鉞かついだ戦桃丸


ルフィの一撃により漂う煙。princessは不安な思いを追い払うように駆け寄った。

「ルフィ!!!」

瓦礫の上に大の字に寝っころがり舌をおもいっきり垂らした小さくなったルフィを見つけprincessはホッと胸を撫で下ろし崩れるようにその場に座りこんだ。

「どうしたの?そんな小さくなって」

princessは、疲れ果てた顔に無理やりな笑顔を作りルフィを見つめた。


くまとの苦戦を強いられた一味はその場にへたり込み一点を見つめ体を休めた。皆は、ぜいぜいと喉を鳴らしぐったりとしていた。


princessは動かなくなったくまの方へと目を向け、立ち上がり足をそちらへ進めた。
タバコに火を付けサンジは深々にくまを見下ろした。

「やっぱり……”パシフィスタ”だったのね…」

サンジの隣に並び、しらけきった空間に響くprincessの声。皆は耳を傾けたが、言葉を出す者は誰1人いなかった。


暫く沈黙が続いた。


「……ハァ…ちょっと休もういきなり…こんな全力の戦闘になるとは…思わなかった……!!」

元の姿に戻ったルフィは瓦礫に寄り掛かりぜいぜいと息をはいていた。


「…休みてェが…まず身を隠した方がいいな……今また見つかったらおれら一網打尽だぞ…」


ルフィはそれもそうだがあとほんのちょっと待ってくれと舌をグダと出し息を切らしていた。


「まったくてめェらやってくれるぜ!!!」

息を吐いたり吸ったりする音しかない空間に響く声。口調からして怒気が混じっていた。


「「!?」」


「……!?何だ!?また敵か!!?どこから声が……!?」

「上だ!!上!!」

言葉の通り上空を見ると二つの影が皆の前に凄まじい音を響かせ降りてきた。土煙が漂う中、皆の目はそれに釘付けだった。次第に晴れてゆく土煙の中から微かに見える二つの影にprincessは、嘘でしょと震える唇で呟き顔を青ざめた。土煙が完全に晴れたそこには鉞を担いだ大男と又もやくまがいた。


「オイオイ…何て不様な姿だ”PX-4”……!!てめェら”パシフィスタ”を一人造る為に軍艦一隻分の費用を投入してんだぜ!!」

キレ気味に一人黙々と言葉を出す大男。その背後にいるくまは澄ました表情をしていた。

「てめェは何者だ”鉞”ィ!!!」

突然登場した男に対して怒鳴り上げるフランキー。

「わいは世界一ガードの固い男…!!したがって口も固いんだ」

「……名前くらい名乗ったらどうだ!」

「言った筈だわいは世界一口の固い男
戦「海軍本部、科学部隊隊長、戦桃丸よ!」

princessは戦桃丸の言葉をかき消すように声をあげた。


「うむ。そこは言わせて欲しかった。princess中将。」

涼しい顔を崩さず言葉を続ける戦桃丸にprincessは冷や汗がじっと肌に伝ったのを感じた。そして、戦桃丸は後ろにいたくまを”PX-1”と呼び、始めるぞと言った。途端にそれは手から光線を出し攻撃をし始めた。


「……!!あいつも掌にビームだ肉球じゃねェ…!!……どうなってんだ!?」

「……今は身の安全だ
もう一戦やりゃ必ず重傷者が出るぞ!!”大将”に遭う前に…!!」

攻撃をかわし、片足を立て構えるサンジにゾロは刀をしまい怪訝な表情を浮かべた。


「ああ……ハァ…ハァ…ここは逃げよう!!!一緒じゃダメだ!!バラバラに逃げるぞ!!」

「逃げるの賛成!!!」


光線を避けながら賛成する一同。

「おれ達は3人別れよう!!」

「よし!!……お前大丈夫か?」

「うるせェっ!!」

「大丈夫。私がゾロを援護するから」

「うっせ!余計なお世話だ!」

清々しい表情で言葉をだすprincessにゾロは羞恥な表情を浮かべ怒鳴った。

「princess!!ゾロを頼んだ!」

「任せてルフィ!…死なないでね!」

princessからの不安な言葉にルフィはニシシと歯を見せ、princessはそれを見て少しの心の安心を感じた。

そして皆はルフィ・ロビン・チョッパー、ゾロ・ウソップ・ブルック・princess、
サンジ・ナミ・フランキーに別れ逃げることにした。


「みんな!!3日後にサニー号で!!」

「「おう!!!」」


ウソップは少しでも時間を稼げるようにと戦桃丸の方へとパチンコを弾きそこから煙を出した。

「今の内だァ!!!」

「ヨホホ頼りになりますね!?」

「さすが!今の内に早く!!」


荒ぶったかのように叫ぶウソップに関心の声をあげるブルックとprincess。