懐古暗幕















       "愛ほど歪んだ呪いは無い"










        私は今も呪われている















ーーーーーー…*°






「特級呪物 両面宿儺ねぇ…」



景色が颯爽と移り変わる新幹線に乗り
隣の席に座る男から見せられた写真を眺める。
木箱に不気味に写るミイラの指
20本ある内の1つを回収しに
可愛い教え子が仙台に向かったのだが
手掛かりの百葉箱には何も無かったという。

つまり特級呪物が何者かに盗まれた。
それが呪霊か呪詛師かも分からない。
悪用されれば必ず死人が出る。
早めの回収を急がなくてはならないと
日本に4人しかいない特級呪術師 五条悟は
呑気にお土産MAPの雑誌を読み込んで
自分用の甘味土産屋を探している。

そんな彼に渡された携帯を返した。



「確かに恵の事心配ですけど、
なんで私まで向かってるんですか。
本当はオフだったのに。」

「だって暇でしょ?」

「8日ぶりの暇です。」

「まーまー。ご先祖様が宿儺を封じたんだから
少しは興味持ったりするでしょ?
どれだけ苦労して封じてくれてたか見てみようよ。」

「年季が経って呪符なんかただの紙切れですよ。」

























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