▶ほんのり愛着するふたり

『お互いにほんのり愛着を抱える、付き合ってそうで付き合ってないふたりの日常がランダム排出されるガチャです。
嘘です、クソデカ感情を抱えるふたりです。
 
ほんのりすけべ・死を含みます。
 
自CPのNLを元に想定しています。
各自で口調・一人称等を弄って楽しんでください。
 
攻めさん:受けが大事。甘やかしがち。
受けさん:攻めが大事。甘いものも大事。』


……というものをお題ガチャにて公開しております。
 
以下、手っ取り早く中身だけご覧になりたい方向け。
※タグそのまんまで申し訳!
※これは『いつかの話』から出汁を取っています


1.付き合っているわけではない[input 1]と[input 2]、それでもお互いの距離感が一番心地好いことを知っているので一緒にいるし、間に誰かが入り込める隙間はまったくない。

2.[input 2]が甘いものに目がないと知っている[input 1]、頼まれているわけでもないのに出張先や旅先で[input 2]の好きそうな銘菓を買ってきがち。渡すとそれこそとろけたような甘い笑顔を浮かべて喜んでくれるので、やめるつもりはない。

3.[input 2]は[input 1]をよく見ているので、[input 1]の変化を敏感に察する。ははーん、今日は熱いもので舌でも火傷しちゃったのか。かわいいな。

4.[input 2]にかわいいと言われることが不服な[input 1]、あまりにも頭にきたので仕返しに[input 2]の頬を摘まんでやったら思いのほかよく伸びたので、逆に怖くなって手を離した。よかった、戻った。[input 2]は赤くなった頬を撫でながら笑っている。

5.寝起きの[input 2]のあどけない顔と掠れた声に、寝ぼけた頭ながらどきりとする[input 1]。

6.あっ、[input 1]と[input 2]がベンチでいちゃいちゃしてる! ふたりで何読んでるんだ? これは……ら、来訪神事典……そっかあ……面白いのか……

7.炭酸ジュースを飲むのが下手な[input 2]、よく鼻をツーンとさせては[input 1]に鼻を摘ままれて笑われている。

8.[input 1]は[input 2]の体調を優先して、天気・気温・風向き・湿度・その他諸々を総合的に鑑みた上で[input 2]と腕を組むか手を繋ぐか腰に手を添わせるか決めるが、[input 2]は[input 1]が周りからどう思われるか常に気を配りながらその時のベストな寄り添い方をしている。

9.基本的に[input 1]の好意はそのまま自然体で受け入れる[input 2]だが、同意なくパーソナルスペースを侵されると容赦なく反撃に出る。昨日は膝蹴りを繰り出して[input 1]を沈めた。
10.粉薬が苦手な[input 1]と、錠剤が苦手な[input 2]。
 

11.手を繋いだとき、[input 2]の指先がほんのり乾燥してきたことで秋の訪れを感じる[input 1]。そのままボディケアショップに入って[input 2]が気に入ったハンドクリームを買い与える。良い匂い、とふんわり目を細める[input 2]が愛おしいが、別にふたりは付き合ってない。

12.[input 1]に甘やかされている自覚がある[input 2]、いつか[input 1]がいなくなったときの寂しさに耐えられる自信はないが、そのときが来たら[input 1]を悲しませず見送る覚悟はしている。

13.[input 1]は[input 2]が消えたら草の根掻き分けてでも絶対に見つけ出すし、地の果てまで追い掛けて連れ戻す程度には執着している。なんなら、先に死なれたら骨は絶対に誰にも渡さないしおなかに仕舞ってしまうこともやぶさかではない。

14.[input 2]の「人ってどう料理するのが一番美味しいのかなあ」という冗談か本気かわからない雑談に、「君はそのまま食べても美味しそうだけど」と顔色変えずに返す[input 1]。「踊り食いはちょっと……」と引く[input 2]に解せない。

15.お土産を渡すことにお互い抵抗はないのに、指輪やネックレスを贈ることには抵抗があるふたり。しかし手は繋ぐしキスもするしお風呂も一緒に入れるし、なんなら肌も重ねている。

16.都合の良い関係、という自覚があるふたり。それでもお互いの進む方向が違うので邪魔だけはしないように、かけがえのない時間を大切に共有している。

17.[input 1]の広い背中が大好きな[input 2]。頼りがいがあるのと、なんとなくベチベチ叩きたくなる。たぶん大太鼓か何かと思っている。ちなみに大胸筋のことは小太鼓だと思っている。

18.[input 2]に弾かれすぎてほんのり乳首で感じるようになってきた自分の体が信じられない[input 1]。このままでは不公平なので、早速[input 2]の乳首開発に取り掛かる。

19.誰にでも愛想よく笑顔を振りまく[input 2]のことが、ときどき心底憎らしくなる[input 1]。

20.冬の寒さが厳しくなるにつれてモッコモコに丸く着膨れる[input 2]はかわいいが、抱き締めるとほんのり距離を感じる[input 1]。着膨れて身動きが鈍い上に、さらに[input 1]に抱き締められて潰れそうな[input 2]。
 

21.夏でも[input 1]が必ず薄手のものを羽織っているのは、[input 2]が限定のフラッペを絶対飲むしお腹も絶対壊すからである。念の為に胃薬とカイロも持っている。そこまでいくと介護なんよ。

22.[input 2]の機嫌が良いときに歌うでたらめな鼻歌が存外嫌いではない[input 1]、いつの間にかうつって一人のときに口ずさむことがある。

23.あっ! 誰がどう見ても付き合ってるのに頑なに付き合ってないと言い張っている[input 1]と[input 2]だ! [input 1]に体当たりして事故チューさせてやる! 既成事実だオラーッ! ……えっ、普段からキスしてる? フウーン……あっそう……へえ……付き合ってないの……?

24.他人への興味が基本的にかなり薄い[input 1]、[input 2]のお洒落を褒めるときも若干その気が滲み出ているが、本人は普段よりもかなり言葉を探して選んでいるつもりなのだ。あれで精一杯なのだ。本当にわからないんだ、正解の褒め方を教えてくれ[input 2]。なお[input 2]は[input 1]が自分を思って選んで伝えてくれた言葉なら、どんな言葉でもとても嬉しい。

25.徹夜続きの[input 1]は、気が緩むとぶっ倒れるとわかっているので立て込んでいるときは[input 2]を避けることにしている。しかしそれはそれで[input 2]に悪い虫がついていないか精神的に不安になる[input 1]。別に付き合ってないのに。

26.[input 1]と会えない期間が長引いても、たぶん忙しいんだろうなあ、と割り切っている[input 2]。少し寂しいけれど、会えたときはうんと甘やかしてあげようと自分磨きに力が入る。

27.基本的に気が長く滅多にぶち切れることのない[input 2]だが、年に三日間しか販売されない超限定の地方銘菓を何も知らない[input 1]に勝手に食べられたときは、さすがに五日ほど口もきかなかったし目も合わせなかった。

28.[input 1]の好きな料理を作りたいと思い立つ[input 2]だったが、あいにく[input 1]に食のこだわりはないのだった。作り甲斐がない! と嘆いたのも一瞬、つまり自分の味好みに染めればいいのでは? と犯罪的なことを閃く。そうか、その手があったんだ……ふふふ。

29.情事中はお互いに噛んだり引っ掻いたりが酷いので、終わった後は猫と格闘したみたいになるふたり。肌に残った痕を見てくすくす笑い合う。

30.なあ、[input 2]が[input 1]のセフレって話ホン……トなわけないよなあ〜!! ごめんごめんマジで今の無しにして訊かなかったことにしてホントごめん悪気はなかったんです許してください[input 1]さん……でも付き合ってないんだよな、おまえら……なんなんだよマジで……付き合えよ……

 
31.ポテトチップを食べると高確率で口の中を怪我する[input 2]、容赦なく塩を塗り込もうとする[input 1]。

32.ストレスが溜まると口内炎ができやすい[input 1]、容赦なく塩を塗り込もうとする[input 2]

33.[input 1]の企みにより乳首で快感を拾うようになってしまった[input 2]、理不尽さを感じて[input 1]の耳を責めながら手コキを敢行。絶対性癖ねじ曲げてやるんだから……!

34.音楽の趣味がてんで合わないふたり。ライブに行くときはどちらも各々で参戦するけれど、送り迎えはする。なるべく離れたくないので。

35.全然縁もゆかりもない土地の祭礼行事に参加して盛り上がるふたり。撒き餅もらえて嬉しい。

36.普段は朝どれレタスのようにシャキッパリッとしている[input 1]だけれど、[input 2]がいると炒めレタスのようにしんなり柔らかくなる。今も[input 2]を抱え込んで全力でもたれている。

37.あれでいて[input 2]も強かなところがあるので、うんと甘えたいときは柔らかいフワフワのニットを着て[input 1]に会いに行く。

38.音楽の趣味は合わないのに、有線イヤホンは当然のようにはんぶんこするふたり。

39.「ありがとう」を素直に言える[input 2]と、素直に言えない[input 1]。思いは言葉にしないと伝わらないとわかってはいるけれど、どうにもむず痒くて面映ゆい。

40.ホラー映画を観るふたり。人の首が飛んだり派手に血が噴き出すシーンではふたりして盛り上がるけれど、おばけが出ると途端に無言になるし顔も引き攣るし、ぴったり寄り添ってお互い指先が真っ白になるまで握り合っている。
 

41.遊園地で浮かれてはしゃぐのはみっともないし見苦しいと思っている[input 1]、それはさておき、はしゃぐ[input 2]がかわいいので流されるようにお揃いの浮かれハットを買ったし、フォトスポット全部その格好で撮った。

42.あっ! 付き合ってそうで付き合ってない[input 1]と[input 2]だ! ふたりでどこ行くの? ……インテリアショップに[input 2]の椅子を買いに行く? へえ……それどっちの家に置くの? [input 1]ん家かー……そう……

43.美味しいソーセージをお取り寄せした[input 2]、独り占めすることなく[input 1]を呼んで今夜は楽しい呑み会。渦みたいなグルグルしたソーセージをどう分けるか悩むなんて幸せかも。

44.もちもちクッションを抱いて眠る[input 2]を抱いて眠る[input 1]。朝になったら布団の外でぽつんとくたびれているクッションを拾い上げて、一人でコーヒーを飲む。[input 2]はもう少し一人でゆっくり寝かせておく。

45.何を考えているのかわからない、とよく言われる澄まし顔の[input 1]。何を考えているのかわからない、とよく言われる笑顔の[input 2]。お互いのことを大事に考えているだけなんだけど、ふたりの本当のことは誰にも何もわからない。

46.[input 1]は[input 2]と自分の命を天秤に掛けられたら怒りはするけれど、自分のせいで[input 2]が殺されるくらいなら自分の手で終わらせるよ。

47.[input 2]は世界じゅうが敵にまわっても気にしない。[input 1]さえいるならば、死体の山の上でもご機嫌でピクニックできる。

48.ラブコメ映画を観るふたり。自分たちも映画みたいにもっと自由になれたらね、と力無く笑う[input 2]に[input 1]はそっぼを向いた。お互いが大事だから一緒にはなれないなんて、それこそ映画みたいなのにな。

49.誰がどう見ても付き合ってそうなふたりなので、なんで付き合ってないのか周りには全くわからない。お互い別の人と付き合うつもりはなさそうなのに。[input 1]なんて他人のことは[input 2]かそれ以外かでしか考えてなさそうだし、[input 2]は[input 1]のことばかり話しているし。でも将来のことを訊くとふたり揃って気まずそうな顔をするんだよな……

50.[input 1]が死んだらしいというのに、[input 2]は今日も貼り付けたような笑顔を浮かべている。「置いてかれちゃった、でも笑ってなきゃ。[input 1]が安心できないからね」細めた瞳の奥に光は、ない。
 

51.秋は美味しいものがいっぱいあるので、[input 1]は普段よりも甘やかしがちになり、結果ちょっぴりモチモチした[input 2]ができあがる。

52.海に行きたいと[input 2]が言うので連れてきた[input 1]。砂浜で貝殻でも拾うのがせいぜいだろうとタカをくくっていたら、上着を脱ぎだした[input 2]の露出した肩を見て大慌てで上着を被せた。こんなところで肌なんかさらさせてたまるか。一方、泳ぎたかった[input 2]は若干不服そう。

53.[input 1]の家はかなり殺風景だが、[input 2]が好きそうだからという理由で増やされた本や家具や食器が揃えてあるし、実際使われている。それでもふたりは付き合っていないのだ。

54.前戯に時間を掛けられるのが待てない[input 2]、一度だけがっついて大してほぐれてもいないのに[input 1]のものをはめようとして入らなくて泣いて以来、大人しく焦らされることにしている。それに、じっくりとろとろにされた方が心も体も深く満たされるので。

55.[input 2]が他人と楽しそうにおしゃべりしているのを見ても、まあ一番幸せそうに笑わせられるのは自分だしな、という自負がある[input 1]。それはそれとして、すごくもやもやするので自分も話に混ざりに行くし、適当なところで[input 2]を回収する。

56.ふたりとも花粉症なので、桜の頃は大人しくカフェに入って窓の外の桜を眺める春。お互いの赤く潤んだ目にじりじり炙られそうになるけれど、鼻はグズグズだし目も顔も痒いのでそれどころじゃない。

57.[input 2]の書いたレポートや小論文を添削するときの[input 1]は専門が違うのに内容批判にかなり容赦がないので、[input 2]はよく蜂の巣にされる。明日の発表までにはなんとか復活して死に物狂いで書き直す。

58.ふたりとも付き合っていないものだからバレンタインデーは他人からチョコレートを貰うけれど、ふたりは互いに花を贈り合うことにしている。ただし[input 1]はエティブルフラワーのミニブーケを選ぶし、[input 2]は芳香の強い花を選ぶ。

59.ときどき[input 2]から[input 1]の使っている香水が微かに漂ってくることを知っているが、深くは突っ込まないことにしているモブ。だってあいつら付き合ってないんだろ? 意味わかんねーよ、ほっとこ……

60.ほんの一瞬の油断で大きなくしゃみしてしまい、わらび餅のきな粉を全て吹き飛ばしてしまった[input 2]の絶望した顔といったら、ちょっとだけ股間にくるものがあった[input 1]。このあとめちゃくちゃ掃除した。
 

61.食事は栄養さえ取れればいい[input 1]と、せっかくなら見た目も風味も器も全部楽しみたい[input 2]。[input 2]の甲斐あって、最近ようやく[input 1]にも食事の楽しさがほんのり伝わってきた。小さい口でもぐもぐ嬉しそうに食べる[input 2]は、か弱い小動物が一心不乱に物を食べる姿に似ていてたいへん愛らしく、眺めていて食が進む。

62.[input 2]がさ、こないだからさくらんぼの茎を口の中で結ぶ練習やってて、熱心なあまり舌が攣ったらしい。物を食べるのもひと苦労なんだって。食事? なんか[input 1]が世話してる、って聞いたよ。

63.たまには[input 1]の作ったごはんが食べたいな、と[input 2]が無茶ぶりした結果出来上がったのが、こちらの暗黒煮込み鍋でございます。[input 2]によると、大変滋味深く何層にも素材が複雑に重ね合わされた今までにない非常に斬新かつ特別な味だった、ということです。

64.自分の寝室にあるぬいぐるみに巻かれていた見慣れない手編みっぽいマフラーをガン見する[input 1]。なんで自分が先じゃないの?という疑問を顔いっぱいに浮かべている。

65.[input 1]宅のお泊まり中に生理になった[input 2]、こんなこともあるだろうと生理用ナプキンを常備している[input 1]。ありがたく使わせてもらうけれど、なんで一度も見せたことがないのに愛用メーカーのいつも使ってるものが用意されてあるのかは、さすがにちょっと訊けなかった。部屋に戻ったら痛み止めと湯たんぽを渡された。ぬくい。

66.肩凝り対策に背中や肩のストレッチをする[input 2]の、無防備に寄せられたり開かれる胸をじっと見る[input 1]。[input 2]は真面目に取り組んでいるので邪魔するつもりはないが、あまり外でそういう動きはしてほしくない。

67.紅葉狩りなど何が楽しいのかまったく理解できなかった[input 1]も、今では秋色に染まった小道を[input 2]とただ散歩するのを楽しめるくらい情緒が発達しました。

68.雪がたくさん積もったからかまくらを作ろう! と毎年思い立つも、だんだん途中で飽きてきてうさぎとか小さな雪だるまをせっせと作る[input 2]。寒いので熱い紅茶を用意しておく[input 1]。

69.ふわふわした毛足の長い柔らかなニットを着た[input 2]にもたれ掛かられている[input 1]。すよすよと気持ちよさそうに眠るその様子に、まるで猫のようだ、などと柄にもなく慈しみの感情を抱く自分に大困惑。

70.別に付き合っても良いのでは……とほの暗い妥協が脳裏をよぎる[input 1]。それならばもう、[input 2]をどこにも出さずに大事に仕舞い込んで自分だけの世界に閉じ込めておける。だがそれではもはや標本を愛でるのと大差ないな、と渇いた笑みを漏らす。
 

71.「[input 1]を悪く言わないでくれるかな」[input 2]の声と暴れるような物音を聞きつけた俺氏モブ、暗い路地裏で佇む[input 2]と傍らにうずくまる人を目撃するも、[input 2]の冷え切った暗い眼差しにビビり散らして逃亡。なんなんだよ、今の本当にあの[input 2]か!? いつもニコニコしてて虫も殺せなさそうなあの子が、人を……えっ……!?

72.疲労した目をぎゅーっと固く瞑る[input 1]。目を開くたびに[input 2]がだるまさんが転んだのように少しずつ近付いてくるので、適当なところで抱き寄せてやろうと密かにスタンバイするも、一気に近付かれて無事に唇を奪われる。疲労は吹き飛んだ。

73.「付き合うとはそもそも何だ」と真剣に考え込む[input 1]に、「突き合ってはいるのにね」と身も蓋もない冗談を飛ばす[input 2]

74.[input 1]が自分のことを考えて案じてくれているのは嬉しいけれど、それなら初めから突き放して心底嫌ってくれていればこんなに好きにならなかったのにな、と[input 2]は密かに思っている。

75.一見すると穏やかにしりとりをしているふたり。む攻めをする[input 1]と、る攻めをする[input 2]の間には、静かなる闘いの赤い炎が燃えている。

76.冬の空気が澄む夜にイルミネーションを観にきたふたり。たしかに綺麗な光景だけれども、想像していたより多い人波に疲れてしまう。早々に近くのレストランに入るもどこも満席状態、あえなく撃沈して帰る。

77.辛いものを平気で食べられる[input 1]と、美味しいけれどひいひい言いながら食べる[input 2]。汗だくになるのは同じなのに、[input 1]は色っぽい雰囲気を纏うのに対し、[input 2]はぐちゃぐちゃになってなんだかいけないことをした後みたい。

78.ハロウィンの仮装に本気を出すふたり、悪乗りが過ぎて悪趣味に走ってしまい出掛けるのを断念。うちで大人しく一緒に映画を観て過ごす。

79.うっかり熱湯が指先にかかって軽く火傷した[input 2]よりも、[input 1]の方が露骨に機嫌が悪くなるのなんで?(火傷は半日で痛みも腫れも引いた)

80.あっ! どう見ても付き合ってるのに付き合ってない[input 1]と[input 2]だ! カップルしかしないような指を絡ませる手の繋ぎ方をしているけど付き合ってない[input 1]と[input 2]だ! くそっ、付き合ってるって認めろよおまえら! その距離感はもはやカップルなんだよ!

 
81.本当の意味で[input 2]のすべてを愛せるのは自分だけだ、という慢心が[input 2]を死なせることに繋がった[input 1]。文字通り、[input 2]が遺したすべてを今も大事に愛している。

82.豆大福を幸せそうに食む[input 2]を眺める[input 1]。ふっくらとした白い頬が大福みたいだな、と思ったときには指先で摘まんでいたりする。[input 2]は豆大福をくわえたまま拳ひとつぶん、無言で[input 1]から距離を取った。邪魔しないでほしいらしい。

83.陶器市に来た[input 1]と[input 2]、身の丈よりも大きな狸の置物に大興奮。気に入ったお茶碗とマグカップも買えてホクホク。で、持って帰る先は当然のように[input 1]宅。

84.[input 2]ん家には[input 1]の物って何か置いてないの? と軽はずみに訊いた友人モブ、[input 2]の曖昧な笑顔で何かを察する。へえ……『何か』あるんだ……関わるとめんどくさそうだから[input 2]ん家には遊びに行くのやめとこう……。

85.スケート場に来た[input 1]と[input 2]。人にぶつからないようにリンクの端っこでなんとか立とうと練習をする[input 2]を、なるほどこれがつかまり立ちを始めた頃の[input 2]か……と思いながら両手を支えて手伝う[input 1]。なお、[input 2]はこの後ものの数分でスケート靴をものにし、平気で一人すいすいと滑れるようになる。今度は[input 1]が手を引いてもらう番。

86.爪が欠けて落ち込んでいる[input 2]。お気に入りの服にも引っ掛けてしまってかなりショックの様子。じゃあこの爪剥がして貰ってもいいか、という言葉を呑み込んで[input 1]はせっせと爪を整えてやる。ほら、綺麗になった。

87.朝勃ちって不思議だな……と、[input 1]のものをつい観察してしまう寝起きの[input 2]。好奇心に負けて思い切りビンタしてしまい、文字通り叩き起こされた[input 1]に無理やり口に突っ込まれてしまう。顎が痛くなるまで離してもらえなかったが、ほんのり満足そうに目を細めている。

88.あっ! 付き合ってそうなのに付き合ってない[input 1]と[input 2]だ! うん……? 気のせいかな、[input 2]の後ろ首にキスマークが見えるんだけど……[input 1]もよく見たら首めちゃくちゃ引っ掻かれてるっぽいな。いや、深くは訊かないけど。

89.「天の羽衣が無かったら、かぐや姫は帰るに帰れなかっただろうね」と満月を見上げて[input 2]は微笑む。「二度と手が届かないのにずっと覚えているのって、きっとすごく辛いもの。地上を忘れられたことは彼女にとって救いだよ」そうだろうか、と[input 1]は眉間に皺を寄せる。ずっと忘れられず死ぬまで苛まれ続ければいいではないか。少なくともこちらはそれほど焦がれているというのに。[input 2]の手首を強く、握り締める。

90.今年こそは! と毛糸と格闘する[input 2]は、手編みのマフラーを作ることに強い憧れがある。今までで一番上手くできたと思っても[input 1]に渡せるレベルには程遠い。仕方なくぬいぐるみに巻いてあげたら、早速見つけたらしい[input 1]が物言いたそうにドアの隙間からじっと見てきた。
 

91.餡物も好きな[input 2]に今川焼きを買い与えた[input 1]。「大判焼きだ!」と嬉しそうに齧る[input 2]。[input 1]が頑なに「今川焼きだ」と冷静に返すと、[input 2]も頑なに「大判焼き美味しいね」と返す。

92.ヌン活なるものが流行っているのか、と知った[input 1]、早速次の休みに[input 2]をホテルのアフタヌーンティーに連れて行く。三段ケーキスタンドに並ぶ数々のお菓子を前に、[input 2]の目がきらりと星のように輝く。紅茶もまだなのに、連れてきて良かったな、と[input 1]の眼差しも緩む。

93.「[input 1]のかっこいいところ見てみたい」と雑に振る[input 2]と、溜まった空き缶をどんどんぺしゃんこに潰していく[input 1]。

94.博物館で何百年も昔の人が書き残した手紙を見たふたり。内容はさておき、長いこと大事に残されてきたことに[input 2]が感動する。[input 1]も[input 2]が書いたメモや手紙は全部大事に取ってあるが、自分たちの死後も[input 2]が生きた痕跡がこの世に残るのなら素晴らしいことかもしれない、と思う。でも赤の他人にそれを見られることは嫌だな……と眉間に皺が寄る。

95.これだけお互いべったりならばそのうち相手の嫌なところに目が行きそうだが、そこまで口出しして良い関係ではないな、という自制がふたりを踏みとどまらせている。

96.[input 1]も[input 2]もひとりで生活できるが、気付けばどちらかの家に入り浸っていることが多い。けれど、同棲には踏み切れないらしい。

97.珍しく包丁で指先を切ってしまった[input 1]。気付いた[input 2]が至極冷静に処置してくれたが、別の“処置”をほんのり期待していたのでもやもやする。

98.[input 1]のやつ、気を利かせて[input 2]に護身術を教えようとしたら、秒で関節技キメられた上に逆にひねり上げられて腕の筋痛めたらしいよ。

99.[input 1]は怒らせない方が身のためだ。特に[input 2]が絡むことだけはやめた方がいい。何をしてくるかわからない。社会的にも人生的にも命の危機を嫌というほど感じることになる。

100.ふたりが本当に怖いのは、相手を失った後の自分がどうやって生きていくか想像できないこと。突き詰めれば、こんなに愛していても自分はどこまでも利己的なのだと嫌気が差してしまう。先が怖いから今のままでいたいのも、結局エゴだとわかっている。
 

101.あっ、[input 1]と付き合ってそうなのに付き合ってない[input 2]だ! スーパーで会うの珍しいね、この辺住んでるんだ? ……ああ、[input 1]ん家がこの辺なんだ……へえー……。

102.[input 1]宅のベランダでプチ菜園に挑戦している[input 2]、[input 1]が買い物に行けなくなるほど忙しくなって自分が会いに行けなくなっても、最悪これをむしって食べればいいからさ、という理由で世話をしている。紫蘇や葱は何度か既に役立っている。

103.[input 2]との時間を邪魔される事が何よりも嫌いな[input 1]、様々な状況や可能性を鑑みて、渋々、本当に渋々仕方なく仕事を優先することもある。しかし一番腹が立つのは、そんなとき一言も引き留めず優しい笑顔で見送る[input 2]に対してだったりする。

104.情事中、一度果てた[input 2]の下腹部をぐにぐにと押して、依然繋がったままの中の感覚に意識を向けさせる[input 1]。ぐったりした柔い身体が小刻みに痙攣しだす。

105.[input 2]宅のベッドはシングルサイズなので、ふたりで眠るとほぼ身動きが取れなくなり翌朝どちらかが身体を痛めることになりがち。それでも[input 2]は[input 1]の体温を感じて眠りたい。湿布を用意してまで眠りたい。

106.大人向けお化け屋敷に来たふたり。最近の体験型アトラクションはスマホ連動で心拍数を測れるのか、と妙なところで感心する[input 1]、謎解きの難易度とドッキリ演出の過激さに常に瞳孔が開いて口元の笑みが貼りついている[input 2]。クリア目標時間を二倍近くオーバーする。

107.[input 1]は[input 2]のことになると過激になりがちで、どれくらいやばいかというと[input 2]が世話になった心霊スポットを平気で燃やすレベルです。

108.年中いつでも除夜の鐘を鳴らせる仕掛けがあるサイトで遊ぶ[input 2]、ひたすら連打して音割れする鐘の音に耳を傾けながら回数を数える[input 1]。

109.どうせクリスマスもおまえら一緒にいるんだろ、というモブの視線を当然のように受け流すふたり。

110.年末調整の季節になると、なぜ書類の扶養欄に[input 2]の名前を書けないのかわからなくなる[input 1]。本当は扶養したいし身の回り全部自分の金で整えてやりたいし口にいれるもの全て手ずからやりたい。

 
111.コーヒーが苦くて飲めない[input 2]のために、初心者用の豆を各種取り寄せてレクチャーする[input 1]。「良い香り」とうっとり目を細める[input 2]も、「にが……」と顔をくしゃくしゃにする[input 2]も、等しくかわいい。

112.忍者屋敷の手裏剣投げ体験で、真っ直ぐ的に手裏剣を投げられるのが[input 1]、気合いが空回りして足下に鋭角で投げつけて地面に刺してしまうのが[input 2]。係の忍者さんもお顔真っ青レベルで下手じゃん。

113.寝起きに[input 2]を抱き寄せると、ときどき心ここにあらずといった表情を浮かべることに気付いてしまった[input 1]。そろそろこの関係にも終わりが近いのかもしれない、と気持ちが暗くなるも、[input 2]にちょっといい剃刀をプレゼントされて全て解決した。[input 2]にはちょっといい化粧水をお返しした。

114.「えっ、このお花食べられるの!?」とエティブルフラワーに驚いた[input 2]が躊躇なく花をむしって食べだしたことに、予想はしていたけれど衝撃に包まれる[input 1]。それはサラダや料理の飾りで使うものと聞いていたが、花を食べる[input 2]が破壊的にかわいいので言葉を飲み込む。

115.熱々の出来立ての鯛焼き。餡の詰まった頭からがぶりと食べるのが[input 1]、生地の薄い尾からちょもちょも食べるのが[input 2]。

116.酒を呑ませるとザル通り越してワクな[input 1]、お猪口一杯で顔が真っ赤になる[input 2]。

117.友だちとの呑み会でしつこく[input 1]との夜生活について訊かれた[input 2]、あまり呑めないくせに強いお酒を頼んで一口、「やだな、言えるわけないじゃない。独り占めしたいもの」とにっこり笑って牽制する。この後めちゃくちゃ酔い潰れて、結局[input 1]が呼び出されて回収離脱する。

118.珍しく、些細なことで喧嘩した[input 1]と[input 2]。お互い冷静になるため距離を置くことにしたが、[input 1]は触れていないときはこんなにも心細かっただろうか、と無言でじっと手を見るばかりで、[input 2]は今のは大人気なかったなとすぐに反省するも謝るきっかけがなかなか掴めない。そのうち喧嘩したことも有耶無耶になって、いつの間にかそっと寄り添いあっている。

119.[input 1]がその気になれば[input 2]を壊してしまえるほどの力を持っているのにそうしないのは、[input 2]にはいつも屈託なく笑っていてほしいから。でもそれはそれとして、腕相撲や指相撲では一切手加減しない。

120.ちゃんと寝たはずなのに昼になっても眠気が取れない[input 2]。ちょっと仮眠のつもりで椅子で寝てたら、強めに揺さぶられて目を覚ました。途端に力強く[input 1]に抱き締められる。眠い目をしょぼしょぼさせて、よくわからないまま「おはよう」と抱き締め返した。

 
121.基本的にピンチに陥っても自力で突破する[input 1]と[input 2]。[input 1]は合理的かつ最も消耗を抑える手段を取ることが多く、[input 2]は弱点や抜け穴を力業で一点突破することが多い。

122.DIYで棚を作る[input 1]と[input 2]。[input 1]が鋸で切った板を[input 2]が釘で固定していくが、指を打ちつけないか危なっかしくて見ていられない。[input 2]は力強く釘を鎚で打ち据えながら「大丈夫だよ」とふんわり微笑んでいる。釘はそんな打ち方しなくていいんだぞ、というアドバイスを言えない[input 1]。

123.中華料理屋に入るときは紹興酒が呑めるか確認する[input 1]と、デザートに胡麻団子があるか確認する[input 2]。

124.神社にお参りするときは必ずおみくじを引く[input 1]と[input 2]。ふたり揃って凶を引いて、自分はともかく[input 2]が凶なわけないだろうと祭神に憤るのが[input 1]、今が凶ならこれからきっとふたりで運気鰻登りだねと嬉しくなるのが[input 2]。

125.穏やかに眠る[input 1]の美しいかんばせを、ゆっくり見つめられる夜深い時間帯が好きな[input 2]。今日もおつかれさま、あいしているよ。

126.ふたりの望むことが叶わない社会制度ならば、それに則って窮屈な思いをして我慢するよりは最悪な不都合も呑み込んでこのままの関係を続けていたい[input 1]と[input 2]。

127.「あいつの死に目に会わせてもらえなかった」と寂しそうに呟いた[input 1]に、そりゃそうだろと内心思っていても何も言えないモブ。結婚してないなら赤の他人なんだよ、この世は。

128.向日葵畑で[input 1]とはぐれた[input 2]。どこまで行っても背の高い向日葵に囲まれて、閉塞感から逃げるように遠い青天井を仰ぐ。日差しが強い。一瞬眩んだそのとき、「やっと捕まえた」と呆れた[input 1]に抱き留められた。あついよ、[input 1]。

129.冬が近付いて唇が乾燥してきた[input 1]にワセリンを塗ってあげる[input 2]。

130.年に一回くらいのペースで黒糖ブームが来る[input 2]、常に甘い匂いを纏わせていて蟻よりも[input 1]をくっつけがち。


131.あんまり寒い夜、毛布の中で冷えた足先を互いに押し付けがちな[input 1]と[input 2]。そのうち、収まりの良い形になって眠りに就く。

132.おしるこの恋しい季節になると、[input 1]による[input 2]のおしるこ管理が始まる。伸びる餅をもちもち食べる[input 2]が幸せそうで止めにくくなるので、次を食べる前にストップをかける。

133.あたたかいスープを少し時間をおいて冷ます[input 1]と、熱々でも構わず飲めちゃう[input 2]。

134.冷たいかき氷をもしゃもしゃ食べて頭がキーンと痛くなる[input 2]のおでこを、そっと手のひらをあててあたためる[input 1]。

135.[input 2]の書く少し丸っこい癖字が好きな[input 1]と、[input 1]の書く読みやすい流れるような字が好きな[input2]。

136.[input 1]はあれでいて悪戯を楽しむところがあるので、いろいろやって度が過ぎるとプッツンした[input 2]に「市中引き回しの刑!」と称して両足首を掴まれて部屋中引きずり回されるけれど、終わった後もぴんぴんしているし、むしろ[input2]の方が肩で息をしている。

137.飛んできた蜂の方が避けるのが[input 1]で、飛んできた蜂を避けるのが[input 2]。

138.[input 1]はできる限り[input 2]の意思を尊重してやりたいと思ってはいるが、こたつでうたた寝している[input 2]は遠慮なく引きずり出す。風邪を引いてほしくないのだ。

139.「凝りには指圧がいいらしいの」とお気に入りのボディクリームに[input 1]に渡す[input 2]。「そうか、痛かったら言ってくれ」と素直にマッサージを開始する[input 1]。[input 2]の色気のない「あ゛ぁ゛〜……」という魂の甦る声に思わず忍び笑い。
 
140.[input 2]の身体はどこもかしこも柔らかいが、一等柔くぬくい場所を知っているのは自分だけなのだと思うと、ほの暗い思考に指先が支配されそうになる[input 1]。


141.帰宅した[input 1]を見て[input 2]の瞳から大粒の涙が零れ落ちた。[input 2]が何か言おうとして嗚咽が混じる。俄かに殺気立った[input 1]が低く唸る。「誰にやられた」訊ねた[input 1]に無言で[input 2]が指差した先で、微塵切りの玉葱がまな板の上に散らばっていた。事件性がなくてよかった。

142.[input 2]の食べるおやつで季節の移ろいを感じる[input 1]。春が来たら桜餡ぱん、秋になれば栗入りどら焼き。しかし[input 2]が桜餡ぱんを年中食べていることに[input 1]はまだ気付いていない。

143.[input 2]がタートルネックから髪を引き抜く一連の所作が好きな[input 1]。

144.除夜の鐘をつきに出かける大晦日の[input 1]と[input 2]。恐る恐るといった様子の[input 2]に「こういうものは思い切りが大事だから」と[input 1]が言うと、かなり引っ張って力強く鐘をついて夜空に鐘の音が響き渡る。予想よりも強い音圧に固まる[input 1]の隣で[input 2]が嬉しそうに飛び跳ねている。

145.小さい秋を見つけたよ、と[input 2]が紅葉の小さな葉を掲げる。赤子の手のようだな……と感傷を覚える[input 1]。その後[input 2]は徐々に大きな赤い葉を見つけていき、最終的に顔ほどの大きさの「小さな秋」を見つけた。そこまでいくと小さくないな、とは思いつつ何も言わず[input 2]の頭を優しく撫でておいた。

146.部屋の壁に出現した500円玉ほどのサイズのカナブンに威嚇しながら外に追い出すのが[input 1]、遠慮なく素手で掴み取って窓の外に投げるのが[input 2]。

147.サンタクロースを信じる歳は過ぎたが、クリスマスイブの晩にお互いの枕元に専用靴下を吊しておくとプレゼントを入れる習慣ができている[input 1]と[input 2]。

148.冬のおしるこ飲み過ぎを[input 1]に制限された[input 2]が、悲痛な面持ちで小豆の有用性を話し続けている。なにやら血圧を下げる効果があるらしい。運動習慣を付けた方が健康的では?と寒空に[input 2]を引っ張り出す。まずは一緒に歩くところから。

149.甘酒は酒精と生姜が入っていてほしい[input 1]、麹の甘さだけがいい[input 2]。

150.[input 2]から見た[input 1]像が周りから見たそれと違いすぎて他人の話をしているのかと勘違いするモブ。少なくともモブから見た[input 1]はそんなふうに笑わないし、そんな優しさも見たことがない。
 

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