追求〜あなただけを追いつめる〜

※万才の裁判



「………お、お前ぇえぇ…!ぅ、ううう、そんなボロボロで……!大丈夫なのかよぉ……!」

「…検事席はいっぱいだね、弁護席行こっかな」

「おっ、いいよいいよ。オジサン、君みたいな可愛い新米弁護士なら大歓迎!なんならオジサンの弁護士バッジもつけちゃう」

「(それでいいのか!)」

「オジサンはね、君はゼッタイ弁護士に向いてると思ってたよ。……オジサンが求める弁護士に必要なことをちゃんと分かってるからね!ハイ!弁護士バッジ!」

「(本当にそれでいいのか………?)」

「それでは弁護人、お聞き致しましょう。貴方は何をしにこの法廷へ」

「……クックックッ、ホント、何しに来たのかな?うっうっ…こ、ここは子どもの集まる場所じゃないんだけどね……その臭くて醜い姿、バカ息子とお似合いだよ。役立たずのボロ雑巾みたいでね!」

「弁護人は証人 一柳万才及び、被告人 美輪マリーに関する証拠品を提示しに来ました」

「…よろしい。では提示して頂きましょう!」

「信楽さん、紙とペン貸してください」

「はい、先生!」

「………アイツ、なに書いてるんだ?オレと同じように証拠品を持ってきたんじゃないのか?」

「分からない」
「ただ、あのふてぶてしい笑み……恐ろしくしぶとい私の友人とよく似ている。信じてあげよう。君を今の今まで信じて諦めなかった友人なのだから」

「……!」

「今更、なにをやっても無駄だよ。……ここは幼稚園じゃないんだ、お絵描きなんてしてるならさっさと退廷してもらおうか」

「さぁ証人、こちらのリストに目をお通しください」

「……?」
「なんだね、これ………ッ?!」

「まさか、分からないワケがないですよね」
「貴方が消した人間、そして、証拠品のリストですよ、それは!」

「な、なんだとぉおおぉ?!」

「マ、マジかよ?!」

「__静粛に、静粛に!弁護人、そちらのリストは事実なのですか?!」

「ぐ、ぐぅ……!!」
「………だから、どうしたんだね。こ、こんなの今でっち上げたような証拠品にしか過ぎないよ」

「……さて、それはどうでしょう。私はこの人間の"売られた"宛も把握している」
「証人、一柳万才。海外だろうと宛名を辿ればいくらでもボロが出てきます。そして、このリストがあれば美輪マリーとの証拠品の隠滅、死体の損壊からでっちあげ、今まで解明されなかったすべての事件を明るみに出すことができる!」

「ぎ、ぎぃいいぃ……何故だ、何故そんなものを君がぁああぁ………!!」

「……死者と語らっただけ、元検事局長。貴方ならばこう言えば十分でしょう。どうぞそんな紙切れ、いくらでも燃やしてください」
「その名前も証拠品も、宛名も!全て頭の中に間違えることなく入ってますからね!」

「ぐ、ギャアアアアアアアア!!!!!」

「ヒュゥ!勢い良く机叩いちゃって、先生かっこいい!」
「まるで恐怖のツッコミ男みたいだよ、オジサンしびれちゃった!」

「え、い、いや、私が真似たのは恐怖のツッコミ男じゃなくて、その師の……まぁいっか」



アニメの4話のあの人がマジクッッッッッソかっこ良くてかわいいんで見たことない方はぜひ。