「弓彦くん、その人だれ?」

「初めまして。貴方のお話はユミヒコさんからよく聞いております。わたくし、検事審査会に属しております裁判官の水鏡秤と申します」

「検事…審査会、ね。ふーん」

「ミカガミにはお前のこと、とんでもなく優秀な一流のオレの相棒としてよく話してるからな!」
「お前も検事として戻ってくるならミカガミや親父にはすぐに話を通」

「いや、私は今忙しいからいいよ。今日はちょっとその万才さんに呼ばれて検事局に来てるだけだから」

「……!」
「彼に…ですか?」

「親父がお前を?どうしてだ?オレは何も聞いて……」

「ちょっと込み入った話でさ、まぁ弓彦くんには関係ないから。それじゃあミカガミさん。弓彦くんのこと、どうかよろしくお願い致しますね」


♢♢♢


「……アイツ、昔はもっと色々なこと話してくれたし、もっと明るかったのにな。なんか最近ピリピリしてるっていうか、学校辞めてから変わっちゃったんだ。なんでかな」

「……女性は常に何かしらの秘密を抱えているもの」
「いつかユミヒコさんも彼女の秘密を知るときが来ますわ。だから……大丈夫ですわ」





A secret makes a woman woman.