「………は?」
ぽかん。という効果音がつきそうな顔で、独歩お兄ちゃんが声をもらした。そうしていつものように、「これは夢か?そうだ夢に違いない…こんな夢を見るのは俺が寝不足なせいだ…」俺のせい俺のせい、とネガティブモードに突入していく。
「ちがいまーすー!えいっ、どーん!」
なんてことを言いながら、独歩お兄ちゃんの足元にタックルをひとつ。勢いよく突っ込んだからか、少しよろけてドアにぶつかった独歩お兄ちゃんの唇からはちいさく、痛っ、と言葉がこぼれ落ちた。
「ね、ゆめじゃないでしょー!ちゃーんと、げんじつだよ!わたし、ちっちゃくなった!」
ふふんと胸を張って言えば「夢じゃない…?えっ?いやでも確かに今…」と、今度は独り言モード。夢じゃないのにねー?と振り返って後ろに声を掛ければ、「うん、夢じゃないぞ。」と声が返ってきた。ねっ!と両手を広げればぴょこんと飛び付いてくるその子は、まあるい小さなミミズクのぬいぐるみ。私の大事な大事なお友達。名前は、ジークちゃん。
「おねえちゃん。この人は、ぬーぬーじゃないのか?」
「うーん、ぬーぬーではないね!いつも、おしごとでつかれてるよ!」
私が言えば、ジークちゃんはそうなのか、ともふもふ頷いた。今日もジークちゃんは可愛い、後でいっぱいなでなでぎゅうしよう。
「ぬいぐるみが喋って動いた!?」
ほんわかしている私とは反対に、これは夢なのか?いや現実なのか!?とだんだん目がぐるぐるしていく独歩お兄ちゃんの様子に、言ってもいいかな?とジークちゃんに確認をすれば、肯定なのかもすっとくっつかれた。
「どっぽおにーちゃんあのね、じつはわたし、まほーちゅかいだったのです!」
えっへんと胸を張って伝えると、独歩お兄ちゃんのぐるぐるお目目が更にぐるぐるになっていく。ありゃあ、思っていたのと反応が違う…

最終的に、二人でぐるぐるしているところにひーくんがやって来て、何やかんやで先生のところに駆け込むことになりました。そういえば、なんで私ちっちゃくなっちゃったんだろう?