次の者を呼び出しに来た。
そんなに疲れた顔をして、一体どうしたんですか、と三好が神永に尋ねた。佐久間には、普段の神永と何ら変わらないように思えたが、訓練生から見るとどうやら違うらしい。皆、神永の様子に疑問を持ったようで、どんなことを話したのか、と尋ねている。
神永は、自分で確かめてみたら良い、と言い残し寝室へと足を運んだ。
ここで佐久間も、神永の異変に気が付いた。普段なら寝室へは行かずに、テーブルに加わってもおかしくはないし、その足で歓楽街へと繰り出している可能性の方がよっぽど高かった。
一人、また一人、と面談を終え、食堂へ顔を出しては次の順番を促した。
佐久間が彼らの異変の端を少しだけ掴むことができたのは、最初の一人である、神永の様子がおかしいと気が付けたからかもしれない。Kと面談した彼らは、どこか疲れたような、あるいは思いつめたように見受けられた。そしてそれは、普段から意識せずとも被っているスパイの仮面が、少しだけ、ほんの少し、剥がれていたことを、意味しているのではないだろうか。
いつまでも軍人気質が抜けきらず、そのことでD機関においてはどこか揶揄われがちの佐久間のこころに、好奇心がむわりと芽吹いたのはその時だった。
常にこころを動かすことのないよう訓練されているスパイの彼らの、仮面を剥がすことのできる少年は何者なのだろうか、と。
とはいえ、いかにも喧嘩などしたことがありませんとでも言うような、鍛えている佐久間でなくとも簡単に取り押さえることのできそうな少年に対して、その秘密を知りたいから、と言って無為に探るような行為はしたくなかった。こそこそと嗅ぎまわるなど、それこそ人でなしと同じだ。
最後の訓練生を見送った後、面談が終わるであろう頃合いを見計らって、佐久間も食堂を後にした。目的地はもちろん、例の個室だ。
「いらっしゃると思っていましたよぉ」
そう声をかけられたのは、扉の前に立ち、ノックを、と、思った矢先のことであった。扉を叩くために緩く握られた拳は仕事を失い、所在なさげに揺れた。
失礼する、と断りを入れて入室する。
机と、それを挟むようにして椅子が二脚。Kは、奥の椅子に座り微笑んでいる。
どうぞ遠慮なくおかけください、とKは笑う。どこからどう見ても、どこにだって居そうな、普通の少年である。
「どうやって彼らを動揺させたか、もしくは僕がこうして面談するのは何故か、聞きたいのは、そのどちらかですよねぇ、佐久間さん。まぁ、訓練の意図としては、”操作のしようのないことによって素性がばれた際の対応の仕方”と、言った感じですかねぇ、たぶん。結城さんの考えてること、って、見えた事柄だけじゃあ予測し難くっていけませんねぇ。僕も、あまり詳しくは指示されていないのでぇ」
どちらにせよ、過去を偽ることってできませんものね、と、過去を偽り闇に溶ける者たちの巣窟で、Kはそう言ってのけた。
せっかくなのであなたも見て、さしあげましょうか。
そうしてKは甘やかににこりと笑ってみせた。
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最近JGのアニメを見たので
原作の方も一巻を買って読み進めている途中です
JG×メビレコ、二パターン思いついたうちの一つです。スパイにとって過去視だとかサイコメトリだとか、オカルティックなものって鬼門なのでは、と思いまして
たぶんこの後K(メビレコ主)の素性を探るミッションが課される
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