木吉、今本気で潰したい奴がいるから手伝え

「あれから紺野さん、部活来ませんね」

「…」

「謝ったんですか」

「…夏休みだから部活来ないと謝れないんだよ!メールしようと思っても何を書いたらいいかわかんねぇ」

「不器用ですね」

「うるせぇ!!」



「そういえば、最近紺野来てなくないか?」

「え、木吉、紺野の事憶えてたの?」

「復帰して数日経っても紺野の事言わないから忘れたのかと」

「バカ言え、アイツは俺らの仲間だぞ。心配するに決まってるだろ」

「今の今まで話題にすらしなかったじゃねーか!」

「そういえばって言ってたし」

「はは!部活で見ないから」

「そろそろ帰ってきて欲しいんだけどねぇ(ちらちら)」

「う、視線が」

「何言ってんだ、アイツは来てるぞ」

「何言ってんだ、紺野どこにも…」

「ははは、だから言ってるだろ?部活では見てないって。アイツ夜間俺とのバスケしてんだ」

「「「「「はぁああ!!!???」」」」」

「てかアイツバスケできたのか?」

「まぁ、俺と1on1で張り合えるくらい」

「それすごくね?」

「潰したい後輩がいるんだって。そのためだけに今生きてるって言ってたぞ。そういえば誰だそれ、」

「たぶん、火神君ね」

「いや間違いなく火神だろ」

「火神君でしょうね」

「火神が屈みます」

「伊月黙れ」


ばん!!

「たのもー!!」

「なんか武者が来た?!」

「おお、紺野来たか」

「ああ、この日に体のコンディションを整えたぜ。おい火神1on1しろ!!」

「は?!」



「俺が、負けた」

「これが私の答えだ。確かに最初は賭けのことしか考えてなかった。でも一年前から、負けた時から私はこのチームを勝たすために行動していたつもりだ。今後私にあのような口をすることは、世間的にお前を抹消してやる」

「なにそれ怖い」

「すみません、でした」

「分かればよろしい。罰としてお前チームと私のドリンク作りとタオル配りしろよ」

「マネージャーの仕事押し付けてんじゃねえ!!」

「だから言っただろ?コイツは仲間だ。それにコイツは誰よりもこのチームが好きだからな!普段は素直じゃないがな今年も去年もわざわざ俺のとこ来て号泣しながら相手の悪口をぐぉおお!!「号泣なんかしてないわ!!てかこんなチーム!私の駒でしかないし!!!」

「おぃい!!」

「とりあえず、紺野のツンデレあまのじゃくは今に始まったことじゃないがな」

「とりあえず、紺野ちゃん、後で私のとこ来よっか、話したいことが山ほどあるのだけども」

「(ひぃいいい!監督が笑ってる!!)」


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