エンドポイント


セカン島に来て数日、一味はそれぞれの場所で情報を得る物のこれと言って良い情報は得られないでいた。そんな中princessは一人賑やかな街を歩く。


「なんか私まったく情報を得られていないというか、ニートじゃん…」

はぁとため息をつくprincess。実は、一味が解散した後ナミ、ウソップ、ロビン、チョッパーと行動を共にしようとしたものの、元海軍と言うことでナミからあまり派手に動かない方が良いとの指示が出たのだった。

―princessも戦いのために体を癒すべきよ!―

脳裏に浮かぶナミの言葉。ナミ、ウソップ、ロビンは酒場で情報集めのために働き、チョッパーは靴磨きの仕事で情報を集めている。ルフィ達は何をしてるんだか。と自分だけ何もしていないことに不安を抱えながらも今日もprincessはマップを広げ観光地を巡るのだった。

「ん〜今日はここに行ってみようかなぁ〜。」


マップに夢中になり歩いていると突然princessは腕を掴まれたのだった。一瞬体をびくつかせ振り向くprincess。ハッと目を見開く。目に映ったの海軍の制服を着た男だった。

しまったと冷や汗を浮かべるprincess。

「あなたは…海軍中将のprincessさんですよね…?」

「え…」

海兵の言葉に体から何かが抜けたような声を出すprincessに海兵はやはりそうだと掴んでいたprincessの腕を放し敬礼のポーズをする。

「僕、ちょうど三年前にこの島の移動になったんです!princess中将のことは、その有名で!…最年少中将として!尊敬しております!」

先ほどは失礼しましたと礼儀正しい海兵にprincessは、まだ冷や汗を浮かべている。

(この子、まだ私のことを海軍だと思っているの…?これは…チャーンス)

何かを思いついたのか心の中で悪い笑みを浮かべるprincess。

「そうなのね。実は数日前、上からの命令でここの島に来たの。…ゼットのことでね…まだここに来たばかりだからあまり情報を知らないの…教えてもらえるかしら…?」

一か八かだ。と相手に悟られぬように問うprincess。するとあっさりと海兵は口にしたのだった。

「はい!もちろんです!黒腕のゼファー…昔はそんな異名をもった伝説の海軍大将だったんです。」

その言葉に目を見開くprincess。だからあの時、懐かしいものを感じたのかと息をのむ。さらに海兵は話を続けた。

「気の毒なことに、家族を恨みを持った海賊に殺されてしまったんです。そしてなによりもその海賊が七武海に加入したことに海軍にも絶望してしまい海軍を去ってしまったそうなんです。」

「…それで、なぜこの島に…?」

真剣なまなざしで海兵を見るprincess。

「エンドポイントの破壊のためです。」

海兵から出た言葉に血の気が引いたように唖然するprincess。

「三つのうち一つはもうすでに…ダイナガンにより沈んでしまいました。そして二つ目それがこの島なのです。」

「…ゼットはどこに!」

手に力を込めてこぶしを握るprincess。

「はい!…島の反対側、砂丘…時期我ら海兵が追撃します。」

「…ありがとう。私は先に向かうわ。」

ふうと一息つき静かに笑みを浮かべprincessはその場を去ろうとした。

「すみません!一つ質問があります!…princess中将にとって正義とは…!」

駆けようとしたときに背にかかる海兵の言葉に動きを止めるprincess。しばらくして海兵に目を向け笑む。しかしその笑みは少し悲しそうだった。

「内緒。皆それぞれ自分にしか持ってない正義があるの。それを探しなさい。」

そう言葉を残し駆けてゆくprincessの背にびしっと敬礼をする海兵だった。