三本足の元気な烏
※裁判5時空
「オイ、一の字ィ」
「はい」
「最近、俺のことをカギ回ってるっていうのはおめえさんのことかい?」
「……さぁ、どうでしょうか」
「少なくとも、私だけではないかと」
「ハッキリしねえなァ」
「貴方が真実を話さない限り、こればっかりはどうにも」
「夕神検事」
「なんだい」
「貴方の空を飛んでいるのが鷹だけだとは思わないことです」
「カラスも飛んでいるかもしれませんよ。……三本の足が生えたカラスが、ね」
「……ヘッ。相変わらず食えねえなァ」
♢♢♢
「って言ってやっとき、もうかぁーーーーっっ、私かっこいい〜!!ってなっちゃった!」
「あのユガミ検事さんにでしょ?ヤルぅー!!」
「まさしく、人を殺す目だったよあの目。いや、やってないとは思うんだけどさ」
「本当にやってないのかなぁあの人。いかにもやってます!!って見えるけどなぁ」
「見た目はね。普通に人相怖すぎだし」
「話によれば、自白とは聞いてる。ただ、色々裏でね…って話かな。私がいま追ってる件とも繋がってるかもっていうのが、御剣検事局長との見解かな」
「そっかぁ……ま、私もいっちょ派手に頑張るから!情報期待しててよ!」
「派手だとまた局長に怒られるよ」
「えー、冗談なのに」
「あ、ねえねえ!今度、一緒に劇場版忍者ナンジャ見ようよ!リマスター版が出て映像すっごく綺麗になったんだよ!」
「トノサマンもそんなの出てたなあ。実家に取りに行けばあるから、それと一緒に見よっか」
「やったー!見よ見よ!」
「もうさ、忍者ナンジャがギターをかき鳴らしてアンコールをするときの演出がキュィーーーーーンギャギャーーーンって」
「うるせーーーよ!!2階まで忍者ナンジャの話が聞こえてくんだよ!静かにしろよ!!」
「ていうかキュイーンギャギャーーンってそれギターの音?アンプ入ってない?すごいね」
「そうなんだよねーこれが!そのラストの演出がすごいかっこいいから見て欲しいんだよね!」
「無視すんな!!だいたい何時だと思ってんだ!帰れ一条!!」
「ええー!大ドロボウの夜はこれからなんだよ!?」
「一般人の夜はみんな寝るの!!」
「えー、つまんないなぁー」
「泊まってくなら明日、実家に行くついでに送ってくよ」
「え、いいの?!じゃあ泊まっちゃおっかなぁー!」
「オレは許可してない!」
「使ってない部屋なんて無駄にあるから好きな客室選んでよ。親戚のトノサマングッズとか着物で溢れ返ってたり、私の参考書とかメモとかで溢れ返ってる部屋もあるけど、その部屋以外でも余裕はあるから」
「全然!押し入れでも物置きでもソファでも住めば都よお!!この世紀の大ドロボウ、ヤタガラス一条美雲ちゃんに任せなさい!」
「住むな!!!!!早く寝ろ!!!!!」
5で局長になったミッチャンが不正をした人間を検事局から一掃したってあるんですが、絶対50000%の確率で裏で一条美雲っていう大ドロボウがいたと思います。命かけます。嘘です。