時を駆ける相棒号


「はぁー、キミがいないと、オレが困るだって」

「女子はああいうとこにズキュンと来ちゃうわけですね。真宵さまもそりゃあ、キャイキャイ言うわけだ」

「ね、ね、ね!ユミヒコくんには言われたことないの?そういうこと!」

「あー…ありますよ?2時間くらい背中にひっつかれて泣きべそかかれたときはどうしようかと思いましたし」

「ヒュー!いいねいいね!はぁー、結婚式かぁ。もう一回やりたいなあ」

「やったのは私ですけれどね」
「美味しくて高いご飯がたくさん食べられるからでしょう?2回もやったんだからもう良くないですか?」

「えー、せっかく2回もやったんだからさぁ。3回目もありじゃない?ウェディングドレスと白無垢の次はー、うーん…チャイナドレスとか?」

「何かちょっと違うと思いますけどね」
「ドレスも白無垢も着てるの大変なんですよ。ご飯全然食べられなかったし」

「その代わりに私がいるんだよ!あーん、もう一回食べたいよぉ!伊勢エビのドリアー!ローストビーフ!ミルクプリンー!!」

「ミルクプリンじゃなくてブランマンジェ。私も食べたかったなー、ローストビーフ」
「まぁでも、せっかく3回目やるなら、イギリスがいいかも…忙しい中来てくれた人に申し訳ないし」

「お、スカーレット博士とソリーくんでしょ!キラッキラしてたよねぇ、あの二人。あれが英国の輝きなのかな」

「二人とも、普段はそんなもんじゃないですけどね。特にソリーくんの方は。普段、死体を相手にするスペシャリストですし」

「へぇー。でも、結婚式でスカーレット博士を見かけたミツルギ検事、何故ここにかの功労者が?!とか驚いてたし、二人ともすごい人なんでしょー?」
「ならさ、せっかくだから、ね!もう一回やっちゃおうよ結婚式!ココネちゃんもオドロキくんもみんな呼んで、普段のいやーなお仕事なんて忘れてパーッと!」

「どこから出すんですかそのお金。みんな暇じゃないんですからダメです」
「早く後ろ乗ってください。あんまり遅いと春美さまが心配しますよ」

「ちぇー。あ、今日は?泊まってく?私、煮込みハンバーグが食べたいなぁー」

「もう1週間も倉院にいたので流石に帰ります。やっと、秘宝の件や博士のことも落ち着いたワケですし」
「それにそろそろ家に帰らないと弓彦くんに怒られます」

「えー!2年ぶりに大好きなお姉ちゃんが帰ってきたっていうのに冷たいなぁ、久しぶりに会えたのに寂しいよお!」

「姫巫女様の護衛に貴方のトノサマングッズの配達他、エトセトラ。おかげで2年間で何回も往復させたのに何をおっしゃいます」
「学生の頃から変わらず、週3は電話かけて来られるのだって大変なんですよ。ふふ、弓彦くんと同時に相手にするこっちの苦労も考えてください」

「ほら、私の愛はユミヒコくんにも負けないからね!」

「はいはい、もう分かったから。ほら、里まで送ってくから乗って。真宵お姉ちゃん」

「えへへ、はみちゃんも待ってるしね」
「ようし、相棒号!我が家へしゅっぱーつ!」

「あっはは、しゅぱーつ」



ちなみにソリーくんというのは死体解剖専属医師であり、スカーレット博士の従兄弟にあたる子です。
終わると言っときながら実はまだ話があるのでどこかしらで更新するのでお楽しみに。