| ※義兄弟パロ。白→鬼灯×女 まさか、こんなことになるとは思っていなかったんだ。母親が病死。悲しみに打ちひかれている間に父親の愛人が現れて来やがった。何ともいえない激しい怒りを父親にぶつけたものの、結局怒った意味がなかったのだと思い知らされる。 愛人のお腹にはすでに身をこもっていた。どこまでも汚い父親を殺したくなった。もちろん、愛人もだ。しかし、僕には殺す度胸などない。ただ殺したいと負の感情を抱えてながら、クソみたいな生活を送ってきた。 *** 「白澤兄さん?」 「え?」 時の流れは本当にあっと言う間に経っていった。小さかった僕はいつの間にか大人になり、鬼灯という弟を持つようになった。鬼灯は中学生になっており、宿題を手伝っているところだ。 「どうしたんですか、黙って…」 「いや…ちょっと考え事をしていただけだよ。ごめんね」 「いえ、別に大丈夫です」 鬼灯は何にも知らない。鬼灯の母親は本当の母親だとしても、僕からすれば偽物の母親なのだ。しかし、父親は同じ。顔は似ているのは本当に父親の血縁なのか分かる。鬼灯は将来、この事実を知るだろう。もし、知ったらどうなるんだろう。鬼灯のことだから、多分あまり気にしないと思うが。 「白澤兄さんは女性の付き合いの手練れでしたよね?」 「え、何いきなり」 「あの、私は女性と付き合うことになりまして…どうしていいのか分からないのです」 「マジで!?出来たの?おっぱいでかい?美人?ナイスボディー?かわいい?ヤった?ピーーーまでいっ」 「黙れ変態。付き合ったばかりですから何にもしていませんよ」 鬼灯はしかめっ面になり、顔を振り向く。その反応だと本当らしいのでいつもらしくない鬼灯を見て、新鮮な気分になった。 ────ズキン ────? 急に痛んだ胸を見ると気のせいなのかなと無かったことにする。 「でも、キスまではしたでしょ?」 「いえ……何にもしていないのです」 ファーストキスはまだ未経験。 「…いがーい。お前ならおせおせと思っていたけどなぁ」 「私は貴方と違って、奥手なのです。何より初めての付き合いですし……」 貴方と話すと私まで煩悩になりそうだと不機嫌になっている鬼灯は聞かなければ良かったと後悔する。僕はだんだん大人になっていく鬼灯を見て嬉しくなった反面───気に食わない僕がいた。 ───…何でだろう。嬉しいはずなのに、 ───ズキン ───何かさー、気が食わないな ───ズキンズキン ───ああ、胸が痛いなあ… 兄として、素直に喜んでいいはずなのにどこかが喜んでもいない僕がいる。何故なのか分からず、この気持ちに気付くまでに時間が掛かった。 |