勇気ある数秒


瞬く間に世界に広がる大ニュース

”白ひげ海賊団”ロジャーの息子エース救出失敗そして船長”白ひげ”の死ー

末々に語られるこの歴史的大事件を

その目に映した者は…今はただ声を呑むだけ

「逝ったか…白ひげ」

享年七十二歳かつてこの海で”海賊王”と張り合った男……!!

白ひげ海賊団船長”大海賊”エドワード・ニューゲート

通称”白ひげ”

マリンフォード湾岸にて勃発した
白ひげの海賊艦隊vs海軍本部 王下七武海 連合軍による頂上決戦にて死亡




「モタモタするな!!船に乗れ!!!最期の船長命令を忘れたか!!!」


悲しみを抑え海賊達が退却する中マルコはある人物を探していた。


「おい!オヤジの娘!お前も行くよい!!」

突然背後から声を掛けられその声の人物を目にする。

「白ひげ海賊団一番隊隊長マルコ…」

ポツリと零す目の前の白ひげの娘princessの腕を掴み立たせようとするマルコ。

しかしprincessは立つことがなかった。

「おいっ!何してるよい!!」

焦りの声を上げるマルコ。

「俺らは、オヤジの娘であるお前を守んなくちゃいけねェんだよい!」

「……まって…あれを見て…」


princessの言葉にマルコはどよめきを見せながらもprincessが目にしているものへと目を向けた。

すると海軍側の岸の方で黒ひげ達が白ひげに黒い布を被せその中に黒ひげが入っていき何かし始めていた。

「一体何を…?」

暫くして黒ひげが布の中からスタスタと悪意笑みを浮かべながら出てきた。白ひげと黒ひげには特に異変はなかった。


「海軍ん〜…おめェらにおれの“力”ってモンを見せておこう…晴れて再び敵となるわけだ…ゼハハ………」


「”闇穴道”(ブラック・ホール)!!!これがおれの!!!”ヤミヤミの実”の能力」


黒ひげはそう声を上げ海兵達を闇へと吸い込んでいく。

「………そして……!!」


「………あの構え…」


マルコは目を見開き息を呑む。それは白ひげの構えと同じだったからだ。
黒ひげが拳を振り上げると同時に海軍の文字は振動で崩れ落ちた。

「あれは…!!”グラグラの実”の能力!!」

「し…死んだ”白ひげ”の能力を…!!なぜあいつが使えるんだ!!?」

唖然と驚きの声を上げる。そんな中黒ひげ海賊団は笑っていた。


「ゼハハハ!!全てを無に還す“闇の引力”全てを破壊する“地震の力”!!!手に入れたぞ、これで もうおれに敵はねェ!!!……おれこそが“最強”だ!!!」


その頃princessは黒ひげへと嫌悪な目を向けていた。

「…気持ち悪い…気持ち悪い!!!」

princessは白ひげの力を得た黒ひげに対し酷く貶した。そして俺こそが”最強”と自分に酔い自身の父の能力を得たりとエースをこの様なきっかけにさせた黒ひげにprincessの心に憎悪の感情が芽生えた。


「おれの時代だァ!!!」

そう叫ぶ黒ひげ。すると突然マリンフォードを囲う海が荒れ始めた。ゴゴゴと鳴り響く音。

そして黒ひげを襲うかの様に水の渦が黒ひげを囲った。

「な、なんだ!?」

「許さない…全部、何もかもあんたのせい」

黒ひげの前に現れ怒りを露わに叫ぶprincess。そしてprincessと同時にゴゴゴと海から幾つもの水の潤いを纏った龍がマリンフォードの海軍側の岸だけに飛び交う。

その頃海賊側の岸ではルフィを守るため白ひげ海賊団は瀕死状態のルフィを追う赤犬の前に立ちはだかっていた。

「…揃いも揃って…あの麦わら小僧の為に命落としたいんか」

「おれ達は全員…あいつの持つ底知れねェ執念と力を目の当たりにした…」


「エースが守り…オヤジが認めた男を俺らは新しい時代へ送ってやる義務がある!!!」

ドンと構える白ひげ海賊団に赤犬は眉をひそめ苛立ちの表情を浮かべた。

「もはや言葉で治るモンじゃありゃあせんのう…好きにせい!!」