決意
「……ここは」
目を開けると太陽の光が微かに照ついた。princessは上半身を起こし、辺りを見回す。
そうだ、ここはシャンクスの船。記憶を思い返しprincessは何日ぶりだろうか、久しぶりに地に足をつけた。
そしてその部屋を出て、幼い頃と変わらない景色を頼りに甲板へ向かった。皆んなまだ寝ているのだろうか。とても静かでこの世界にたった1人取り残された様な感覚がprincessを襲った。
次第に光が強くなってゆく。海の波の音と匂い。princessは深呼吸をし、今自分がここにいるということを実感した。
「生きてる。」
甲板に出て1人ポツリと言葉を零す。大分、現実を受け入れる事が出来てきたprincess。
「princess。」
遠く海を眺めていると名前を呼ばれ、その声に目を向けるprincess。
「シャンクス…おはよ。」
柔らかい弱った笑みを浮かべるprincess。シャンクスは以前よりも落ち着きのあるprincessにホッとした。そしてprincessの隣に並び同じ様に遠く海を眺める。
暫く沈黙が続く。
「princess、今日、白ひげとエースの弔いをする。」
「……うん。もう、大丈夫…とは言えないけどこの前よりは現実を受け入れてる。」
海を眺めているprincessの目は潤んでいた。シャンクスは、静かにprincessを自分の方へ引き寄せた。
「ありがとう、シャンクス」
シャンクスの優しさ。princessは目を閉じ深呼吸をした。するとグ〜とお腹の鳴る音が響いた。その音にprincessは自分から出たのだと気づき少しシャンクスから距離を置いた。
「皆んなも起きてきた頃だ。飯にするか」
昔と変わらないシャンクスの姿にprincessは、うんと頷き小さく微笑んだ。
………
「酷い顔。」
朝食を済ませprincessはある一部屋の鏡の前に立って自身の姿に唖然とした。
すると、コンコンとドアのノックの音が響いた。
「princess、そろそろ時間だ。」
ベンの声だ。
「開けていいよ。」
ドアの向こうに聞こえるよう声を上げるとゆっくりドアが開かれそこにはベンがいた。
「シャンクスは?」
「頭は、もう行ってる」
壁に寄り掛かりタバコを蒸すベン。princessは、目を閉じ深く呼吸をした。
「正直、怖い……だってエースとオヤジを送り出すって事でしょ?すごく遠くに行っちゃう気がして、怖い。」
princessの言葉に黙って耳を傾けるベン。
「でも、しっかり見送らないと。この目に焼き付けないと。」
力強く声を上げprincessはベンを1度見て笑みを浮かべ甲板へ向かった。
その頃ベンはタバコを蒸しフウと息を吐いた。
「随分とたくましくなったな。」
ポツリとその部屋に消えていくベンの声。
…………
甲板に出ると周りには多くの海賊船が島を囲っていた。
「この島って…ママのお墓がある…」
人も動物もいない、ただ木々と葉、花だけが風に揺れる島、エスボワール島。princessはその島に降り立った。
「おう、princess!」
「さっ、ここを真っ直ぐな」
肉を咥えるルゥ、そして親の顔をし気にかけるような表情のヤソップ。princessは2人に微笑み両サイド、白ひげ、エースに敬意を抱く者達の道を歩き始めた。真っ直ぐ。
次第に揺れる白ひげの旗が大きく見え、そして震える手。潤む視界。しかしもう立ち止まることは出来ない。だから真っ直ぐ。
………
そして、ついに墓の前へ辿り着いた。シャンクスとマルコの一歩後ろでprincessは呆然と沢山の花に囲まれたエースと白ひげの墓を目に止めた。
princessの気配に気づきシャンクスをprincessを自身の横に歩み寄せる。マルコは墓を見つめるprincessの横顔に目を向け眉を下げていた。
自然と流れる涙。声は出なかった。ただ涙だけは止まることがなかった。
心配そうにシャンクスはprincessに顔を向けた。すると、princessは自身の涙を手で拭き更に一歩前に出てゆっくりと崩れ落ちた。
princessの行動を黙って見つめるシャンクス。princessは顔を正面に向け手を揃え目を閉じた。脳裏に浮かぶエースとオヤジの姿。決戦時の面影。
エース….オヤジ…私は貴方達2人に敬意を。
2人の”意思”を受け継いで
一歩ずつ前に進んで行きます。
どうか、安らかにお眠り下さい。
………
ゆっくり閉じていた目を開け顔を上げる。そしてシャンクスとマルコの方へ体を向け2人を見る。princessの先程とは違う何かを”決意”したような目に2人は、ただ無言で見つめた。
「princess、もう大丈夫か。」
シャンクスの問いにうんと頷くprincess。
「じゃあ、おれ達はもう行く…」
マルコに顔を向けシャンクスは言葉を吐く。
「ああ…ありがとよい」
シャンクスに目を向けてからprincessを見るマルコ。princessは柔らかく小さく笑みを浮かべ、エースと白ひげの墓に目を向けた。
「さようなら。愛する人。エース。オヤジ。」
ポツリと言葉を零しprincessはシャンクスと共に船へ歩き出した。
出航する船。次第に遠くなってゆく島。princessは、それを見えなくなるまで眺めていた。その隣に寄るシャンクス。
「シャンクス、私、強くなりたい。」
突然発したprincess言葉の言葉にシャンクスは目を向けた。
「ちゃんと、大切な人を守れる様になるために……それに、仲間との約束も果たさないと….!」
ーみんな!!3日後にサニー号で!!ー
princessの脳裏に浮かぶシャボンディ諸島での出来事。
「princess、これが関係してんじゃねーか」
突然聞こえてきた声にprincessとシャンクスは後ろを振り返る。するとそこには新聞を片手に持つベンがいた。そしてその新聞を受け取るprincess。
そこには、16点鐘を鳴らし黙祷を捧げるルフィの写真が載っていた。
黙ってその記事を見つめるprincess。
暫くしてprincessはフッと笑みを浮かべた。そして顔を上げシャンクスとベンを交互に見る。
「シャンクス、ベン…ただいまって言ったら私この船の仲間に戻ったって事になる…?」
ー俺らは、いつでもお前さんを歓迎する。ー
互いの顔を見合わせるシャンクスとベン。
「頭ァ、また一本princessに取られそうだな」
「ああ、ベン………princess、まあ、そうなるな」
シャンクスの言葉を聞きprincessは満面の笑みを浮かべた。
「ただいま」
新世界に広い海に響くprincessの声。
今の私に出来る事は
エースとオヤジの意思を継ぐ事。
仲間との約束を果たす為に強くなる事。
ルフィ。私は貴方の力になりたい。
エース。どうかルフィと私を見守っていて。
「2年後に…シャボンディ諸島で。」
その声は広い海に消えていった。
目を開けると太陽の光が微かに照ついた。princessは上半身を起こし、辺りを見回す。
そうだ、ここはシャンクスの船。記憶を思い返しprincessは何日ぶりだろうか、久しぶりに地に足をつけた。
そしてその部屋を出て、幼い頃と変わらない景色を頼りに甲板へ向かった。皆んなまだ寝ているのだろうか。とても静かでこの世界にたった1人取り残された様な感覚がprincessを襲った。
次第に光が強くなってゆく。海の波の音と匂い。princessは深呼吸をし、今自分がここにいるということを実感した。
「生きてる。」
甲板に出て1人ポツリと言葉を零す。大分、現実を受け入れる事が出来てきたprincess。
「princess。」
遠く海を眺めていると名前を呼ばれ、その声に目を向けるprincess。
「シャンクス…おはよ。」
柔らかい弱った笑みを浮かべるprincess。シャンクスは以前よりも落ち着きのあるprincessにホッとした。そしてprincessの隣に並び同じ様に遠く海を眺める。
暫く沈黙が続く。
「princess、今日、白ひげとエースの弔いをする。」
「……うん。もう、大丈夫…とは言えないけどこの前よりは現実を受け入れてる。」
海を眺めているprincessの目は潤んでいた。シャンクスは、静かにprincessを自分の方へ引き寄せた。
「ありがとう、シャンクス」
シャンクスの優しさ。princessは目を閉じ深呼吸をした。するとグ〜とお腹の鳴る音が響いた。その音にprincessは自分から出たのだと気づき少しシャンクスから距離を置いた。
「皆んなも起きてきた頃だ。飯にするか」
昔と変わらないシャンクスの姿にprincessは、うんと頷き小さく微笑んだ。
………
「酷い顔。」
朝食を済ませprincessはある一部屋の鏡の前に立って自身の姿に唖然とした。
すると、コンコンとドアのノックの音が響いた。
「princess、そろそろ時間だ。」
ベンの声だ。
「開けていいよ。」
ドアの向こうに聞こえるよう声を上げるとゆっくりドアが開かれそこにはベンがいた。
「シャンクスは?」
「頭は、もう行ってる」
壁に寄り掛かりタバコを蒸すベン。princessは、目を閉じ深く呼吸をした。
「正直、怖い……だってエースとオヤジを送り出すって事でしょ?すごく遠くに行っちゃう気がして、怖い。」
princessの言葉に黙って耳を傾けるベン。
「でも、しっかり見送らないと。この目に焼き付けないと。」
力強く声を上げprincessはベンを1度見て笑みを浮かべ甲板へ向かった。
その頃ベンはタバコを蒸しフウと息を吐いた。
「随分とたくましくなったな。」
ポツリとその部屋に消えていくベンの声。
…………
甲板に出ると周りには多くの海賊船が島を囲っていた。
「この島って…ママのお墓がある…」
人も動物もいない、ただ木々と葉、花だけが風に揺れる島、エスボワール島。princessはその島に降り立った。
「おう、princess!」
「さっ、ここを真っ直ぐな」
肉を咥えるルゥ、そして親の顔をし気にかけるような表情のヤソップ。princessは2人に微笑み両サイド、白ひげ、エースに敬意を抱く者達の道を歩き始めた。真っ直ぐ。
次第に揺れる白ひげの旗が大きく見え、そして震える手。潤む視界。しかしもう立ち止まることは出来ない。だから真っ直ぐ。
………
そして、ついに墓の前へ辿り着いた。シャンクスとマルコの一歩後ろでprincessは呆然と沢山の花に囲まれたエースと白ひげの墓を目に止めた。
princessの気配に気づきシャンクスをprincessを自身の横に歩み寄せる。マルコは墓を見つめるprincessの横顔に目を向け眉を下げていた。
自然と流れる涙。声は出なかった。ただ涙だけは止まることがなかった。
心配そうにシャンクスはprincessに顔を向けた。すると、princessは自身の涙を手で拭き更に一歩前に出てゆっくりと崩れ落ちた。
princessの行動を黙って見つめるシャンクス。princessは顔を正面に向け手を揃え目を閉じた。脳裏に浮かぶエースとオヤジの姿。決戦時の面影。
エース….オヤジ…私は貴方達2人に敬意を。
2人の”意思”を受け継いで
一歩ずつ前に進んで行きます。
どうか、安らかにお眠り下さい。
………
ゆっくり閉じていた目を開け顔を上げる。そしてシャンクスとマルコの方へ体を向け2人を見る。princessの先程とは違う何かを”決意”したような目に2人は、ただ無言で見つめた。
「princess、もう大丈夫か。」
シャンクスの問いにうんと頷くprincess。
「じゃあ、おれ達はもう行く…」
マルコに顔を向けシャンクスは言葉を吐く。
「ああ…ありがとよい」
シャンクスに目を向けてからprincessを見るマルコ。princessは柔らかく小さく笑みを浮かべ、エースと白ひげの墓に目を向けた。
「さようなら。愛する人。エース。オヤジ。」
ポツリと言葉を零しprincessはシャンクスと共に船へ歩き出した。
出航する船。次第に遠くなってゆく島。princessは、それを見えなくなるまで眺めていた。その隣に寄るシャンクス。
「シャンクス、私、強くなりたい。」
突然発したprincess言葉の言葉にシャンクスは目を向けた。
「ちゃんと、大切な人を守れる様になるために……それに、仲間との約束も果たさないと….!」
ーみんな!!3日後にサニー号で!!ー
princessの脳裏に浮かぶシャボンディ諸島での出来事。
「princess、これが関係してんじゃねーか」
突然聞こえてきた声にprincessとシャンクスは後ろを振り返る。するとそこには新聞を片手に持つベンがいた。そしてその新聞を受け取るprincess。
そこには、16点鐘を鳴らし黙祷を捧げるルフィの写真が載っていた。
黙ってその記事を見つめるprincess。
暫くしてprincessはフッと笑みを浮かべた。そして顔を上げシャンクスとベンを交互に見る。
「シャンクス、ベン…ただいまって言ったら私この船の仲間に戻ったって事になる…?」
ー俺らは、いつでもお前さんを歓迎する。ー
互いの顔を見合わせるシャンクスとベン。
「頭ァ、また一本princessに取られそうだな」
「ああ、ベン………princess、まあ、そうなるな」
シャンクスの言葉を聞きprincessは満面の笑みを浮かべた。
「ただいま」
新世界に広い海に響くprincessの声。
今の私に出来る事は
エースとオヤジの意思を継ぐ事。
仲間との約束を果たす為に強くなる事。
ルフィ。私は貴方の力になりたい。
エース。どうかルフィと私を見守っていて。
「2年後に…シャボンディ諸島で。」
その声は広い海に消えていった。