検事執務室〜睡眠導入剤編〜



「なんか用?」
「悪いけど、忙しいから私用で呼んだのなら帰るよ」

「なんだよ、学生以来の名コンビが顔を合わせたんだぞ、ゆっくりしてけよ」

「こっちはそうもいかないのー。用無いなら帰るね」

「あああ、待て待て待て!あるある、用あるからぁ!」

「なに?」

「え、えーっと、んー……えー、はっ!なんで!なんで学校途中で辞めちゃったんだよ!」

「またそれー?週3回ぐらい来るメールで見飽きたよそれ。色々込み入った事情があるの。だからお話できませーん。じゃあねまた現場で会おうね、一柳検事」

「……!う、うう、ぐす、なんでそんな遠ざけるんだよ…!」

「え、ちょっと、いっ………!」
「……もー、ソファといえど普通押し倒す?検事執務室を男女逢引に使っちゃダメだよ。退いて一柳けん」

「ぅ、うう、ぃ、いやだ!お前がちゃんと話してくれるまで退かないからな!」

「えぇ、もー………あ〜…やば………」
「だから執務室とか来たくなかったのに………眠くなってきた…………」
「分かった、弓彦くん。私、疲れてるから寝るよ。飽きたら退いて」

「え?」
「え、な、なぁ…………寝るのはや!」
「……………」
「……顔色悪いな。目にクマいっぱいあるじゃねぇかよ…なんでそんなに無理してんだよお前……ぐす、なんで何も話してくれないんだよぉ……」






30分寝るつもりが、ジャケットと学ラン掛けられて2時間後ミカガミちゃんの悲鳴で起きました。