世界観

大きなドーナツ型の大陸が一つ、その東側の海にいくつかの島々が浮かんでいる。大陸には四つの国があり、ドーナツの中心にある太湖には一つ小島が浮かんでいる。

・住人達
人間
一等スタンダードな種族。魔力は持つものは持つし持たないものは持たない。身体能力も人それぞれ。数が一番多い。
エルフ
魔力は強いものの、身体能力は得てしてさしたるものではないことが多い。北の大国にのみ住んでいる。
ドワーフ
魔力を持つものはほとんど存在しない代わりに、体が頑健で小柄な体型。大陸の何処にでも住んでいる。
獣人
犬や猫、兎など様々な種族の形が存在する。魔力を持つものもいるが稀で、殆どが動物と同じような能力を有する。

・魔法について
いくつかの属性にわかれており、中には希少価値の高い属性もある。一人につき一つの属性がたいていの場合は生まれつき備わっている。属性は大体遺伝するが、異なった属性の両親から生まれた子供が二つの属性を持っていることはない。
使用できる魔法の規模は生まれ持った魔力量に左右される。
殆どの魔法は英称を必要とする。よほどの技術があれば必ずしも必要ではない。
属性

使用できる者が最も多く、最も個々人の実力に差のある属性。スタンダードながら制御には一等気を使わねばならない。また、攻撃力もピカイチ。

炎に次いで使用者の多い属性。大体の水は冷水だが、優れた術者は放出する水の温度等諸々も操れる。

水と同程度の使用者を持つ属性。膨大な魔力量を持つものであれば、一時的であるが雷や、果ては天候まで操ることが出来る。

水、風の次に使用者が多い属性。この属性の所有者はえてして消極的なものが多い。ただ土を操るだけでなく、そこに根付く植物にも影響を及ぼすことが出来る。

使用者の非常に少ない属性。この属性の魔法は生物に対して悪影響を及ぼすものであり、呪いや毒として機能する。また、魔力量によってはもっと別のことも可能にする。

使用者の非常に少ない属性。防御や治癒、解呪といった補助的要素を持っている非常に特殊な属性だが、相手に対して何かしらの攻撃をすることが出来ない。

・北の大国
気候
北部は所謂凍土が覆い、南部は冷温帯のような気候の大国。王都は南部に位置している。国全体に多くの河川が流れており、水の大国でもある。
産業
北部は鉱山資源の産出にその加工、南部は肥沃な土地を利用した農業を中心としている。
大陸の中で鉱山資源の産出があるのは北の大国だけであり、豊富な資源を他国から狙われがち。
政治体制
王を議長とした議会制を取っており、議員の三分の二を貴族が、残りの三分の一が平民が占めており、平民であっても選ばれさえすれば政治に参加することが出来る。
貴族の議員は基本的には世襲だが、平民は官吏として働くものの中から国民による選挙で以て選ばれる。
国王の権力は決して大きくはないが、王家にのみ受け継がれる力で畏怖を得ることでその体面を保っている。
宗教
ウィオラ教ムノーガ派
唯一の神を信仰し、それに生み出された人間、動物を同等の友とする考え方を持った派閥。
エルフ、ドワーフ、獣人といった亜人達を人間と同等の存在として扱う。基本的にあらゆる種族は平等であると説く。
穏健派とも呼ばれており、過激な考え方を好まない。
しかし教会の有する権力が大きく、しばしば国王率いる中央と対立することがある。
社会
種族差別をしない為、様々な種族の者が住む。また、魔力を持つものが生まれる確率が最も高くもある。
北の厳しい気候により、南北での貧富の差が大きい。
王家の者は皆強大な魔力と、非常に珍しい紫色の虹彩を持って生まれる。

・南の大国
気候
南部は激しい暑さに見舞われる砂漠で、北部は暖温帯。国全体に流れる河川が非常に少なく、土地も痩せている。
産業
製糸業等の小工業に分類されるものは非常に盛んであり、その恩恵を受けて栄えている。北部では農業も盛んで、特にスイカ等の水分を多く含んだ作物の栽培に力を入れている。
政治体制
所謂絶対王政。国王の権力が絶大であり、その下に位置する貴族もまた権力を有する。
代々好戦的な性格の王が多く、大国の領土の殆どはここ数代の王が戦争で手に入れたものである。帝国主義的な考えのもと、北の大国の資源や土地を狙っている。
宗教
ウィオラ教アディーン派
唯一の神とそれに生み出された人間、人間に従属するものとして付くられた動物を僕とする考え方を持った派閥。
亜人達を人と認めず、人間に従属するものとして扱い、また他の宗教を一切認めない所謂過激派。唯一の神を信じないものは救われず、神を信じ神の教えに従う自分達のみが選ばれた存在であると考える選民思想的な考えを持っている。
社会
亜人たちの一切を見下し、人間を至上と考えるため、人間以外種族は居着かない。また、奴隷制がどの国よりも深く存在する。
身分差による貧富の差が恐ろしく大きく、魔力を持つものが北の国ほど多くない。

・東の小国
温暖で湿潤な気候を持った小国。
国王が存在するものの、それは名ばかりであり、実際の内政は議会の決定により行われる。
ウィオラ教ムノーガ派を国教としているが、宗教に無関心な国民性の為、信仰心のあついものは少ない。
島国連合との中継貿易で栄えている。
北の国とは同盟関係。
・西の小国
温暖で湿潤な気候を持った小国。
以前は国王による統治の行われる国だったが、数十年前に起こった戦争の影響で近年起こった政変により、南の国の植民地となる。
ウィオラ教アディーン派が国教であるが、本来はウィオラ教でない独自の宗教を持っていた。南の大国による国民化政策により、元来の文化は名残として感じられる程度にしか残っていない。
・島国連合
十四の島々による連合国家。それぞれ異なる民族が暮らしており、文化も宗教も人種も異なる。南北西の国とは国交を結んでおらず、唯一東の小国とのみ国交を結び、貿易をしている。