あの時の私は、まだ何も知らなかった。
何も知らずただ幸せに浸って、それが続くと漠然と思っていた。
大好きなみんなと過ごした、最後の夏。
愛しい流と過ごした、最後の夏。
「うん、世界一可愛い!」
鏡越しに私に笑いかけるメグに微笑むと、表情が硬いと背中を叩かれる。
「さすがのこれで流もイチコロね〜」
にこにこしながら片付けをするメグの手伝いをしながら、