ロジャーとレイリー


トビウオライダーズの助けもあり無事脱出できた一味は、ヘタなウィンクをするデゥバルとその仲間達を見送りシャッキーが経営するぼったくりBARへとやって来ていた。


「え〜〜〜〜〜!!?“海賊王”の船にィ〜〜〜!!?」


口をあんぐりと開け驚くルフィ。

「ああ 副船長をやっていた…シルバーズ・レイリーだ よろしくな」

平然と答えるレイリー。

「「Σ副船長〜〜〜〜!!?」」

「―あら気づいてなかったの?」

「その名前メチャクチャ知ってる〜〜!!!」

「いろんな本に載ってる〜〜〜〜〜!!!」

「確かに誰でも一度は聞く名だ」

「………」

「G・ロジャーそういうルーキーが昔いた様ないなかった様な‥」


ロビンは一言呟き一味を見た。ナミとウソップは余りの事に涙を流しながしていた。サンジとフランキーは驚きのあまり体を強張らせた。ブルックは煮豆をパクパクと食べながら昔の記憶を辿っていた。本人から出たその名にprincessは、目を輝かせ震える自身の手を握りしめた。


「何でそんな大物とタコが知り合いなんだ」

「ハチはな…20年以上前に…私が海で遭難した所を助けてくれた」

「この人の命の恩人なのよ…まだ子供だったけどね」

「――以来コイツが“タイヨウの海賊団”に入るまで仲良くしてた」

「アーロンだろ?」

「ルフィそれは、良くないと思うよ」

勝手に冷蔵庫を漁るルフィにprincessは困り果てたように小さく呟いた。

「にしても副船長のあんたは打ち首にならなかったのか…一味は海軍に捕まったんだろ?」

「捕まったのではない………ロジャーは自首したのだ…」

「「!!?」」

その言葉に一同唖然とした。

「政府としては…力の誇示の為…あいつを捕らえたかの様に公表したかもしれんがな…」

「……“海賊王”が自首!?なんで!??」

「……我々の旅に…限界が見えたからだ……あの公開処刑の日から……4年前か…ロジャーは…不治の病にかかった…」

「「!!!」」


「誰も治せず手の打ち様のない病にさすがのロジャーも苦しんだが、当時海で一番評判の高かった灯台守でもある医師クロッカスに頼み込み“最後の航海”に船医として付き添って貰った‥しかしそのクロッカスでもダメだった‥。」

「‥‥!!!」

「それじゃあ、ロ、ロジャーは‥!」

「Ms・D・ハナ‥‥元海軍大将の彼女がロジャーの命を救ったんですよね‥?!」

「princessのかーちゃんか?」

「「ええ!?!?」」


唇を震わせながらprincessはレイリーへと強い眼差しを向けた。ルフィのその言葉に、周りにいた一味も皆princessへと驚きの顔を向けた。


「‥そうだ。彼女の能力はヒトヒトの実、モデルは天使だった。そして、その能力は人の病を治すこと、命を吸い取る事、与えることが出来る。まさに”天使”の能力だった。ハナは海軍大将の座を放棄し船医として付き添いロジャーの命を取り止めた。そしてロジャーは不可能といわれた“偉大なる航路”制覇を成し遂げた。」

レイリーから出る言葉に一同はレイリーから視線を外すことが出来なかった。


「そこからロジャーは世間から“海賊王”と呼ばれる様になった。何もずっと海賊王だった訳じゃない‥‥」

そう言葉を続けるレイリー。

「海賊団の解散から1年が過ぎた頃ロジャーは自首し‥逮捕され‥あいつの生まれた町”東の海”のローグタウンで公開処刑が発表された。」



おれは"死なねェぜ"……?相棒…


おれの財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ…探してみろ この世の全てをそこに置いてきた


一点を見つめ思い返すレイリー。



「残り数秒僅かに灯った“命の火”を奴は世界に燃え広がる“業火”に変えた」



「あの日ほど笑った夜はない…!!あの日ほど泣いた夜も…酒を飲んだ夜もない……!!我が船長ながら…見事な人生だった………!!」

「「………!!」」


レイリーの話に皆は息を呑んだ。