ほんの冗談のつもりだった。

「知っていたか……?赤ちゃんはキャベツ畑から来るだそうだ」

そんな馬鹿馬鹿しい話を信じないだろうと自嘲気味に笑うと、

「えっ?ホントか!?」

信じた人がいた。
馬鹿馬鹿しい話を信じた馬鹿がいた。
馬鹿呼ばわりしているが、大我は僕の恋人だ。恋人が相当の馬鹿だと身を持って知った僕はどうすればいいんだろうか。

「キャベツ畑から来るんだ〜」

「ちょっと待て、保健を習ったか?」

「まぁ、したけど、分からなかった」

君の頭はカラッポか?
でも、そんなところが好きだと惚れた僕は君の将来が心配だよと言いたくなった。いや、本気で結構心配している。
まさか、今更キャベツ畑の話は嘘でした〜とは言えず、大我のキラキラしている目で見つめられちゃ、余計言いにくくなってしまった。
とりあえず、この話は保留してみることにした。つまり、放棄した。後で恥ずかしい思いをしろうが、大我の自由だから僕は知らないフリをした。