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紅丸に啖呵を切った森羅に
燐子が喧嘩を買い睨みを利かせていると
カンカンカン!!
「火事だァ!火事だア!!」
「焔ビト!?」
浅草で焔ビトが出現してしまった。
「若が縁起でもねえこと言うから…」
「クソッ…
俺が戻ってる間に消え失せろ 行くぞ燐子」
「へい!」
「む…」
燐子は腰に刺してる刀を握り締め
紅丸と一緒に外へ出ると
一緒に来ていた第8のアーサーが刀に興味が湧く
「焔ビトか?」
「派手好きの勘太郎がなっちまった!」
「さっき呑みに誘われたばかりなんだが…」
「とっとと水を回せ!」
「避難はすんでるな?場所は?」
「隊員の連中が目印に纏を立てます!」
そういうと纏が高く上がった。
火消し祭りの始まりだ。
「三丁目の勘太郎が焔ビトになっちまった!
始めるぞ!祭りだ!!」
「セイヤ!」「ソイヤ!!」
纏を手に持った紅丸は大声を上げ
それに応えるように隊員らも声を上げる
「何をする気だ…? は?」
最強と謳われる紅丸に興味がある森羅は
集中して見ていると紅丸は纏を投げ
一直線に民家を貫いていく
「民家かア!!(汗)」
「何棟抜いた…?」
「四、五棟ッスね!」
「若!派手にかましてくれ!!」
「何言ってんだこいつら…(汗)」
「ゲホゲホ!若!勘太郎はこっちだ!!」
「今行く…」
紅丸は持っていた纏に火をつけ
焔ビトになった勘太郎の元へ飛んでいき
燐子にも纏が飛んできてそれを掴んで飛んでいく
「そこへいたかクソジジイ!!」
「若!!!」
隊員が投げた纏を操作してさらに家を壊していく
第8が紅丸の能力に疑問を抱くがそれもそのはず
発火能力のある第3世代
操作能力のある第2世代
紅丸は自由自在に着火させ操作もお茶の子さいさい
唯一無二の煉合消防官なのだから。
「“焔ビト”じゃなくほとんどあの人が壊してるぞ(汗)」
「家はいくらでも直せばいい。
でも“焔ビトになっちまった勘太郎の命は
これで最期なんだ。」
「見ろよカンタロウ!!
町がめちゃくちゃだ!!
年甲斐もなく暴れやがってクソジジィ!」
紅丸の声に応えるかのような声を上げる焔ビトに
燐子も紅丸の後ろに飛び降りて見守る。
紅丸は焔ビトに歩み寄っていく。
「まったく派手好きのお前らしいぜ なァ…」
そして焔ビトの胸を手刀で貫いた。
「よく頑張ったな」
勘太郎は最後に紅丸の肩に手を置いて
その手もろとも灰となって風に消えていった。
森羅のそばにいたお婆さんは森羅におぶられ
民家の屋根にいた。
「ありがとね 勘太郎の最後見届けられたよ。
第8の消防官さんには紅丸ちゃんの鎮魂は
荒っぽく見えたかい?
聖陽教に祈りがあるように
町を壊すのも手向けなんだ
この世の中は誰もが焔ビト化の
炎に恐怖し死に場所を探してる。
ここのみんなはどうせ死ぬなら
紅丸ちゃんに殺されたいと集まってるのさ。
浅草の破壊王 新門紅丸にね…
あれで優しいところもあるんだよ」
「……」
「最近は燐ちゃんも火消しを任されるようになって
紅丸ちゃんみたいな派手さはないけど
焔ビトを苦しませない速さで殺しちまう
恐ろしいようで優しい火消しなんだよ。
初めての弔いが親友だった事も大きいだろうが
最近は特に紅丸ちゃんに劣らないよう頑張ってる。」
「親友を…」
お婆さんから燐子のことを聞かされ、
さっきまでは生意気な女だったのに
今は違ったように見えていた。
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