ネオ海軍


「私はNEO海軍、バイスアドミラル・アイン!この海賊船は我々NEO海軍が包囲した!抵抗はするな!命が短くなるだけだ!!」


衝撃の音と共に凛とした女の声が響き渡った。どうやら外も敵っでいっぱいのようだ。


「princessちゃん!大丈夫か!」

はっきりとしない視界の中で遠くに聞こえるサンジの声にprincessはハッと目を見開き頭を押さえ立ち上がる。

「…!大丈夫!」

「良かった。すまんprincessちゃん!外を頼む!あいつの仲間に囲まれた!」

「…!!わかった!外は任せて!」

額に汗と苦い表情を浮かべそれだけを言いサンジは大男に立ち向かって行った。そしてprincessも外へ駆け込む。



「みんな!!!」

外の光景に目を向けるprincess。芝生の上では皆植物のようなものに捉えられ身動きが出来ずにいた。

「princess芝生に降りちゃダメ!」

「!!!ナミ…?!」

アインの能力により幼い姿になってしまったナミを信じられないかのように目を見開くprincess。しかしprincessはすぐに、このような事態を招いたであろう敵のアインとビンズへと飛びかかる。

「モサモサ」


ビンズのダンスと共に甲板の芝生からにょきにょきとツルが伸びprincessを捉える。身をよじらせるもビクともしないツル。するとアインが落ち着き払った表情と共にprincessへと歩み寄る。


「あなたに触れたらあなた、まともに戦えない歳になるでしょうね。」

身をよじらせる中、苦い表情を浮かべ口元に笑みを浮かべるprincess。アインがprincessに触れようとした時だった。

「アクア・チェンジ」

するとドシャッと音を立てて落ちる水。目の前にいたprincessは、いなくなっていた。触れることのできなかったアインは目を見開きあたりを見回す。ビンズも驚きを見せる。

「どこに消えた!?」

「アクア・ループ」

甲板に響くprincessの声。そしてその言葉と共に水の輪がビンズを捉える。しまったとその場に力が抜けたかのように膝をつくビンズ。

「princess!!!」

「あなたナミ達に何をしたの!?元に戻しなさい!!」

取引よと水の輪に縛られ苦しそうに表情を曇らせるビンズを見てからアインに強い眼差しを向ける。そんなprincessにアインはまずいというような表情を浮かべる。

しかし突然下の方で大爆発が起こった。同時にルフィ達が吹き飛ばされた。princessが驚いて視線を外した隙に、アインが素早くprincessの腕へ何かをかけた。ハッとして視線を元に戻した時、princessは一気に力が抜ける感触に襲われた。