デルタ小隊、ワルキューレが記憶持ちで転生してたら・・・からのメッサーvsワルキューレvsデルタ小隊(in コナン)








心地の良い風が吹き、肌を焦がすような暑さが身を焦がし、美しい太陽の光が降り注ぐ日、そう、つまり夏。夏がやってきたのだ。

大学生の夏といえば、夏休み。小学生や中学生と違い、長い長い休みがやってきたのだ。
休みをダラダラと消費するか、友や恋人と遊び倒すのか、アルバイトに使うのか、はたまた就職活動に力を注ぐのかは人それぞれだが、私はというと・・・・・


「ちょっとー!もちこさんってば!おそい!メッサーさんはよくぞ来てくださいましたっ」

「ちょっと、園子。すいません。また園子が呼び出しちゃって・・」

「いいのいいの。でも・・・こちらこそいいのかな。またこんな大きなパーティーに呼んでもらっちゃって・・またドレスも借りちゃったし」

ぴら、と自身の身に纏うミドル丈のベージュのシフォンドレスの裾を引っ張る

そう。わたくし御手洗もちこは現在またもや鈴木財閥主催によるパーティーに招かれている。
前回の件があるので、また殺人事件が起こってはたまったもんじゃないと思い、できれば辞退したかった。しかししかし。なんでかな。ラグナで身に染み付いたイエスマン根性がひょっこり姿を現し、気がつけば承諾していたのだ。

メッサーくんに怪訝そうに見られたが、仕方ないだろう。あれ結構メンタルにきてたんだよ。権力者に弱いんだよ・・・

というわけでやっぱりメッサー君も一緒に来ています。彼は自前のスーツで現れました。

「ぜんっぜんノープロブレムよ!さ!行くわよ。今日はうちの手掛けた劇場の披露パーティーなの。楽しんで行ってね!」

じゃ、私は蘭と先行ってるわね。挨拶とかしないと。

そう言って大きな扉から堂々と入って行く彼女はさすがは場慣れしているのかスルスルと人波をかき分けて進んで行く。どうやら今日は蘭ちゃんは家族と一緒ではなく一人で来ているようだった。

ぐるりと見渡すと、今日招待された会場となるこの劇場は豪勢な作りで、大きなシャンデリアと高い天井、螺旋階段あげたらキリがないほど魅力で溢れている。

「さぁ、行きましょうかもちこさん」
自然に掬い上げられる手をしっかりとメッサー君の手のひらに重ね、深呼吸して中に入る。別に一般人であるただの招待客の1人である私が緊張したって意味もないのだが、なんとなく場違いな感じがしてつい緊張してしまうのだ。

年若いドアマンが愛想良く微笑み、大きな扉を開くと、目がチカチカしそうなほどまばゆい光が押し寄せて来る。
どこを見てもテレビで見るような煌びやかな芸能人やどう見ても偉そうなおじ様たちで賑わっている。


「ひえ、めめめメッサー君、あっちの端のテーブル行こう。怖いよー」

「・・・何言ってるんですか。良いでしょう行きま」

ふ、と微笑して心底楽しそうに笑ったメッサー君は、きっと「行きましょう」そう言おうとしたに違いない。しかし途中で途切れたのは誰かが彼を押しのけ、私とメッサー君の間に滑り込んできたからだった

握られた手が離れ、それに気がついた瞬間には、ぐい、と腕が引っ張られ腕にぶら下がったシンプルなブレスレットがカチリと音を立てて揺れる

振り向いて、一番に見えたのは青い、深い藍色の髪サングラス越しの大きな瞳

「おい!お前、もちこだろ!」

近寄ってきた顔が、合わさった視線が記憶よりも高い位置にある。

華奢だった体はがっしりと大きく今はラフな格好でも、パイロットスーツでもない。黒のビシっとしたスーツにサングラス
いつでも自由な方向を向いていた髪の毛はワックスで後ろに流されて、少し窮屈そうだ

「は、え?ハヤテ、くん?」

「は、はは・・やっぱりもちこだ・・・あ、会えるなんて」

「えっちょ、」

がっという音がなりそうなほどの勢いで抱きついてきたその人は、あの日、あの場所で私が死ぬという状況で別れたハヤテ・インメルマンその人だった。

「う、わ、やべ、泣けてきた・・・あ、そうだアラド隊長も居るんだぜ!それと・・わ、」
顔をこれでもかと近づけて、興奮を抑えられないように話すハヤテ君は私の両肩を掴んで、離さない。いよいよサングラスが私の顔に激突しようかとした瞬間、ぐんっとハヤテ君の体が一気に私から遠のいた。

「・・・ハヤテ・インメルマン・・近い。もちこさんが怖がっている」
「め、めっさーくん、ありがと・・」

「うわぁあ!メッサー!おま、お前も居たなんて!・・・みんな喜ぶぜ!」

「は?みんな?」

メッサー君の怪訝そうな声を聞いたハヤテ君が、「ん」と指を指す。よくみるとハヤテ君の胸にはSPと記されたバッチがキラリと光っていた。
彼の指した方を見る。

そこには、ハヤテ君と同じように黒い服を着て、時計を確認したままで活動を停止し、目を見開いたアラドさんの姿
そして同じように固まっている数人の美しい女性達
周りにはサイン色紙を片手に集まる人々。
あれは

「もちこ!?・・・っもちこ!!!!」
「ええ!!か、カナメ、さん?」

人々をかき分けて現れたのは、カナメさんだった。後ろをみると、どこからどう見てもマキナさん、レイナさん、フレイアちゃん、そして美雲さん。心なしかみんな年が同じくらいに見える。カナメさんは高校生くらいだろうか

「ふふ、嬉しい。私、貴女に会えるなんて思っても居なかったから・・・」
美雲さんがふわりと笑んだかと思うと、その白く細い指で私の頬をそろり、となぞった

「・・・本物よね?ああ、メッサー中尉も居るの。・・でも、会えたからには、もう離してなんかあげないわ。ここは戦争も、戦闘もない。平和な場所だもの・・」

覚悟、してね

誰もを魅了するような女神、そんな人にウインクされたなんて、誰でも照れてしまうというものだ。
かく言う私も、体は火照り、触れられた頬はカッと熱を帯びている

胸がキュッと締め付けられるような不思議な感覚に迷い込む。

覚悟、するとは


___________

「え゛!?もちこさんってば超人気アイドルグループのメンバーと知り合いなの!?」

「・・そうみたい。すごいのねもちこさん。なんだかあそこの人達に取り合われてるような・・」

「火花、見えるわね・・・もちこさんも隅に置けないわ。私は断然メッサーさま推しね」

「え〜私は、安室さんもお似合いだったと思うけどなぁ・・・」

「あ、あのSPのおじ様も素敵よ!ほら、渋い感じの!」


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