「行くって連絡入れておいたのにさぁ、こんな時間まで何してたわけ? 女の子とデート?」
 探偵事務所で寝床としても使用してるソファに腰掛けながら、杉浦は向かいの椅子に気怠く座る俺を真正面に捉えながら問いかける。声に怒気が含まれていないからそこまで気に留めていないだろうが、やや呆れ顔で睨んでくるからそっちの方がメンタルに悪い。
 杉浦からのメッセージに気付いたのは探偵事務所へ帰るほんの数分前で、距離で言うと中道通りのスマイルバーガーの前をちょうど歩いている最中のこと。メッセージが届いていたのは数時間前。全文を確認する間もなく、全力で走って探偵事務所へ向かったのは言うまでもなかった。
 事務所の合鍵は既に手渡していた為、外で待ちぼうけなんてことは流石にしていなかったようで一先ずは安堵したものだが。それからはせっせとコーヒーを二人分用意して今に至るわけだ。
 テーブルの上にコーヒーの入ったカップが2つ。カップそのものは至ってシンプルなもので特に洒落っ気も無いのだが、長年使用しているとそれなりに愛着みたいなものが湧いてきて割るまいと今更ながら丁重に扱っていたりする。前に海藤さんが誤って床に落としてからはより慎重になった。
 俺は元々コーヒーを好んでいる為に減りは特に早く――と言ってもインスタントだけど。中道通りの喫茶アルプスへ足を運べば美味いコーヒーが飲めるというものあって、わざわざ豆やミルを買うまでもないだろうし何よりベッドも無いような狭いこの事務所では置く場所がない。棚の上はゲーセンで獲ったぬいぐるみ達が占領している為に無論スペースなんてあるはずもないのだ。
 杉浦はまだコーヒーに一切手を付けておらず、冷めきってしまうのも時間の問題だった。
「ほんとに悪かったって。別に女の子とどうこうってわけじゃなくてさ、仕事してたし」
「そう。それじゃあ仕方ないね」
「言葉に心がこもってないな?!」
 わざとらしいくらい彼は淡々と語る。それに対して慌てる俺を見て杉浦はごめんごめん、と屈託なく笑う。収入的な問題を含めて女の子と遊ぶ程の余裕なんてあるはずもなく、慎ましく依頼を真っ当にこなしていたことを説明すると「手が足りないなら頼ってくれればいいのに」なんてことをさらっと言ってきた。
「仲間外れにされると寂しいんだけど」
 不満そうに眉を寄せながら似たようなことを以前にも言っていた記憶がある。あれは、そう、杉浦が協力を申し出て幾許も経っていなかった時。あの頃はお互いそこまで信頼関係を築いていなかっただけに軽い冗談みたいなものだと感じていたが、今改めて聞くと全く異なった印象を抱く。もちろん、良い意味で、だ。
「そうは言うけどな……動けてもまだ本調子ってわけじゃあないだろ、お前」
 俺の言葉に杉浦の眉がぴくりと動くのを見逃すことはできなかった。それくらい、目に留まってしまうくらいわかりやすいものだったから。その反応にどんな意味が含まれているのかまでは予想はつかないけれど。いや、敢えて考えたくないだけかもしれない。
 やや間を置いて杉浦は「気、遣ってくれてるんだ」と、薄く笑って見せる。それは嬉しさと悔しさを含んだような笑みのように感じ取れ、どう返事しようか悩んでしまって言葉に詰まった。
 それを汲んでか否か、観念しましたという意思表示と言わんばかりに杉浦は手を付けていなかったコーヒーを口に運ぶ。その所作を眺めていると、ふと思う。そういえば彼がコーヒーを飲むのをあまり見たことがない気がするな――なんて事実を今更気付くことが出来た。
 創薬センターの件から日が経っているとは言え、杉浦の体調は恐らく芳しくはないと踏んでいる。致命傷では無かったのが幸いだったものの、撃たれたことには違いない。後になって熱が出て苦しかったなんて本人から話を聞いた時も気が気じゃなかった。
「それを言うなら八神さんだって結構な怪我負ってたじゃない。それなのに早期退院するし、僕の見舞いには来るし。さっきまで仕事してたとかさ、僕より無理してるじゃん。自分のことを棚に上げるのはよくないよ」
「実際お前より怪我は酷くなかったし、元々打たれ強いから多少無理しても問題ないって」
「いやいや…それ、理由になってないからね…?」
 コーヒーを一気に飲み干してカップをテーブルに置くと杉浦は鋭い目付きで睨んでくる。今日の杉浦は手厳しい気がして、少しばかり腰が引けてしまった。
 それからすぐに、はっと我に返ったのか彼は俯きながら額に手を添えて「そういうことを言いに来たんじゃないのに」と独り言ちる。これも杉浦が以前言っていたことだが、感情に振り回されやすいからフェアでいたいのだとか。所謂、これが感情に振り回されるというものなのかもしれないと察したがつっこむ気にはなれなかった。
 なんとなく俺が想像している以上に、本人が心を砕いてしまうような気がするから。
 それに、わざわざ俺に会いに来た理由も気にはなる。まぁ、足を運んで来てくれたことに関してはメッセージの内容をきちんと確認しない俺の不手際によるものだけれど。普段はそんなヘマはしないのに、どうしてこういう時に限って引き起こしてしまうのだろうか。歳だから、なんて考えは抜いておくとして。
 杉浦は意を決したように俯いていた顔を上げて背筋をぴんっと伸ばすと両の手を膝に乗せ、瞼を伏せてから軽く深呼吸する。ゆっくり眼を開き、俺の眼をジッと見据えると彼は落ち着き払った声で告げた。
「……大久保くんとさ、2人で行ってきたんだ。絵美の、墓参り。それを報告したかった」
 光の加減なのかもしれない。杉浦の瞳が潤んでいるように見えて、その視線から離れることができない。離れる気も、ないけれど。
「……そうか。絵美ちゃんの、行ったんだな」
 自分がその時、どんな表情をしていたのかわからない。だけど、彼の一層穏やかな顔を見ていると俺も同じように笑っていたんじゃないかと思った。
 短い返事に対して杉浦は「うん」と頷いてから、
「次、行くときは八神さんも一緒だからね」
「なんだよそれ」
 まるで釘を刺すような言い回しに異を唱えるが、飲み込んでから「わかったよ」とさも仕方なさそうに返してやった。
 俺からも絵美ちゃんには伝えたいことがある。それはあくまで、一人で墓参りに行ったときに――なんて考えてもいたのだが杉浦の言い分だと逃してくれそうにはないと悟った。
 それからは気が緩んだのか他愛のない話で盛り上がり、陽が沈んで神室町本来の姿が現れるまでの時間は短く感じられた。
 この町は昼も人の姿が多く見えるが、夜は一層人工的な光の元へ集うように群れてくる。事務所から出て中道通りを出れば、多少なりとも賑やかになってしまうのが良い例だ。
「さて、と。コーヒーご馳走様。用件は済ませたしそろそろ僕は帰ろうかな」
「なんだ。もう帰るのか」
 すっかり空になったカップを視認する。なんだかんだ律儀にもコーヒーは飲み干してくれたのが彼らしい。杉浦は言いながら立ち上がると、思わず溢れ出た残念そうな俺の声に彼は擽ったそうにはにかんだ。
 そういえば、今日は杉浦と会ってからまだ煙草には手を付けていない気がする。仕事の合間ですら何度か喫煙所に立ち寄っていたのに。
「今日は報告だけだし、長居するのも悪いでしょ。八神さんは仕事で疲れてると思うし」
 杉浦は煙草自体が嫌いというわけではないが、喫煙者ではないし好きでもないだろう。車内で喫煙すれば小言を当然言われるし、外食中でも長々としていれば「食べるか吸うかどっちにして」と指摘を受けたこともある。だから彼が帰れば気楽に嗜めるのに。
 なのに、何故か惜しいと思う自分がいるのもまた事実で、それがどういった意味を成しているのか正直理解していない。
「………まだ時間あるなら飯食いに行かねぇ?」
「え? 今から?」
 我ながら突発的すぎる誘いだとも思ったが、杉浦は呆気に取られて暫く素っ頓狂な表情を浮かべた後に「八神さんの奢りならいいよ」と言いながら期待収めた眼差しを俺に向けてくる。今日仕事したなんて言うんじゃなかったと俺は深く後悔した。
 せめてスマイルバーガーとか赤牛丸で妥協してくれないかと淡い期待を抱きながら、俺と杉浦は夜の街へと駆り出していった。


***


「ねぇ、八神さん。アイス食べていい? 甘いもの欲しくなっちゃった」
「いいけど……お前、どれだけ食べるつもりなの」
 八神さんの呆れ顔に、「これで最後だから」とわざとらしく掌を合わせてから甘えるような声を出すと渋々といった様子でレジにいる男の店員さんに声を掛け、駆け付けるのを確認すると追加のオーダーをしてくれた。
 八神さんはこの喫茶店で働く店員さんとは親しいようで、僕が先程完食したハヤシライスも一種の限定メニューらしく八神さんの知り合いだからということで特別に作ってもらったわけだけど。
 こういうところでも人望と言うんだろうか。そういうのを目の当たりにして、少し微笑ましく思ってしまったことを彼には秘密にしておかなくちゃ。言ったところではぐらかされるのが目に見える。
 当然ながら、僕自身がこの店を指定したわけじゃあない。正直に言えば腹が膨れればどこでもよかったわけで。考えあぐねた結果として「僕が行ったことのない店」とリクエストしたところ、八神さんがここ喫茶店ミジョーレへ連れて来てくれたのだ。
 店の存在自体は認知していたけれど訪れたことは今までない。事務所から近いと言っても、一人で食事を済ませるならもっと手頃な店を選んでしまう。決してミジョーレの敷居が高いとかそういうわけじゃなくて、腹を満たすという目的で足を運ぶには少し勿体ないような気がするだけで。
「まぁ、それだけ食える元気があるなら大丈夫か」
 八神さんは小さく呟いてからエスプレッソを一口。思えば、今日は煙草を吸っているのを一度も見ていないけど何かあったんだろうか――と思案した矢先、ある一つの可能性に行き着いてしまった。
 そうだ。彼は今日、僕にやたらと気を遣ってくれている。普段から気遣いのある人だけど、今日に限っては端から見ても勝手が違うとわかるくらいはっきりしていると思う。
「なんでそんなに心配してくれるわけ? 今までそんな気に掛けたことなかったと思うけど」
「なんでって、そりゃあお前……」
「"絵美の弟だから"、とかそういう理由だったら気にしなくていいんだからね」
 やや困惑したように眉を寄せて目を細める八神さんの姿を見て、言うべきではなかったと悔いた。
 今となっては責めるつもりは一切ない。正体を明かしたあの日から彼を傷付けようとも考えていないけれど、だからこそ言葉は選ぶべきだと自責した。
 彼はかつて投げ出してしまった事件と向き合って、真実を暴いてくれた。証拠を目の前で容易く潰してしまような相手に、何度も命の危機に瀕しても決して折れず、とことん追求して見せてくれたんだ。
 誰がそんな人を責められるだろうか。きっと、彼は今でも僕がいくら責めたところでそれを受け入れるんじゃないか。当然のことだ、と言わんばかりに。
 なら、せめて僕なりの真実で彼をその呪縛から解放できたらいいのに――なんて烏滸がましくも思っちゃう。だから、自然と口が開いて言葉が出てくるわけで。
「……八神さんさ、僕が捕まって首を吊られたことがあったじゃない」
「…ああ。ムッシュ・リーのときか」
 彼の表情は険しいまま。お互い、というよりあの場にいなかった海藤さんや東さんでさえあのホテルでの出来事はとても苦々しくものだったから仕方がないのかもしれない。
「そう。あれってさ、仮に僕じゃなくて八神さんが捕まってたら首吊りなんてしなかったと思うんだよね」
「……根拠は?」
「僕と違って八神さんはガタイもいいし、力もある。体術の心得だってある。二人いても抵抗すればあの時いた一人は簡単に落とせるでしょ? だからわざわざリスクを背負って首を吊るって選択肢は外すと思うんだ」
 普通の喫茶店でなんて話をしているんだと自分でつっこみたくなるけれど、客の数はまばらだし幸い奥の席で会話も聞き取り難いだろうから多少の後ろ暗い内容は問題ないと思う。店員さんが来るタイミングくらいは見計らわないとならないだろうけどそれは慣れたものだ。
 八神さんは納得しているのか、先を促すようにじっと僕を見据える。思い立ったまま言葉を並べていて喉が乾いてしまったけど、生憎入店して早々に注文したオレンジジュースのグラスはもう空だった。
「なす術もなく捕まって、首を吊られて絶望的で。悔しかったんだよね、すごく。どれだけ抗っても相手は平気な顔をしてて、それどころかなんでか興奮してたみたいだし。何も出来ない自分にもだけど、"僕だから首吊りを選択した"んだろうと思うと腹が立ったんだ」
「杉浦……」
「あ、先に言っておくけど別に恐くはなかったよ。八神さんが助けてくれるって確信してたから死なないと思ってたし」
 めちゃくちゃ苦しかったけどね、と笑い飛ばして付け足したら八神さんに間の抜けた顔で「図太い」なんて言われる。あの時は正体を明かす前で、八神さんは何の疑いもなく僕を純粋に助けてくれたのだろう。それを踏まえた上で、彼は必ず助けに来るだろうと信頼していた。いや、果たしてその時に感じていたものは信頼と称していいものなのか難しい問題ではあるんだけど。
 でも、今では八神隆之という人間を完全に信頼しきってしまっている。仮に何かあって彼が僕と距離を取ってしまったとしても、それはきっと僕に問題があるからだと思えるくらい彼は誠実で優しい人であると思う。
「八神さんは僕のヒーローなんだよ。遅れてくるけど、結局かっこよくきめちゃうヒーロー」
「……真正面から恥ずかしいことをさらっと言うんだな」
「ここで恥ずかしがっちゃ台無しでしょ」
 だからありがとう、八神さん――
 できる限り、目一杯の笑顔で。そうしたら彼はとてもバツが悪そうに唇を固く結んで大きく目を開いて、今日初めてボックスの煙草を取り出して吸口を噛んだ。
 目を合わせてくれないのを改めると、それが照れ隠しなんだというのはすぐにわかって少し嬉しくなってしまった。
「杉浦だって俺のヒーローだってこと忘れるんじゃねぇっての」
「……は…? え………?」
 これは恐らく不意打ち。せっかく言いたかったことを本人に伝えることが出来て満足、めでたしめでたしで終わるはずだったなのにそんな仕返しあるんだろうか。かと言って、八神さんはしたり顔をしているわけでもなく相も変わらず物言いたげな表情でこちらを見てくる。
 確かに助けたことはある。主に接触を図る為の必要だった行動と言ってもいい。見返りを求めての救出に対してそこまで評価されるとは夢にも思っていなかったし、彼からヒーローだと面と向かって言われるなんて想像出来るわけなかった。
 だから、今とんでもなく恥ずかしいというものがどの感情よりも勝ってしまっているわけで。なんだか知らないけど夏でもないのに顔が熱いわけで。
「あ、あれは理由があって助けただけで純粋な気持ちからじゃ………」
「バニラアイスお持ちしましたー」
「お、ありがとう則本くん」
(則本くん……!? タイミング………っ!!)
 穏やかそうな男性店員がしれっと先程オーダーしたバイラアイスを運んできた。いや、それよりも全く気に掛けていなかったタイミングで来るなんてどんなギャグ漫画なのか。ないよ、普通そんなの。則本くんのことを全く知らないのに則本くんに対して心の内で異を唱えたところで、当然本人は何の気も知らずに「ごゆっくりどうぞ」と会釈して戻っていった。
 取り敢えず備え付けのスプーンでアイスを一口運ぶ。甘すぎなくて美味しい。舌の上で溶けていくのを感じると同時に、顔の熱も少しずつ冷えていくような気がした。
 続けるのも難であるし、食べるのを進めながらどう切り出したいいものかと悩む。口に運ぶ度に微かに鼻腔を擽ってくる煙草の香りとバニラの香りが混ざり合って、八神さんの視線を認識せざる負えない。
 あれほど照れくさそうにしていた表情は穏やかなものになっていて、今度はこちらがバツ悪くなってしまっていて。考えたら可笑しく思えてしまって、釣られるように頬が緩んでしまった。
「どんな腹があったにしろ、俺を4度も助けたって事実が覆ることはないんだ。一人の命をそれだけ助けたんだって、俺は胸張って言って欲しいよ」
「……八神さん。こういうときもかっこいいんだから、ずるいよね、本当に」
「それが出来るのも杉浦がいてくれたおかげってこと」
 ああ言えばこう言う。全然大人らしくないのに、らしい言葉に大きい波が押し寄せて胸を激しく揺らしてくる。
 ああ、もう。今日くらいは僕がかっこよく八神さんを激励するつもりだったのにむしろされる側になってしまった。
 せめてもの反撃にと言わんばかりに「はい、八神さん。あーん」なんて言いながらアイスを掬って彼の口元へ寄せると、最初こそ反論していたものの根負けして大人しくアイスを食む姿を見ることが出来たからよしとしようかな。


(結局ご馳走になっちゃった………明日は仕事だし、早めに寝ないと…)
 帰宅して早々、寝静まっている両親を起こさぬように浴室へ駆け込んだ。朝一でシャワーを浴びることも考えたが、結局起きたら面倒になりそうだと踏んで現在に至る。
 今頃八神さんは事務所のソファーで眠り落ちているだろう。真冬にあんな眠り方をしていてはいつか体調を崩すんじゃないかなんて、勝手に気に掛けてしまう。今度ブランケットやらタオルケットでも贈ってみようか、喜ぶかどうかは別として。何も羽織らないで寝るにはあまりにも寒すぎるのだから。
「あれ………まだ起きてるんだ」
 浴室から出てスマホの画面を確認すると八神さんからメッセージが届いて、内容を改めると昼間のメッセージの内容をまともに見ていなかったことへの謝罪、それに加えて仕事に関することだった。
 帰り際に八神さんから仕事の手伝いをしてくれと申し出てくれた為に引き受けたけれど、そういえば今日内容に関して一切触れていなかったと思い返す。
「窃盗事件の、調査……」
 どうして探偵事務所にそんな依頼が――いや、それよりも窃盗という言葉を目にするとどうしてもクロウ達が過ぎってしまう。八神さんの手によってあの件は片付いたはずだけれど、果たして真相は――。
 創薬センターの件によって、民衆による警察への信頼が一気に低下していることが影響しているのかもしれない。公になっていないことが多々あるにしてもどこからか綻びが生じて漏れ出てしまうこともあるのだ。
 そうじゃなければ普通こんな類の依頼なんてまず来ることはないだろう。メッセージを見る限り海藤さんは別件で立て込んでいて、八神さんが今日は一人で調べていたらしいけど申し出てくれて正直ホッとした。
 だってあの人は、一人でいると知らず知らずのうちに無茶をやらかしてしまう人なんだから。


end

 


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