※ゆるいエロ







武藤君って全然嫉妬とかしないよね。
そう言ってきたのは私の同じクラスの女の子だった。
確かに学校や外で何か言われたことはない。私が他の男子に話しかけられようが、仲良くしてようが割って入ってきたり、連絡先を消せなんて言われたこととかもない。寧ろ我関せずといった具合に私が誰と仲良くしてようが指摘してくることはなかった。

だけどそれは口に出さないだけ。




昨日散々抱かれた体をゆっくりと動かし洗面所へと向かう。途中散らばったパンツだけ履いて後は未だ布団で眠っている彼のスウェットを抱き上げる。ちらりと見えた洗面台の鏡に映った自分の体に動きが止まる。

『あー…隠せるかな…』

いつもより多く散らばった赤い痕。よく見れば太腿まで至る所に痕がついている。いつの間にこんなに付けたのか。

元々彼は痕を付けるが好きだ。けれどそこまで至る所に付ける事はごく稀である。彼は嫉妬が強ければ強いほど自分のだと言わんばかりに事痕を散りばめるのだ。

外ではクールな顔をして、他の人には気付かれないだけ。嫉妬しない?全然。寧ろ逆に嫉妬深いんじゃないかとさえ思う。

「…名前、」
『いっ…!…んっ、泰宏くん?…まだ寝てていいよ。』
「……ン、」

ふらりとまだ寝ぼけている彼がゆっくりと私を後ろから抱きしめて、肩口に顔を埋めたかと思えば肩にチクリと痛みが走る。優しく頭を撫でればぐりぐりと頭を擦り付けてくる。こう見ると、大型犬のようにも見えてくる。本当にかわいい。

重たい瞼をゆっくりと開き鏡越しに私の身体を見つめる。

「…凄いな。」
『えっ、泰宏くんが付けたんだよ?』
「………あぁ……」

ただでさえ起きるのが苦手な彼はまだまだ思考回路が停止してるらしい。

「けどよ、」
『?』
「まだ足りねぇな…。」

腰のラインをなぞるように彼のかさついた手を滑らせる。その刺激がくすぐったく体を捩らせるも反対の手でまた引き寄せられる。声をかけようと顔を彼の方に向けようとすれば下唇を甘噛みする様に口付けられた。
んっ、と声が漏れれば舌を絡めて深く深く口付けられる。

『ふっ…ん……やす、ひろ…くん…』
「…ン……ン?」

ゆっくりと唇が離れればまた彼の重たい瞼が閉じられており今でもここで寝てしまいそうだった。

『泰宏くん。』
「……?」
『寝よっか。』

不服そうに私を抱きしめる彼の頭をもう一度撫でれば渋々身体を離してくれた。その隙に手に持ったスエットを着てから彼の手を握ってベットまで歩く。

明日は久しぶりに彼と一緒に居れる休日だ。寝ぼけてる時にしか甘えてこない彼をたんまりと甘えさせてあげよう。

ベッドに寝転び、また夢の中に沈んでいきそうな彼の額にもう一度口付けをした。






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寝起きあまり動けないタイプで、しっかり脳が起きるのが時間がかかるタイプのような気がする。
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