正当防衛



「ぐす、ずび」

「もー相変わらず泣き虫だなぁ、大袈裟だよ」

「だ、だってぇ!おまえっ、腹、刺されて……ぇ゙、ひぐ、ぉ、オレのせいでぇえ…」

「ほらほら相棒印のポケットティッシュだよ。顔ぐちゃぐちゃだから鼻水と涙拭いて」
「弓彦くんが見つけて取り押さえてなかったら、殺人犯に逃げられてたんだよ?すごいことだよ、一人刺されて生きてるくらいなら全然誇っていいくらいだよ!」

「(だからと言って普通、腹部を刺されているのに犯人に飛びかかって顔が分からなくなるくらいボコボコに殴るか…?)」

「ぐす、ずー!ぅ゙、そ、それはお前に睨まれて犯人が固まったからだろ!アイツ、ひぐ、オレのこと刺そうとしてたのに突然お前が間に入ってくるからびっくりしたんだよぉ…!」

「(いや、一番手頃そうなイチヤナギくんを狙って刺そうとした犯人を目と気迫で殺す勢いで睨んでたからそれで怖気づいたのだろうな……)」

「ね、犯人すごい怖がってたね。弓彦くんが法曹界にいる限り、きっともう犯罪はしないよあの人」

「(二度と犯罪をしないのは良いが、彼も不運だったな……流石に同情する)」



弓彦絶対守るマン物理最強夢主