「で、えーっと?」
「はい、私(ワタクシ)はディルムッドと申します。一人暮らしの女性の家に断りもなく、こうして突然押しかけてしまった無礼を、まずはお詫びさせてください。」
「アッ、ハイ。」


どうやらこの外国人さん、日本語に関しては全く問題なさそうだ。よかった。
そして物凄く丁寧に喋ってくださる。


…だが忘れてはいけない。
此処は一人暮らしの白海 琴音の家の廊下で行われている会話であるということを。
そして相手は今までに一度もご対面したことのない人物だ。こんなイケメン過去に一度でもお会いしたら忘れるはずがない。うん。イケメンだ。
あれ、いや待てよどっかで見たことある顔のような気が…声も聞き覚えのあるような…?

と考え始めたが考を一旦現実へと引き戻す。
余計な事考えている場合じゃない。相手は正座した格好のまま、話を続けてきた。

「お恥ずかしながら、私も少々混乱しておりまして…。事実なぜこのようなことになってしまったのか見当がつきません。
ですが、分かる範囲で先ずはこの状況を説明させてはいただけないでしょうか。」


うーん。まぁ聞くだけ聞くか。
普段だったら速攻警察に連絡している所だろうが。疲れのせいか思考が上手く働いていないのか…?
だがイケボのイケメンだからって調子乗ったらしょっぴいてやんよ。


「えっと、お茶いります?」
「お気遣い心痛み入ります!ですがどうかお気になさらず。」
「あの、フローリングで正座は痛いですしとりあえずお話聞きますからリビングへどうぞ。」
「あぁ、なんとお優しい主だ…!ありがとうございます、ではリビングにてお話の続きを。」

ある、じ?今なんか変な単語聞こえた気がしたがまぁその泣きボクロに免じて気にしないでおいてやるよ?
目を合わせてニッコリと微笑まれた瞬間本当に思考がかつてないほど纏まらない。


「で。話とは。」
リビングには招いてしまったものの、不審者と分かったら速攻警察に連絡してやる。
廊下へと続く扉側に私は座って、いつでも連絡できるようにスマホを右手に持ちながらデュエルムッシューさん?に問いかける。


「通常のサーヴァント召喚とは別の形で、私はこの世界に顕現してしまった様なのです。」
「ほぉ……?凄いぜ。何一つとして伝わってこなかった。」


と、ここでそろそろ冷静になってきた頭で今まで出された単語を今一度拾い上げてみる。
デュエルムッシューさん、フローリングで正座、イケメン、左目の泣きボクロ、跡部〇吾、チャームポイントは泣きボクロ、サーヴァント、召喚、コノセカイ、顕現……。


…さ、サーヴァント。
こいつサーヴァントって言ったな?


………。
「……………サーヴァント!?!?!?!??!?」
「え、えぇ。もしや主殿はご存じなのでしょうか?」
「おまっ、えっ、おまっ、ホクロ、え!!! デュエルムッシューさんってもしかしてディルムッド=オディナ!?!??」
「 デュエルムッシューサン…?主は私の事をご存じなのですか!はい、 ディルムッド=オディナ、私の名にございます!」


「なんてこったい………逆トリップ夢小説を漁りに漁ってきた現役夢女子舐めるなよ…OK状況把握した。琴音ちゃん状況把握した。」

 


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