四皇”白ひげ”


”海軍本部”ー正午ー

「処刑3時間前です。罪人を処刑台へ送ります!!」

「階段を上れ……!!」

果てしなく続く階段を上る音が響く。

ーいいかルフィprincess、おれ達は絶対にくいのない様に生きるんだ!!!

うん!!ー

階段を一段一段上がる度に蘇る幼い頃の約束。

ーエース…!!エース!!私まだ貴方を失いたくない!!ー

先ほどのprincessの自分を呼ぶ声と泣き崩れた姿が頭を過る。


「止まれ」

「門を開けるぞ」


門がゆっくりと開き光が差し込む。

ーいつか必ず海へ出て!!思いのままに生きよう!!誰よりも自由に!!!ー

……

”海軍本部”のある島“マリンフォード”には主に海兵達の家族が暮らす大きな町がある

現在住人達には避難勧告が出ており―

避難先のシャボンディ諸島からモニターによって人々は公開処刑の様子を見守っていた―


各所より集まった記者やカメラマンもまたここから世界へ情報を一早く伝えるべく身構えていた

「おい見ろ!!エースが出てきたぞ!!」


海軍から出される監視船は出航の度に撃沈され―

“白ひげ”の目撃情報も皆無―
マリンフォードに走る緊張は高まるばかりで
せまる処刑の時間までとうとう3時間を切っていた―

「princess、大丈夫かい。」

「大丈夫です。おつるさん。」

princessは何も考えていない全く落ち着き払った顔で俯きながら答えた。

princessはあの後落ち着きを取り戻し中将の立ち位置へと着いていた。

「さあ、”主役”のお出ましだよ。」

おつるさんの言葉にprincessは処刑台へと目を向けた。

処刑台に跪き俯くエース。そしてその前には2つの刀が交差していた。

「緊張を解くな!!!何が起きてもあと3時間!!そこで全てが終わる!!!」


一人の巨人海兵が声を張り上げ叫ぶとそれに応える様海兵達は刀を上げ雄叫びをあげた。


世界各地より召集された名のある海兵達総勢約10万人の精鋭が、にじり寄る決戦の刻を待っている―

三日月形の湾島及び島全体を50隻の軍艦が取り囲み湾岸には無数の重砲が立ち並ぶ―

港から見える軍隊のその最前列に構えるのは戦局のカギを握る5名の曲者達

海賊“王下七武海”

―そして広場の最後尾に高くそびえる処刑台には事件の中心人物“白ひげ海賊団”二番隊隊長ポートガス・D・エースが運命の刻を待つ―

その眼下で処刑台を堅く守るのは海軍本部“最高戦力”3人の”海軍大将”

今考え得る限りの正義の力がエース奪還を阻止する為“白ひげ海賊団”を待ち構える―


「いいなガープ…全て伝える」

「勝手にせい、わしゃ下におるぞ」

目線を下げ早口に言うガープ。センゴクは処刑台に上り処刑人を後ろに下げ俯くエースの隣に立った。それに騒めく海兵達。


「諸君らに話しておく事があるポートガス・D・エース…この男が今日ここで死ぬ事の意味についてだ……!!」

電伝虫を使い響き渡るセンゴクの声。その声に更にどよめく海兵。


「エース
お前の父親の名を言ってみろ!!」

「!……………………!!」

エースは横目で隣にいるセンゴクを見上げる。


「おれの親父は“白ひげ”だ!!」

「違う!!!」

「違わねェ!!白ひげだけだ!!!他にはいねェ!!!」

そう言い切るエースにセンゴクは淡々と語り出した。