ジェイド国
新たな世界は雪国だった。町には人々がいて、一行の装いは浮いている。前の世界ではあまり腹を満たす食事にありつけず一日過ごしたため、情報収集も兼ねて酒場らしき店に入って食事を取り始める。小狼が一旦料理を平らげたのち、この国のお金を持っていないと汗を流しているのを微笑ましく見守る。ファイはご機嫌な顔のまま「大丈夫だよー」と明るい声で返答した。
「ねっサクラちゃん」
「え!?」
急に話を振られたサクラもしっかりと食事を済ませた後である。ちゃっかりしている少年少女は勿論のこと、ファイも私も食事は済んだ。私はナイフとフォークに苦戦して未だガチャガチャと賑やかに食事を継続している黒鋼の肉を切り分け始めることにした。
この国特有のものだろう絵柄のカードを手に酒場のおじさんたちの金を巻き上げている隣のテーブルのサクラの姿を眺めながら、私は黒鋼の食事介助に勤しむ。あの剛腕で皿を破壊しやしないかと肝が冷えるのだ。
一通り巻き上げ終えたらしいサクラたちがテーブルに戻って来ると、祝勝の一杯を運んできてくれた酒場の主人が”北の町”に関する伝説について忠告をした。一行の意識は食事から主人の話に集まる。
話の続きを乞うのは小狼である。
「どんな伝説なんですか?」
北の町のはずれにある城の、金髪の美しい姫のところへある日飛んできた鳥が一枚の羽根を渡して言ったのだそうだ――”この羽根の不思議な力をあげましょう”と。姫は羽根を受け取った。そして、王と后が急逝したことで姫は城の主となり、城下町からは羽根に導かれるように子供たちが消え、二度と帰らなかった。
「それは――おとぎ話とかいうヤツかな」
「いいや、実話だよ」
「実際に北の町にその城があるんですね」
三百年以上前の実話だという城は今となってはほとんど崩れてしまっているというが、また伝説をなぞるようにして子供達が消え始めた。
だから、北の町には行かない方がいいと店主は言った。
無論、”不思議な力を持つ羽根”の話を聞いてそのままにしておくわけにはいかない。
一行は近場で一泊したのち、怪しげにみられる装いからこの国で洋服を買って店内で速やかに着替え、距離があるらしい北の町までは馬を借りて移動することになった。
サクラは小狼が手伝って二人で馬に乗る。借りられた馬は三頭で、残った二頭の馬を眺め、私は痛い視線を受けるものの一度進言してみることにした。
「ファイと黒鋼、私とモコナかな?」
「あはははは」
「チッ」
舌打ちしたいのはこちらの方だが。モコナが「一緒にいこ!」とファイの肩の上で私を誘ってくれたので、彼の馬に同乗することになった。馬に乗れるよう店員に不審な目で見られてもわざわざズボンを選んだのにこのざまである。あまり渋ると小狼たちに悪いので潔く手を借りて彼の前に跨る。
「サクラちゃんの羽根っぽいねぇ」
「モコナまだ強い力は感じない」
「でも羽根が無いとは言い切れないよねぇ」
モコナの感知が万能でないことはつい昨日霧深い国で実感したばかりである。高麗国の件で羽根の出現時期にズレがあることを分かっている以上、三百年前の噂も無関係とは断言できない。羽根が無いと踏んで別の国にすぐ移るのは早計である。伝説や事件の真相を確かめる必要があるだろう。
「で、行くのか」
「はい。北の町へ」
無論、という小狼に私たちは続いた。
道に覆いかぶさるように曲がる枯れ木がどんよりとした空をさらに陰鬱な雰囲気に見せている。
「わ――いい感じにホラーってるねぇ」
「そりゃどうでもいいが、冷えて来たな」
「雪降りそうだもんね」
小狼がサクラに寒くないかと確認して、服を着替えたおかげで平気だと返答している。それを受けてファイはサクラが寒さに慣れていないのではと問う。砂漠の夜は冷えるというのはサクラの世界でも同じらしく、寒さには耐性があると彼女は説明した。サクラの口から故郷の話を聞くのは旅が前進している実感が湧いて微笑ましい。
「黒るんとこはー?」
「黒るん言うなっ!……日本国には四季があるからな」
私の居た”日本”と同じだ。それに、二度目の世界でも四季があった。日本国の四季について語る黒鋼の声は珍しく穏やかで丸みを帯びている。自国に帰りたがっている彼である。故郷を愛しているのだろう。
「ファイの所はどうだったの?」
「寒いよ――北の国だったから。ここよりもっと寒いかな」
頭上で交わされる話に心が和む。背中から伝わって来るファイの体温にも大変温めていただいていて恐縮しきりである。
「小狼君は?」
「おれは父さんと色んな国を旅してたので」
「寒い国も暑い国も知ってるのね」
同じ所から来たとは言わない小狼にじくりと胸が痛む。わかっている。言ってどうにかなる話ではない。穏やかに言葉を交わす二人に、水を差すようなこともできまい。以前まではどこか感情を殺していた小狼も、穏やかに微笑んでいるのだから。
「ウィズちゃんも、色んな国を旅してたんだよね――」
「うん。四季のある国が多かったけど、そういう国は食事が美味しくてよかったですよ」
「ウィズ、食いしん坊ー!」
「モコナもねー」
首元にじゃれつくモコナに頬を擦り寄せ、笑い合う。頭上から降る笑い声も、穏やかだ。
足場の悪い雪道を馬に歩いてもらい、暫く穏やかな沈黙で進んでいくと、モコナが正面に看板を見つけた。
「なんて書いてるのかなぁ」
英語圏らしいこの地方の看板を小狼が”スピリット”だと読んだ。私も頷く。
「読めるんだ――」
「すごいね」
ファイとサクラに賞賛され頬を染め慌てている小狼に、黒鋼が「おい」と硬い声を発した。
「はしゃいでる場合じゃねぇみたいだぞ」
黒鋼の視線の先、馬が歩みを進めていくスピリットの町中は民家があるのに、外を歩く人は誰一人として居ない。窓からこちらを覗く影があるかと思うと、窓を閉めるという家ばかりである。大きな音を立てて閉じられていく窓を通り過ぎながら、一行は僅かに緊張感を帯びる。
「なんか歓迎されてないって感じがビシバシするねぇ」
「されてねぇだろ実際」
一軒の民家の入り口で立ち尽くしたままでいた少女に、小狼が友好的に挨拶をして「聞きたいことがあるんだ」と声を掛ける。直後、素早く開いた扉から出てきた母親らしき人に「外に出ちゃダメって言ったでしょ!」と家の中に戻されていく姿。
「あー、これやっぱりあの酒場で聞いた話のせいかなぁ」
「余所者への警戒が高まっている感じ?」
「せめて金髪の姫がいたという城の場所だけでも、教えてもらえるといいんですが……」
小狼の言葉に続くようにして、複数人のけたたましい足音が聞こえてくる。無論、一行が取る行動はサクラを敵意に満ちた足音たちから遠ざけることである。
無遠慮に突きつけられる銃口の前に、ファイと黒鋼が馬を寄せ、小狼は背中を向けるようにしてサクラを遠ざける。ファイの前に座る私は、彼が覆い被さるように身を寄せたため、コートの中に埋もれた。
「おまえ達何者だ!?」
町の男衆といった風情の人々が、銃口を突きつけながら一行を睨みつけている。何者か――この雰囲気で聞かれると最も答えにくい質問だが、素直に”旅としている”と言うべきだろう。
「旅をしながら各地の古い伝説や書物を調べているんです」
淀みなく答えたのは小狼である。彼の言葉に嘘はない。付随されている”伝説や書物の調査”というのも、この旅において重要な要素であるため、その言葉は一層信用を得やすいだろう。
「そんなもの調べてどうする!」
「本を書いてるんです」
「本?」
「はい」
しれっと言い切った小狼に、びくりと思わず身体が跳ねた。あまりにも自然と吐かれた嘘に、自分の中での小狼像というのが崩壊してしまう。いや、新たな一面を見られて良かったと思うべきか。私の困惑をファイは感じ取っているのか、はたまた小狼の新たな一面を彼は愉快に思っているのか、頭上から「ふふ」と笑う音がする。
「おまえみたいな子供が!?」
「いえ、あの人が」
「そうなんですー」
ファイが小狼の話に乗り、小狼たちとの関係性を説明し始めると、コートの前が緩む。未だ混乱の渦中にある私は襟元を何となく寄せて目元だけでそっと覗き見る。
「その子がオレの妹でー、その子が助手でー。この子はお嫁さん。で、こっちが使用人」
「誰が使用人――がっ!!」
黒鋼が襲撃を受けたように声を上げ、前傾で跳ねる。姿の見えないモコナの仕業かもしれない。聞き捨てならない関係性をファイが私に付与した気がするが、怪しまれている手前無駄なやり取りはしたくない。再び彼のコートの前を閉じて私は現実逃避に努めることにした。
引き続き警戒を向けられている一行が一部除き愛想よく見せている最中、駆け寄って来る人影があった。
「やめなさい!」
彼は”先生”と呼ばれた。
「旅の人にいきなり銃を向けるなんて!」
「しかし今の大変な時期に余所者は……!!」
「余所から来た方だからこそ、無礼は許されません!」
こっそりとやり取りを覗く。大きなカバンを持っている、丸眼鏡と黒髪の長髪が印象的な男性である。彼だけは私たちを警戒する姿勢を一切見せず、寧ろ人々から庇う態度で立ち塞がった。
「失礼しました、旅の方達。
ようこそ、”スピリット”へ」
彼から語られた町の名前は、小狼が読んだ通りだったようだ。一旦はこの緊張状態から解放されそうだ。問題は山積みだが、一つずつ解決していくしかないだろう。
渋々といった態度――全く私たちへの警戒を緩めた気配はない――彼らが去り、残された私たちは庇ってくれた彼と向き合った。この町の医師”カイル・ロンダート”と名乗った彼が私たちに行く宛があるのかと言い、苦笑する私たちを見て彼の診療所に招いてくれた。
辿り着いた先は診療所らしからぬ内装である。この世界ではこういうものだろうかと疑問に思っていると、この家屋が元は宿屋であったと説明され納得する。
彼が用意してくれた紅茶を受け取るよりも早く、診療所の扉が勢いよく開き、間もなく怒声が響いた。
「どういうことだ先生!こんな時に素性の知れない奴らを引き入れるなんて正気か!」
「落ち着いてグロサムさん……」
「これが落ち着いていられるか!町長!!」
訪問したのは貴族然とした雰囲気の厳格そうなグロサムという男、そしておじいさんと呼んで差支えない老齢の町長である。
一行の滞在をよしとしない雰囲気は感じ取っていたが、町長にまで声を掛けられるとは思わなかった。田舎町における狭いコミュニティでは確かに町長は身近な存在やもしれない。しかし、グロサムという男は何者なのだろうか。
カイルは先ほど小狼が説明した身の上を彼らにも改めて伝え、子供達が消える事件の手掛かりを知っている可能性があると言った。町の人々だけで解決できないことを、外部の情報を入れて視点を変えるのは確かに一考であろう。
実際、余所者を疑ってこれだけ調査が長引いている様子ならば、鍵は町の内部にあると考えてもいいものだが。
「これ以上何かあった後では遅いんだぞ!」
吐き捨てるように言ったグロサムが豪奢な杖をゴツゴツと鳴らしながら出ていく。町長も彼を慌てて追うように診療所から出て行った。圧力があるのか、町長自身私たちを疑っているのかは分からないが”夜に外に出すな”といった内容をカイルは言い付けられていた。
カイルは彼らが立ち去った後で律儀に謝罪をしてから紹介をしてくれた。グロサムは町で最も権力のある地主のようだ。彼らにしてみれば、町から人が離れていき兼ねない現状を早く打開したいのだろう。
「大変な時にお邪魔してしまったみたいですねぇ。隣町で聞きました――」
スピリットの伝説に関して隣に座るファイが切り出すと、カイルは悩まし気に眉をひそめ頷く。
「私あれは良くある只の御伽噺だと思うんですが、まさか本当に子供達がいなくなってしまうとは……」
朝も夜もなく探し回っているものの一人も見つけられず、今は二十人もの子供達が失踪しているという。サクラが「そんなに」と痛ましい声で呟く。黒鋼も町の警戒態勢に納得を示した。
「些細なことでもいいんです。子供達を探す糸口があれば教えてください」
一行はカイルの言葉に了承し、借りられた部屋の案内を受けた。
今は一時的に休める部屋としている一室は飽くまでも眠るだけの部屋という様子だが、雑魚寝でも十分休息を取れる私たちには恵まれた環境であった。
「とりあえず宿は確保できたねぇ。ナイスフォローだったよ――」
「父さんと旅してる時にもあったので」
小狼が過ごしてきた彼の父親との時間は想像以上に濃厚だったのだろう。彼の抜きんでた身体能力と咄嗟に出る機転は誰もが持ちうるものではない。ファイの言葉に頷いて助かったと言うと、謙遜して首を振っている。
離れたところで、黒鋼に頬――身体?を伸ばされているモコナを助けに駆け寄る。その手に触れればぽとりとモコナを手離すので、私の手で受け止める。
「乱暴しないで」
「ウィズー、黒鋼がーっ」
「お前が頭突きしやがったからだろ」
「モコナも気を遣ったんだよね」
確かに、黒鋼を使用人扱いしたファイに黙っていられる性質じゃないのは分かるが、テーブルマナーの粗野な彼への違和感をごまかすには最適な設定でもある。
「そこの三人ー」
黒鋼とにらみ合っていると、ファイに呼びかけられ顔を向ける。サクラが小狼に支えられつつも既に寝入ってしまっている。
「じゃあ……あの」
「うん?」
言いづらそうに小狼が切り出したのは部屋割りについてである。優しく促すように首を傾げていると、彼がちらりとファイを見上げてから発表したのは”小狼と黒鋼”、”モコナとサクラ”そして”その他”だという。開いた口が塞がらない私はサクラを見てから”寝てる!”と慌ててモコナを見て「おやすみウィズ!」と別れを告げられる。小狼がサクラを抱いて部屋に消え、残った黒鋼の目をやれば、にやりと笑って見下ろされる。
「はしゃぎたいなら明日にしろよ」
いつだったか、ファイと同室になってごねる黒鋼にかけた言葉である。私が怒るのを待っているのだろう。むっとした顔は隠せないが、負けてたまるかとファイの腕に腕をがっしり絡めてべっと舌を出してみせる。
「行きましょ、ファイ」
「おやすみー黒ぴー」
「……黒鋼だっ!!」
ふんと息巻いたものの、室内に二人で入って戸が閉まると、急に閉塞感に支配されてむずむずとする。室内の設備を確認するためクローゼットや洗面所を覗く。エントランスの内装から分かっていたが、ある程度豊かな層に向けた宿だったのだろう。簡易だがシャワールームがある。
「ファイ、シャワー浴びます?」
「オレは後でいいよー」
「すぐ上がります」
ゆっくりでいいと背中に声が掛かったが、そういう訳にはいかない。もう夜も遅い。嵩張る上着を一方のベッドに放って洗面所を借りる。
「早かったねぇ」
急いで浴びて部屋に戻れば、私の上着は既にラックに掛けられていて、ファイもほっそりとして軽装である。彼は濡れた髪をタオルで拭いている私に「寝てていいからねー」と言って洗面所へ行ったが、色々とやりたいことは山積みなのだ。髪がある程度乾けば、高麗国で途中にしていた木材の端材を鞄から取り出し、作業を始める。小狼が前の世界で手に入れた鱗は材料として適正があったので、”新しい杖”を完成させられそうなのだ。しかし、木材と鱗を繋ぐ金属素材が足りない。以前から持っていた素材で作ってもいいが、これは貴重だから次の杖に取っておきたい。杖は消耗品だ。悩ましい問題である。
「ウィズちゃーん」
「……わっ」
「そろそろ寝よっかー。休めるときに休まないと。ね」
いつの間にか戻っていたらしいファイに、横から肩をちょいとつつかれてはじめて気づく。石鹸の清潔な香りがふわりと漂って思わず仰け反る。そして、ベッドの上に散らかしている素材たちを仕舞う作業に集中する。
「すいません、騒がしくて」
「大丈夫だよー。杖も作れるんだねぇ」
「手探りですけど。使ったことのない素材だし、時間も掛かって。鉄か、銅か、そういうのがあれば完成できそう」
まだバラバラのパーツを興味深げに見ているファイを前に口数が増えてしまう。喋り過ぎた、と照れ臭くなりながら作業中のパーツも仕舞って、視界に入る彼との距離感に改めて気付く。ファイが私のベッドに腰かけているのだ。ぐっと身体が強張って慌てそうになるが、思うつぼだと深呼吸を挟む。
「……あの、次からは夫婦の設定はやめましょうね」
にこ、と笑う気配を頭上に感じるので、目線は決して合わせないよう布団の繊維を必死になぞる作業に没頭する。
「じゃあ、今度は恋人にしよっか――」
「ちがうよお……」
「嫌だったー?」
ちょんと指先をつつかれて私はベッドから転がり落ちた。
ご機嫌そうに笑うファイは手を差し伸べてくれたが、それを一切無視して私はもう一つの空いたベッドに潜り込んだ。これを寝逃げという。布団越しに、室内のもう一つの気配も寝支度をしているのを感じ取る。音が止んだのを見計らって顔を出し、寝返りを打つ。
横向きで少し丸くなっている輪郭と目を伏せたファイの顔がこちらを向いている。ランプが消えていて、月明りでうっすらとしか見えない。
彼がただ面白がって設定を決めたのは分かっている。私が拒否したところで痛くも痒くもなく、寧ろ愉しいのだろう。
「あのね、ファイ。気恥ずかしいから嫌なだけです」
うっすらと開いた瞳の色までは目に見えない。しかし、その美しい蒼色は瞼の裏に浮かぶ。
「ファイのこと、私は……すごく、好きですよ」
ただの拒否だとは、誤解してほしくない。彼の優しさや気遣いに救われたことはたくさんあって、それは伝えたかった。
「いつも、ありがとう」
見えないかもしれない。それでも精一杯の笑顔を向けてから、布団を引き上げて目を閉じる。言うべきことを言えた満足感も伴って心地よいまどろみに身を預ける。
今日も今日とて眠り過ぎた。朝日が眩しくなってから目を開けた。とも言うし、嗅ぎ慣れない香りと圧迫感で目を覚ましたともいう。 頭上に降ったのはファイによる「おはよ♡」という挨拶。身体を拘束している正体は、抱擁である。同じ布団の中、背中に回る腕、眼前に広がる襟元。悲鳴も上がらなかった。
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