01
「まさか、火拳のエースが捕まるなんてね、ジンベエ、どう思う?」
艶かしく笑みを浮かべ、鉄格子から見て右の壁に鎖で繋がれるジンベエそして、鉄格子から見て中央の壁に鎖で繋がれたばかりの、火拳のエースは野犬の様な鋭い瞳で鉄格子から見て左の壁に、鎖の首輪と手枷により両腕を拘束されている女、princessを捉えた。
「やめんか、princess。」
「挑発をするな」と呆れたようにprincessを見るジンベエ。princessは一度ジンベエに目を向け怪しく笑んでからもう一度エースを見る。
「ようこそ、無限の地獄へ」
エースは、一瞬背筋が凍った。その女の笑みがそうさせたのだ。口元は笑っている、しかしその目は全てを見透かしている様などこか奇妙な、そして冷酷な眼をしていたからだ。
ここは、世界政府が所有する世界一の大監獄、インペルダウン。そして、その中でも特に危険な人物、存在さえ秘匿にされる者が幽閉されている、レベル6。
エースは黒ひげに敗れ、海軍に拘束されここに強制連行された。
「そんなに睨まなくても良いじゃない、ね?同じ檻の中に閉じ込められてる同士、仲良くしましょう?」
princessが、そう口にすると、やはりどこか警戒する様な目を向けるエース。princessは困った様に笑む。
「貴方、ニューゲートの所の子なんでしょ?」
エースは、「何を言ってるんだ」と訊く様にprincessに目を向ける。
「そうね、今は白ひげって言われてるのかしら。」
「‥‥ああ。」
エースは理解した様で、少し間を置いてから、複雑な表情を浮かべ重い口を開け一言零す。
「黒ひげの七武海加入‥それらから予想して、なぜ貴方がここに来たのかこっちで勝手に解釈するわ。」
エースは、口を閉ざしたまま、自然と耳に入ってくる言葉を聞く。
「貴方、公開処刑されるみたいね。‥貴方みたいなまだ、お尻の青い坊やがそんな大それた事‥まあ、ニューゲートの所の子って言うのも関係するけど」
princessが口にする「ニューゲート」という言葉はもう素直に脳で認識され淡々と話すprincessの話を聞くエース。
「‥ロジャーの子だからかしら。」
「お前、何でその事‥!」
princessから出た言葉に困惑も含め、驚愕するエース。princessはそんなエースの反応に口元を緩める。
「お前、何もんなんだ。」
エースは、神経を張りつめる様にprincessに問う。
「私、貴方よりも、そこにいるジンベエよりも何倍も生きてるわ。」
「見えないでしょ」とエースに目を向けるprincessを見て、同い年か、少し上か、下か、そのぐらいの年の顔立ち、和の国で目にした事がある着物の胸元が少しよれ、見える膨らみに、コクリと頷く。しかし、その喋り方、佇まいにはどこか納得できるものがあった。
「だからね、貴方以上に、ニューゲートの事もロジャーの事も良くも悪く知っているのよ。」
princessの言葉に、ごくりと息を飲みただ黙ってそれを聞く事しか出来ないエース。
「彼は、きっと貴方を、命をかけて助けに来るわ。」
「そんな訳ねェ!」
エースは歯を食いしばり惜しそうな表情で言葉を荒げた。しかしprincessは落ち着いた口調で続ける。
「いいえ、必ずよ。」
「俺は‥みんなの忠告を無視して飛び出した。」
「それでも、来るわ。」
「俺はオヤジが止めるのを無視したんだよ!お前に何がわかるんだよ!」
「貴方こそあの人の何がわかるの!」
檻の中で響くprincessの怒気の困った声。エースは突然発せられたその怒鳴り声にただ漠然と、princessから目をそらす事ができなかった。princessの目はまるで狐の様に鋭かった。
「あの人は本気よ。私の言葉を否定しないで。私の言葉を否定するって事はニューゲートとロジャー、この時代を作り上げた人物を否定するのと同じよ。」
今までの落ち着いた口調とは異なった、辛辣な口調のprincess。エースはprincessから出る覇気とは違った何かに心が微かに怯え喉が溜まり、瞳を閉じる事さえ許されないその空気に、額に汗を感じた。
「そんな怯えた様な目で見ないで?」
princessの口調が柔らかくなり、その目も冷酷ではあるが鋭さは無くなっていた。それと同時にエースは目を晒す事が出来る様になった。
「まだ、日は十分にあるの。警戒しないで、仲良く穏便にいきましょう。」
檻の中でprincessの全てを悟る様な怪しい笑い声が響いた。
艶かしく笑みを浮かべ、鉄格子から見て右の壁に鎖で繋がれるジンベエそして、鉄格子から見て中央の壁に鎖で繋がれたばかりの、火拳のエースは野犬の様な鋭い瞳で鉄格子から見て左の壁に、鎖の首輪と手枷により両腕を拘束されている女、princessを捉えた。
「やめんか、princess。」
「挑発をするな」と呆れたようにprincessを見るジンベエ。princessは一度ジンベエに目を向け怪しく笑んでからもう一度エースを見る。
「ようこそ、無限の地獄へ」
エースは、一瞬背筋が凍った。その女の笑みがそうさせたのだ。口元は笑っている、しかしその目は全てを見透かしている様などこか奇妙な、そして冷酷な眼をしていたからだ。
ここは、世界政府が所有する世界一の大監獄、インペルダウン。そして、その中でも特に危険な人物、存在さえ秘匿にされる者が幽閉されている、レベル6。
エースは黒ひげに敗れ、海軍に拘束されここに強制連行された。
「そんなに睨まなくても良いじゃない、ね?同じ檻の中に閉じ込められてる同士、仲良くしましょう?」
princessが、そう口にすると、やはりどこか警戒する様な目を向けるエース。princessは困った様に笑む。
「貴方、ニューゲートの所の子なんでしょ?」
エースは、「何を言ってるんだ」と訊く様にprincessに目を向ける。
「そうね、今は白ひげって言われてるのかしら。」
「‥‥ああ。」
エースは理解した様で、少し間を置いてから、複雑な表情を浮かべ重い口を開け一言零す。
「黒ひげの七武海加入‥それらから予想して、なぜ貴方がここに来たのかこっちで勝手に解釈するわ。」
エースは、口を閉ざしたまま、自然と耳に入ってくる言葉を聞く。
「貴方、公開処刑されるみたいね。‥貴方みたいなまだ、お尻の青い坊やがそんな大それた事‥まあ、ニューゲートの所の子って言うのも関係するけど」
princessが口にする「ニューゲート」という言葉はもう素直に脳で認識され淡々と話すprincessの話を聞くエース。
「‥ロジャーの子だからかしら。」
「お前、何でその事‥!」
princessから出た言葉に困惑も含め、驚愕するエース。princessはそんなエースの反応に口元を緩める。
「お前、何もんなんだ。」
エースは、神経を張りつめる様にprincessに問う。
「私、貴方よりも、そこにいるジンベエよりも何倍も生きてるわ。」
「見えないでしょ」とエースに目を向けるprincessを見て、同い年か、少し上か、下か、そのぐらいの年の顔立ち、和の国で目にした事がある着物の胸元が少しよれ、見える膨らみに、コクリと頷く。しかし、その喋り方、佇まいにはどこか納得できるものがあった。
「だからね、貴方以上に、ニューゲートの事もロジャーの事も良くも悪く知っているのよ。」
princessの言葉に、ごくりと息を飲みただ黙ってそれを聞く事しか出来ないエース。
「彼は、きっと貴方を、命をかけて助けに来るわ。」
「そんな訳ねェ!」
エースは歯を食いしばり惜しそうな表情で言葉を荒げた。しかしprincessは落ち着いた口調で続ける。
「いいえ、必ずよ。」
「俺は‥みんなの忠告を無視して飛び出した。」
「それでも、来るわ。」
「俺はオヤジが止めるのを無視したんだよ!お前に何がわかるんだよ!」
「貴方こそあの人の何がわかるの!」
檻の中で響くprincessの怒気の困った声。エースは突然発せられたその怒鳴り声にただ漠然と、princessから目をそらす事ができなかった。princessの目はまるで狐の様に鋭かった。
「あの人は本気よ。私の言葉を否定しないで。私の言葉を否定するって事はニューゲートとロジャー、この時代を作り上げた人物を否定するのと同じよ。」
今までの落ち着いた口調とは異なった、辛辣な口調のprincess。エースはprincessから出る覇気とは違った何かに心が微かに怯え喉が溜まり、瞳を閉じる事さえ許されないその空気に、額に汗を感じた。
「そんな怯えた様な目で見ないで?」
princessの口調が柔らかくなり、その目も冷酷ではあるが鋭さは無くなっていた。それと同時にエースは目を晒す事が出来る様になった。
「まだ、日は十分にあるの。警戒しないで、仲良く穏便にいきましょう。」
檻の中でprincessの全てを悟る様な怪しい笑い声が響いた。