吉原炎上編
「これはこれは、珍しいご客人で。春雨が第七師団団長、神威殿。」
言葉を発したのは、夜王、鳳仙だった。
今、鳳仙の前でたらい一杯の飯を勢いよく掻っ込んでいる神威。その姿に隣で酌をする遊女も唖然としてしまうほどだ。
「んー、やっぱり地球のゴハンはおいしいネ。鳳仙の旦那。」
神威は飯を頬張りながら満面の笑みを見せた。
「春雨の雷槍と恐れられる最強の部隊第七師団。若くしてその長にまで登りつめた貴殿が、こんな下賎な所に何の御用ですかな。」
からかうように言う鳳仙に神威は
「 人が悪いですよ旦那。第七師団つくったのは旦那でしょ。めんどくさい事全部俺に押し付けて、自分だけこんな所で悠々自適に隠居生活なんてズルイですよ。 」
笑顔で言う神威に
「人が老いれば身も心も渇く。その身を潤すは酒、心を潤すは女よ。フッ、若いぬしにはわからぬか。」
「いえ、わかりますよ。」
と…その頃プリンセス達はというと、この神威と鳳仙の隣の部屋に待機していた。
「ねぇ…神威話長いんだけど。」
不機嫌に言うプリンセスに
「久しぶりの親父との対面が待ち遠しいのか?」
からかうようにいう阿伏兎にキツく睨んだ。
神威と鳳仙の会話に耳を傾けながらも。
「だれが、あんなエロおや「日輪と一発ヤラせてください。」
神威のその声でプリンセスの言葉は消された。
「はぁ!?」
神威の発言に唖然とするプリンセス。
「団長ォ喧嘩うったぞこのすっとこどっこい」
苦笑いをしながら言う阿伏兎。
笑顔で答えた神威。
その言葉に鳳仙の扇子をあおぐ手が止まった。
しかし神威は涼しげな笑顔で背後を親指で指した。開けられた襖の奥から3人の夜兎と拘束された晴太が現れた。
「この通り手土産も用意してあるんです。きっと喜んでサービスしてくれるでしょ?…ぁあ、後プリンセスもだ…1年ぶりの再開だ…日輪にとっても嬉しいだろ??」
満面の笑みで言う神威。
「……。しかし、プリンセス…1年ぶりか、綺麗になった。」
鳳仙はプリンセスを見て少し笑ったがその中には機嫌の悪さがわかるほど出ていた。
そして鳳仙は何も言わず黙った。
そんな鳳仙に構わずあの笑顔で
「嫌ですか?日輪を誰かに汚されるのは。嫌ですか?この子に日輪を連れ去られるのは。嫌ですか?日輪と離れるのは。…嫌だったんですか?自分には見せないプリンセスには見せる笑顔が。」
「少し黙るがいい。神…」
神威はまだあの笑顔のままだ。
プリンセスは思った。
そろそろヤバイのではないかと、そしてそれを目で阿伏兎に訴える。
「まったく年は取りたくないもんですね。あの夜王鳳仙ともあろうものが。全てを力で思うがままにしてきた男が。たった一人の女すらどうにもならない。女は地獄、男は天国の吉原?いや違う。ココは旦那…あなたがあなたのためだけに創った、桃源郷。」
「神威、黙れと言っている。」
神威はそれを無視して立ち上がり、鳳仙の隣に来て徳利を手に取った。
「誰にも相手にされない哀れなおじいさんが、カワイイ人形達を自分の元に繋ぎ止めておくための牢獄。しかし、カワイイ人形達の中から1人プリンセスはその牢獄から出れた。…何故かだって?それは、日輪とプリンセスの間にただの育て親の関係以上の仲になるのが悔しかった…プリンセスがいるだけで輝いた日輪(太陽)に恐れていた」
「きこえぬのか、神威。」
鳳仙の持つ猪口に酒を注ぎながら、神威は貼り付けたような笑顔で続けた。
「…だからプリンセスをここから出して、吉原の太陽を消した。酒に酔う男は絵にもなりますが、女に酔う男は見れたもんじゃないですな。エロジジイ。」
瞬間に、轟音と共に神威の姿が消えた。
「神威!!!!!」
プリンセスは、叫んだ。
天井からは両足がぶら下がり、ダラダラと赤い血が滴り落ちている。変わらずその場に座っている鳳仙は、頭上に挙げていた左手をゆっくりと下ろした。
それはまさに一瞬。鳳仙は畳んだ扇子で神威を殴り飛ばしたのだ。
「…鳳仙!!許さない!!!」
鳳仙に掴みかかろうとしたプリンセスに阿伏兎は腕を掴み
プリンセスの耳元で
(ありゃぁ、団長じゃねぇ、落ち着けプリンセス)
え。とプリンセスは阿伏兎を見た。
畳の上を濡らす鮮血に目もくれずに鳳仙は酒を煽る。
「……貴様ら、わしを査定に来たのだろう。」
笑いながら言う鳳仙。団長の惨劇にもプリンセスを除き冷静なままの二人の夜兎。鳳仙は立ち上がると、膳を蹴り上げて肌脱ぎになった。
「気づかぬとでも思っていたか。元老(うえ)の差し金だろう。今まで散々利をむさぼりながら、巨大な力を持つ吉原に恐れを抱き始めたか。ジジイ共。吉原に巣食うこの夜王が邪魔だと。ぬしらに、この夜王が倒せると。」
鳳仙の纏う覇気が不穏なものに変わり、3人の夜兎にも緊張が走る。
「あ…あんたの出方次第だ。あんたといえども、 春雨と正面から闘り合う気にはなれんだろう。よく考えて行動した方が身のためだ。」
阿伏兎は引き攣った笑みを浮かべて言った。
「そいつは困るな。」
その声の主は、神威だった。
言葉を発したのは、夜王、鳳仙だった。
今、鳳仙の前でたらい一杯の飯を勢いよく掻っ込んでいる神威。その姿に隣で酌をする遊女も唖然としてしまうほどだ。
「んー、やっぱり地球のゴハンはおいしいネ。鳳仙の旦那。」
神威は飯を頬張りながら満面の笑みを見せた。
「春雨の雷槍と恐れられる最強の部隊第七師団。若くしてその長にまで登りつめた貴殿が、こんな下賎な所に何の御用ですかな。」
からかうように言う鳳仙に神威は
「 人が悪いですよ旦那。第七師団つくったのは旦那でしょ。めんどくさい事全部俺に押し付けて、自分だけこんな所で悠々自適に隠居生活なんてズルイですよ。 」
笑顔で言う神威に
「人が老いれば身も心も渇く。その身を潤すは酒、心を潤すは女よ。フッ、若いぬしにはわからぬか。」
「いえ、わかりますよ。」
と…その頃プリンセス達はというと、この神威と鳳仙の隣の部屋に待機していた。
「ねぇ…神威話長いんだけど。」
不機嫌に言うプリンセスに
「久しぶりの親父との対面が待ち遠しいのか?」
からかうようにいう阿伏兎にキツく睨んだ。
神威と鳳仙の会話に耳を傾けながらも。
「だれが、あんなエロおや「日輪と一発ヤラせてください。」
神威のその声でプリンセスの言葉は消された。
「はぁ!?」
神威の発言に唖然とするプリンセス。
「団長ォ喧嘩うったぞこのすっとこどっこい」
苦笑いをしながら言う阿伏兎。
笑顔で答えた神威。
その言葉に鳳仙の扇子をあおぐ手が止まった。
しかし神威は涼しげな笑顔で背後を親指で指した。開けられた襖の奥から3人の夜兎と拘束された晴太が現れた。
「この通り手土産も用意してあるんです。きっと喜んでサービスしてくれるでしょ?…ぁあ、後プリンセスもだ…1年ぶりの再開だ…日輪にとっても嬉しいだろ??」
満面の笑みで言う神威。
「……。しかし、プリンセス…1年ぶりか、綺麗になった。」
鳳仙はプリンセスを見て少し笑ったがその中には機嫌の悪さがわかるほど出ていた。
そして鳳仙は何も言わず黙った。
そんな鳳仙に構わずあの笑顔で
「嫌ですか?日輪を誰かに汚されるのは。嫌ですか?この子に日輪を連れ去られるのは。嫌ですか?日輪と離れるのは。…嫌だったんですか?自分には見せないプリンセスには見せる笑顔が。」
「少し黙るがいい。神…」
神威はまだあの笑顔のままだ。
プリンセスは思った。
そろそろヤバイのではないかと、そしてそれを目で阿伏兎に訴える。
「まったく年は取りたくないもんですね。あの夜王鳳仙ともあろうものが。全てを力で思うがままにしてきた男が。たった一人の女すらどうにもならない。女は地獄、男は天国の吉原?いや違う。ココは旦那…あなたがあなたのためだけに創った、桃源郷。」
「神威、黙れと言っている。」
神威はそれを無視して立ち上がり、鳳仙の隣に来て徳利を手に取った。
「誰にも相手にされない哀れなおじいさんが、カワイイ人形達を自分の元に繋ぎ止めておくための牢獄。しかし、カワイイ人形達の中から1人プリンセスはその牢獄から出れた。…何故かだって?それは、日輪とプリンセスの間にただの育て親の関係以上の仲になるのが悔しかった…プリンセスがいるだけで輝いた日輪(太陽)に恐れていた」
「きこえぬのか、神威。」
鳳仙の持つ猪口に酒を注ぎながら、神威は貼り付けたような笑顔で続けた。
「…だからプリンセスをここから出して、吉原の太陽を消した。酒に酔う男は絵にもなりますが、女に酔う男は見れたもんじゃないですな。エロジジイ。」
瞬間に、轟音と共に神威の姿が消えた。
「神威!!!!!」
プリンセスは、叫んだ。
天井からは両足がぶら下がり、ダラダラと赤い血が滴り落ちている。変わらずその場に座っている鳳仙は、頭上に挙げていた左手をゆっくりと下ろした。
それはまさに一瞬。鳳仙は畳んだ扇子で神威を殴り飛ばしたのだ。
「…鳳仙!!許さない!!!」
鳳仙に掴みかかろうとしたプリンセスに阿伏兎は腕を掴み
プリンセスの耳元で
(ありゃぁ、団長じゃねぇ、落ち着けプリンセス)
え。とプリンセスは阿伏兎を見た。
畳の上を濡らす鮮血に目もくれずに鳳仙は酒を煽る。
「……貴様ら、わしを査定に来たのだろう。」
笑いながら言う鳳仙。団長の惨劇にもプリンセスを除き冷静なままの二人の夜兎。鳳仙は立ち上がると、膳を蹴り上げて肌脱ぎになった。
「気づかぬとでも思っていたか。元老(うえ)の差し金だろう。今まで散々利をむさぼりながら、巨大な力を持つ吉原に恐れを抱き始めたか。ジジイ共。吉原に巣食うこの夜王が邪魔だと。ぬしらに、この夜王が倒せると。」
鳳仙の纏う覇気が不穏なものに変わり、3人の夜兎にも緊張が走る。
「あ…あんたの出方次第だ。あんたといえども、 春雨と正面から闘り合う気にはなれんだろう。よく考えて行動した方が身のためだ。」
阿伏兎は引き攣った笑みを浮かべて言った。
「そいつは困るな。」
その声の主は、神威だった。